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旧wikiより転載 とある公園。 そこに一組の野良家族がやってきた。 公園は低い塀で囲まれていて中央に大きめの砂場が 右方向に遊具類が、左方向には公衆便所がある。 そこの便所の裏にはちょっとした茂みがあってゆっくりが隠れるのにはもってこいだった。 便所の外壁に沿って、よれよれで汚れたダンボール箱が置かれている。 ここがゆっくりかぞくのおうち。 外壁沿いは少し突き出た屋根のため雨には濡れにくく 飲水は便所の中で、餌は公園すぐ横のドブを越えた所に設置されたゴミボックス周辺から採れる。 この公園は今まで他ゆんに先を越されていなかったのが不思議なくらいの、 さいっこうっのゆっくりぷれいすなのだ。 茂みに散乱していたダンボールやビニール袋でおうちを作った。 材料も手近に落ちていてすぐにおうちは完成した。 おうちの中、右手前は玄関のように使っているらしい。 一番ダンボールの地面が汚れている。 多分そこで汚れを落として巣に入っているのだろう。 右奥隅っこに虫の死骸や雑草などが貯められている食料貯蔵庫だ。 左側の壁際には丸い石ころ、派手な色の菓子袋の切れ端やビンの欠片。おそらく宝物置き場。 その奥に人間が鼻をかんで捨てたであろう汚いティッシュや泥まみれの布の切れ端のようなもの、 枯れた草などで編まれたベッドさん。 中央は居間として広めのスペースが空いていた。 世界は自分たちの為にあり、自分たちをゆっくりさせるのが当然。 そしてこんなにもゆっくりしている自分達は世界をとてつもなくゆっくりさせている。 そう妄信している普通の家族ゆがここに棲み着いた。 「ゆふん! きのうのあめさんでもさいっきょうのまりさがみつけたゆっくりぷれいすはへっちゃらだったのぜ!」 「ゆゆっ! さすがはれいむのだーりんだよっ! まりさにかかればあめさんもいちっころだね!」 「ゆっ! おきゃーしゃん! おとーしゃん、しゅごいにぇ! ゆっくちしちぇるにぇ!」 「かっきょいいのじぇ! まりちゃもしょうらい、おちょーしゃんみちゃいなゆっくちしたゆっくちになりゅのじぇ!」 四ゆとも笑顔でのーびのーびゆ~らゆ~ら蠢いている。 「まりさのおちびちゃんたちはきょうもゆっくりしているのぜ!」 「れいむとまりさのおちびちゃんなんだからとうっぜんだよ!」 「ゆっ!あたりみゃえだよ!れいみゅかわいしゅぎちぇごめんにぇぇ!」 「まりちゃはきゅーとだじぇ! しょうらいあいどるかくじつなんだじぇ!」 人間から見ればどれも腹立たしい不細工な面だったが ゆっくりは究極の自己愛饅頭。 親ゆは自ゆん達に良く似た、りりしくてかっこよくてあいくるしいおちびちゃん達を本気で褒めている。 「ゆ! おなかへったね! 『ちょぞうこ』さんからごはんもってきたよ! みんなであさごはんむーしゃむーしゃしようね!」 「「ゆわーい!」」 「「「「むーしゃむーしゃ! しあわせー!」」」」 母れいむが右奥の生ゴミ置き場・・・もとい貯蔵庫から持ってきた虫の死骸を貪る一家。 秋ももう終わろうかというこの時期でも一家に節約の概念は無い。 このゆっくりぷれいすではごはんさんが勝手に生えてくる絶好の狩場(ゴミボックス)があるからだ。 暖かいべっどさんにいっぱいのごはんさん。 そんな自ゆん達『勝ち組』には寒さも飢えも関係がない話だ。 いやむしろ、こんなにも素晴らしいゆっくりぷれいすなら冬の寒ささんもどこかに逃げていってしまうだろう。 一家はそう考えていた。 「ゆっ! れいみゅうんうんしてきちゃくなってきた!」 「ゆー! まりちゃもうんうんでしょうだじぇ! まりちゃはもう、おといれでうんうんできりゅんだじぇ!」 「れいみゅだってできりゅよ! かわいいいもうちょまりちゃは、おねーちゃんといっちょにおといれいこうにぇ!」 「いっちょにいこうにぇ、おにぇちゃん!」 「「ゆーちょ! ゆーしょ!」」 ダンボールの右横の便所の外壁。 そこが一家のおといれで、 壁の地面近くは排泄された古餡子と砂糖水でべったり汚れていた。 おといれに向かって一生懸命、二ゆがずーりずり這って行く。 もう、おといれしっぱいしにゃいよ! そんなことを思って赤ゆ達は一生懸命這って行く。 頑張ってうんうんを漏らす前におといれ到着。 お尻を持ち上げ今日も元気なうんうんが おちびちゃんの可憐なあにゃるからこんにちわ。 「「うんうんでりゅ! ちゅっきりー!」」 ゆわぁっ!と顔を輝かせて我慢していたうんうん宣言。 その様子を見ていた親ゆもまた満面の笑顔だった。 「おちびちゃんたち、ちゃんとおといれでうんうんできたね! さすがままのおちびちゃんだよ! すごいゆっくりしているよぉ!」 「ゆ~! なんてゆっくりしたおちびちゃんたちなのぜ! さぁおちびちゃん! あにゃるをきれいきれしようね! おとうさんがぺーろぺーろしてあげるんだぜ!」 おといれもちゃんと出来たゆっくりした自ゆん達に 愛する両親がぺーろぺろをしてくれる。 そんなとてもぽかぽかした幸せに赤れいみゅと赤まりちゃは破顔して喜ぶ。 ちゃんとおといれが出来たところなのに思わずうれちーちーが出てしまいそうな喜びようだ。 「ぺーろぺーろ!」 「ゆー! おちょーしゃんありがちょお! あにゃるきれいきれいになってすっきりー!」 「ゆゆぅ! まりちゃのあにゃるもしゅっきりー!」 揉み上げをピンと持ち上げ、喜びを全身で表現する赤ゆ達。 「うんうんはくさくてゆっくりできないよ! みんなゆっくりしないで、おといれからはなれようね!」 「「ゆっくちりかいしちゃよ!」」 ゆっくり達は家族そろっておうちの玄関(笑)までずーりずりすると そこで跳ねたり、ダンボールの床にあんよを擦り付けて汚れを落とす。 腹もふくれ、排泄も済ませた赤ゆの次なる欲求は遊ぶこと。 「おきゃーしゃん、れいみゅといっちょにおうたうたおーね!」 「まりちゃはおちょーしゃんといっしょにこーりょこーりょしたいのじぇ!」 赤ゆ達のせがみに父まりさは思わず一緒にゆっくりしそうになったが そろそろ狩りに行く時間だと思いだした。 「ゆゆ! おとうさんはそろそろ『かり』にいくじかんなのぜ! おちびちゃんたち、がまんしてほしいのぜ!」 「「ゆぅ・・・、ゆっくちりきゃいしちゃよ!」」 「ゆ~ん! ものわかりのいい、とってもゆっくりしたおちびちゃんたちだよ! れいむ、こそだてっじょうずっでごめんね~!!」 ゆっくりにとっては凛々しい、 人間にとってはウザい決め顔でのたまうれいむ。 そんなゆっくりしている、しっかりものの美ゆん妻がいるから まりさは安心して狩りに行けるのだと思っていた。 「それじゃあさいっきょうのまりさは『かり』にいってくるのぜ! れいむ、おちびちゃんたちをたのむのぜ!」 「まかせてね! れいむはおうちをまもるよ!」 「ゆゆっ! れいみゅあまあましゃんむ~ちゃむ~ちゃしちゃいよ! がんばってとってきちぇにぇ!」 「ゆっ! おちょーしゃん、いちょしいあいどるまりちゃのたみぇにがんばってにぇ!」 「まかせるのぜ! ゆっくりいってくるのぜぇ!」 「「「ゆっくり(ち)いってらっしゃい!!!」」」 父まりさが愛する家族に見送られ颯爽とダンボールを飛び出す。 ゆっ!ゆっ! と本ゆんは勇ましいつもりで出している間抜けな声が便所裏手に響く。 人間なら数秒の距離だがゆっくりはとにかくのろい。 しかも茂みさんをかき分け 石ころさんや尖ったゴミさんに注意を払い 見つけたら避けて進まなければならない。 おまけに一々それらを ゆっくりしてないいしころさんはゆっくりよけるのぜ! と『注視』し『宣言』して『行動』するという3モーションを律儀に繰り返すため ゆっくりは5分かけて茂みから抜けだした。 「ゆぅ~! けわしいみちだったのぜ! だけどまだ、めのまえのだいさばくをこえて(砂場) つるつるのおやまさんをこえて(すべり台) げきっりゅうのたいがさんをこえて(ドブ) かりばにいかないといけないんだぜ!(ゴミ捨て場) でもつらくはないのぜ! あいするれいむとおちびちゃんたちがおうちでまってるんだぜ!」 キリッと眉を吊り上げるまりさ。 さぁ今日もだいっぼうけんへ出発だ! そう思ったまりさの眼前に急に影がさす。 「ゆっ? たいようさん! まりさのうつくしさにてれないで まりさをぽ~かぽ~かさせるんだぜ! えんりょしないでいいのぜ!」 希望と自信に満ち溢れた笑顔で太陽を見た。 だが太陽は照れているわけではなかった。 一人の人間が太陽光を遮っていただけだった。 「ゆゆっ! くそじじい?! たいようさんをかくすんじゃないのぜ! すぐあやまるなら、まりさたちのどれいとしてうんうんをゆげっびゃあ゛あ゛あ゛っ!! ゆべっ!!!」 まりさが言い終わるまでもなく男が蹴った。 つま先で小突く程度の蹴りだったが、成ゆのまりさは1mほど吹っ飛び地面とちゅっちゅする。 「ゆ゛っがぁ! い、いだいぃぃ! く、くぞどれいのぶんざいでざいっぎょうのばりざざまになんてこどっっぶげぇ!!」 まりさが悶えている間に再び間近まで来ていた男がまりさを踏みつける。 足はまりさの脳天へ振り下ろされ、汚れた帽子ごと饅頭をひしゃげさせた。 「ゆぎゃあああっ! やめるんだぜ! いだいんだぜ! いだいんだぜ! ゆっぎいい! まりさのだんでぃーなおぼうしさんがつぶれるぅぅ!!!」 「やぁ、俺は通りすがりのお兄さん。 こんなところでバッタリ俺に出会えるなんて君は運がいいね!」 踏みながら男が言う。 男は名乗った通りのぎゃくたい鬼意山である。 勿論偶然ではない。 「さっき『まりさたち』って言ったね。 ひょっとしてこの先に君の家族がいるのかな?」 「ゆ、ゆゆ?! い、いないのぜ! とってもびゆっくりなれいむも、とってもかわいいおちびちゃんふたりも いるわけないんだぜええええ!!!」 クソ奴隷を叩きのめすつもりが 逆に蹴られ踏まれ、大切なお飾りごとグリグリされ、何もはんっげきできない。 人間との力量差を本能で察したのか とっさに機転(笑)を聞かせて家族はいないと言いはるまりさ。 鬼意山は足をどけると、ひょいと片手でまりさの髪を掴んで持ち上げる。 「ゆー!まりさはつばさをてにいれたんだぜ!!」 痛みも屈辱も家族の危機も忘れて本能のセリフを吐くまりさ。 鬼意山はまるで、おうちの場所を知っているかのように歩き出す。 その間も掴まれたままのまりさは まりさにてんくうもひざをくっしたのぜ! とか、 まりさはおおぞらのはしゃなんだぜ! と鳴いていた。 「やはり生で見るおうちは格別だ・・・」 歩いて数秒で便所裏。 主に全てが汚い。 が、ゆっくりなりの(無駄な)努力の跡が見られる素晴らしいおうちだ。 便所の壁下部には黒ずんだ染み。 染みの横には汚い段ボール箱。 その中には汚い大饅頭1つ。 汚い小饅頭2つ。 その他汚物。 汚いダンボールの中は汚物だらけ。 汚物と評されたゆっくり饅頭×3は の~びの~び、ゆ~らゆ~らと体をくねって『おうた』の真っ最中だった。 「「「ゆっくり~のひ~♪ まったり~のひ~♪ すっきり~の・・・ゆっ?!」」」 おうちの目の前に近づかれるまで人間に気付けないゆっくり。 「くそじじい?! ここはれいむたちのゆっくりぷれいすだよ! まりさがいなくても、おうちはまもってみせるよ! かってにはいってきたらぷくーっするよ! りかいできたらさっさとでていってね!」 「くしょどりぇい! おきゃーしゃんのぷくーっはこわいんだよ! ゆるしてほしかったら、あみゃあみゃたくさんもってきちぇね! しゅぐでいいよ!」 「ゆっくちしてないくしょどれいは、さいっきょうのまりちゃがせいっさいしてやるのじぇ!」 人間に掴まれているまりさに気付かず威嚇を開始するゆっくり共。 まりさは相変わらず おそらをとりさんからうばったのぜ! などとワケの分からない鳴き声を出していた。 手に掴まれたまりさも、おうちのれいむ達も まだお互いの存在を気付いていない。 これぞ餡子脳。 鬼意山はまりさを地面に向けて叩きつけた。 「まりさはてんくうのゆ゛っぼぉふっっっっ!!!!?」 パァンッと清々しい音を響かせてまりさは着地した。 「ゆーーー?! く、くくくそどれいいい!! とつぜんおっきなおとだしたって れいむはこ、ここここわくないよおおおおおおおおおお!!?」 「ゆぴいいい!! おきゃーしゃ!! ゆっぐぢできないぃぃ!!」 「ゆ、ゆゆゆ!! ばりぢゃはじぇんじぇんぎょわぐなんがないのじぇええええ!!?」 ガタガタ震えながら 大きな音がでた場所に寒天のおめめを向けるゆっくり。 「「「ゆ゛っ!?」」」 そこには一家の大黒柱であるさいっきょうの愛する父まりさが 半死半生の姿で倒れていた。 「ば、ばりざああああああああああああ!!?」 「「おちょーしゃん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛?!」」 まりさはやや平ぺったくなり、所々皮が破け餡子が飛び出ていた。 痙攣し、ゆ゛ぐっ・・・ゆ、ゆぅ・・・とか細く鳴いている。 帽子も人間に踏まれて変形し更に汚れていたが、それでもまだ家族はまりさを認識できている。 「まりさぁ! しっかりしてね! ぺーろぺーろ!」 「「おちょーしゃぁぁ!! しっきゃりしちぇぇぇ! ぺーりょぺーりょ!」」 三ゆがおうちを飛び出し、ボロボロのまりさに跳ね寄って 必死に舌で裂けた皮を舐めまくる。 舐めれば小さい傷や汚れは、ゆっくり特有の思い込みの力で治ることもあるが、 このレベルの傷は野良が自力で完治させることは不可能だ。 中枢餡も無事のようだし、出餡の量も許容範囲。 苦しむが、死ぬことはないだろう。 鬼意山はライターとカッターを取り出す。 ぺろぺろをひたすら繰り返す三ゆの内、 まずは母れいむからあんよ焼きだ。 母れいむを掴み上げると、 おそらをとんでるみたい! といつも通り鳴く。 鬼意山はまずカッターであんよに切れ目を入れていく。 「ゆひいいい!! れいむの、じまんのびきゃくがあああ!! いだい゛いいい!!」 すかさずライターで炙る。 「ゆぎゃあああああああ!!! あづっ、あづいいいいいいいいいいいいいいいい!!! や゛め゛でぇえええ!! あんよが! れいむのあんよがあづい゛い゛い゛い゛い゛い゛!!!」 れいむの中枢餡から捻り出されるような叫び声に バカのように、一心不乱に父まりさをぺーろぺろしていた赤ゆ達も気付いた。 「ゆ、ゆぴぃ!? おきゃーしゃあああ!! くしょどりぇいは、しゅぐにおきゃーしゃんをはなちぇぇぇ!!」 「ゆあぁ!! なにしてるのじぇ! あかいゆ~らゆらさんを、おきゃーしゃんからはなすのじぇ!! まりちゃはおこってるのじぇ!! ぷきゅーっ!!」 さっさと逃げればいいものを、この赤ゆ達は家族愛(笑)が強いらしい。 鬼意山の足に向かって赤れいむは体当たりし、 赤まりさはぷくーっと威嚇している。 「お、おちび・・・にげるのぜ・・・! は、はやぐ・・・!」 ボロボロのまりさが必死に紡ぐ言葉も れいむの叫び声にかき消され、赤ゆ達に届くことはなかった。 「ゆがあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!! でいぶのあんよがああああああああ!!! でいぶのあんよお゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!!!」 鬼意山はれいむの底部周辺(ぺにまむ、うんしー穴含む)がこんがり焦げるのを確認すると、 赤ゆ達の前にそっと母れいむを置いてやる。 「「ゆぴっ?!」」 母れいむの苦痛に歪んだ醜悪な顔。 黒くなったあんよと、そこから漂う異臭。 思わず赤ゆはおそろちーちーをした。 「お、おきゃーしゃ!! どうちたの!? おきゃーしゃんのあんよがおかちいよぉ!!」 「おきゃーしゃん?! まりちゃがぺーろぺーりょしてあげりゅのじぇ! ちっかりちてー!! ぺーりょぺ・・・っあぢゅいぃ!? いちゃいんだじぇ! まりちゃのしたしゃんが、いしゃいんだじぇー!! ゆぴー! ゆぴー! おちょーしゃん、まりちゃをぺーりょぺーりょちてぇー!!」 焼き終えたばかりの所に触れれば熱いのは当たり前だ。 足焼きをされるまでもなく、未動きがとれない重傷まりさはただ 「お、おぢびちゃん・・・ぺーろぺーろ・・・! ゆ、ゆぐぅ・・・! とどいてね・・・まりさのしたさん、かわいいおちびにとどいてね・・・!」 と全然長さの足りない舌を、赤まりさに向かって空振っていた。 心温まる父まりさと赤まりさの交流を見つつ 鬼意山はおそろちーちーを漏らしてすっかり動けなくなっていた赤れいむを掴み上げる。 「ゆぴっ! れいみゅはとりしゃん!」 「ゆあああああ!! にんげんさん!! やめるのぜえええ!! おちびをはなすのぜええええ!!!」 「ゆが・・・ゆっ・・・ゆが・・・・・・あが、が・・・・・・ゆ、ゆっ・・・」 「おちょーしゃ! ぺーろぺろしちぇよぉぉぉ!!!」 それぞれの理由で動けない三ゆを放っておいて 赤れいむの足焼きを行う。 サクッ、サクッ、サクッ 「ゆぴゃあああ!!! れいみゅの、おきゃーしゃんゆずりのうつくしいあんよがぁぁぁ!!!」 チリチリ、ジュージュー 「ゆんやあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!! あぢゅいいいいいいいいいい!! やめでにぇ!! や゛め゛でにぇぇぇ!! でいびゅのあんよいぢゃい、あぢゅいぃぃぃぃ!!!」 赤れいむの底部はこんがり焼けた。 非ゆっくち症になる前に、足焼きが出来た赤れいむを 動けない親ゆの前に置いてやる。 「ゆ゛び・・・・・・ゆぴ・・・ゆぴ・・・・・・ゆ・・・あ゛・・・・・・」 「おぢびいいい!! じっがりずるのぜおぢびいいいいい!!!」 「おぢびぢゃんがあああああああ!! でいぶによくにた、かわいいかわいいでいぶのおぢびぢゃんがあああああ!!!」 「ゆんやー! ゆんやーー!! どうちてだれもまりちゃをぺろぺろしてくりぇないんだじぇぇぇ!!」 いつの間にか母れいむは正気を取り戻していたし、 半分潰れていた父まりさも大声を出せるようになっていた。 ゆっくりはこの世で最も虚弱貧弱無知無能だが、妙に生命力がある。 生命でもないナマモノに生命力とはおかしいが。 三番目。 誰にも相手にされていないかわいそうな赤まりさ。 ひょい、と鬼意山に摘み上げられる。 「ゆわぁ! まりちゃはおしょらをとんでりゅのじぇ!」 「やめでえええ!! にんげんざん、ぼうや゛め゛でぐだざいいいいい!!」 「あやばりまず! あやばりまずがらぁぁ!! いままでじづれいなごどいっでごめんなざいいいいい!! だからもうやめでぐだざいっ!! ばりざによぐにだ、かわいいがわいいおぢびちゃんなんですううう!!!」 「ゆぴ・・・・・・いも・・・ちょ・・・・・・ゆ・・・はなしちぇ・・・あげちぇ・・・・・・くだちゃ・・・い」 家族達の必死の懇願。 赤れいむなど、自ゆんが足を焼かれた直後だというのに健気に妹の身を案じている。 「素晴らしい家族愛にお兄さん感動したよ。 よし! この赤まりさは助けてやろう!」 「ゆっ!? に、にんげんさんほんとう!?」 「あ、ありがどうございまずううううう!!」 「ゆ・・・いもう・・・ちょ・・・・・・ありがちょ・・・ござ・・・まず・・・」 砂糖水の涙を溢れされながら、饅頭達が感謝の鳴き声をあげる。 鬼意山は赤まりさを掴んでいない方の手で ボロボロのダンボール箱を指差して、ただし・・・と続ける。 「お前達が自分で、その汚い『おうち』を壊すことができたらだ」 「「「ゆ?」」」 三ゆはキョトン、とした顔で人間を見上げる。 何を言っているのか餡子脳でも理解できるように再度言ってやる鬼意山。 「お前たちが自分で、汚くて臭い『おうち』を壊すんだ。それが出来たら赤まりさは放してやる」 「ゆ゛・・・! な、なにいっでるのおおお!! きたなくも、くさくもないでしょおおお!! あんなすてきな、ゆっくりしたおうちをこわせるわけないでしょおおおおおお!!」 「そ、そうだぜえええ!! それにまりさたちはうごけないんだぜええ!! できるわけないのぜえええええええ!!」 「ゆっ・・・! ゆ、ゆゆ・・・・・・!」 「これが最後だ。 これで出来ないようなら赤まりさのあんよも焼くよ! さっさとその汚くて見すぼらしくて臭い『おうち』を壊してね! ゆっくりしないでさっさとしてね!」 鬼意山が笑顔で通告する。 赤まりさを摘んだままぷーらぷーらさせながら。 「ゆわぁ! まりちゃとんでりゅのじぇ! しゅごいのじぇ!」 「ゆっ! うごいてね! れいむのかもしかのようなあんよさん、うごいてね! おちびちゃんと、おうちをくそにんげんからまもるよ! れいむはおうちをまもるよ! ・・・っ! ゆがぁあああ! あんよはうごけええええ! でいぶのあんよおおおおおお!!」 「ゆぐ・・・まりさは・・・・・・おちびのために・・・おうちをこわすのぜ・・・! だから・・・にんげんさん、まっててね・・・! ずーりずーり・・・・・・ずーりずーり・・・・・・」 「ゆぴ・・・あんよさん・・・なんでうごかないにょ・・・ れいみゅはかわいいいもうちょをたしゅけりゅんだよ・・・あんよはいうこときいてにぇ・・・」 どうやらまりさだけは『おうち』を壊そうとしているようだ。 まりさは体中から餡子を少しずつ滴らせながら、跳ねること出来なくなったボロボロのあんよで這っている。 母、赤、両れいむは1mmも動けていない。 「時間切れだよ! お兄さんはさっさと壊せと言ったのになんでそんなゆっくりしているの! ゲスな家族の赤まりさは制裁するよ!」 「「「ゆあっ!?」」」 サクッ、サクッ、サクッ 「ゆぴゃああああ!!? まりちゃのおちょーしゃんゆずりのくーるなあんよさんがいちゃいのじぇえええ!!! たちゅけて! おきゃーしゃ! おちょーしゃん! おねーちゃぁぁぁん!!」 チリチリ、ジュージュー 「ゆんやあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!! あぢゅうううううう!! やめでにぇ!! や゛め゛でにぇぇぇぇ!! まりぢゃのあんよあぢゅいぃぃぃぃ!!! いぢゃいのじぇ! あぢゅいのじぇえええええええ!!! たぢゅげでええええええええええええ!!!」 動けない家族に助けを求めても無駄だった。 もっとも、動けたとしてもダメだったが。 「ど、どぼじでえええええええ!! ばりざおうぢ、こわすっでいっだのぜええええ!!? どぼじでおぢびぢゃんがああああああああ!!」 「遅いからだよ」 鬼意山は動けない家族達に見えるように赤まりさを置く。 「ゆ゛・・・! ゆぐ・・・! ゆっぴ・・・・・・ゆっくち・・・・・・ゆっくち・・・!」 「「おぢびぢゃああああん!!」」 「れいみゅのかわいい、いもうちょがあああ!!」 赤まりさの両目は、まるでアヘ顔のように天に向けられ、 口は飴細工の脆い歯にヒビが入る程に食いしばられている。 下半分が完全に炭化し、非ゆっくち症寸前のようだが大丈夫そうだ。 苦しみ悶える四ゆを、おうちが見えるように整列させ向きを揃えると、 鬼意山は高らかに宣言する。 「これから君達の『おうち』を制裁するよ」 「「「「・・・ゆ゛っ?」」」」 次から次へと起こる惨事にゆっくり達の餡子脳はついていけない。 お飾りの上にハテナマークでも浮かべていそうな顔で鬼意山を見つめている。 「お兄さんの胃はその汚いうんうん以下の汚物ダンボール箱のせいでキリキリするよ! お兄さんを不愉快にさせるゲスな『おうち』は制裁するよ!」 「な・・・なにいっでるのぜええええ!? おちびちゃんたちをいたいいたいさせたら、おうちはゆるじでぐれるっでいっだのぜええええ!!! 「やめてね! やめてね! おうちがなかったら、ふゆさんこせないでしょ!? かわいいでいぶがおねがいじでるんだよおおお!! もうゆるじでえええ!!」 「おうち・・・こわしゃないでにぇ・・・! にんげんさん・・・もうれいみゅたちを・・・ゆっくちさせてぇぇぇ!」 「ゆ゛ぴ・・・・・・ぴ・・・! おう・・・ぢ・・・! もうやぢゃぁぁ・・・! まりぢゃ・・・おうぢがえるんだじぇ・・・!」 足焼き三ゆは 体を上下にの~びのび、左右にゆ~らゆらさせ、揉み上げを激しくぶん回し 寒天のおめめを砂糖水だらけにして抗議する。 半壊まりさも必死に揉み上げを動かして、気持ち人間に這いずり寄って懇願する。 そんな滑稽な光景を見ながら 「まりさは馬鹿なの? お兄さん、『おうちは許す』なんて言ってないよ。 馬鹿なまりさとその家族どもはゆっくり理解してね!」 と鬼意山は笑いながら答えた。 「そおい!」 グシャアッッ ゆっくり達はポカーンとした呆けた顔で 踏みつけられた『おうち』を見ていた。 辛い辛い放浪の末にようやく見つけたゆっくりぷれいす。 雨さんもお腹ぺこぺこも、これから到来する冬さんの寒さも 裸足で逃げ出す素敵なゆっくりぷれいすが。 「ゆ、ゆあ・・・あぁ・・・ まりさたちの・・・ゆっくりぷれいすがぁ!」 まりさの一鳴きを切っ掛けに家族ゆ達が次々に騒ぎ出す。 「ゆぅぅぅぅ?! れいむのおうちがあああああああ!!!」 「ゆんやー! れいみゅたちのゆっくちぷれいちゅ! にゃんでこんなひどいこちょすりゅのぉぉ!」 「ゆぴー!? まりちゃのしゅてきなおうちしゃん! まっててにぇ! いままりちゃがぺーろぺーろしてあげりゅんだじぇ! そしたらゆっくちなおりゅんだじぇ!」 ゆっくりが喚く間も鬼意山はおうちを踏みつける。 おうちはもはやペチャンコで、かつてのゆっくりした雰囲気は欠片も残っていない。 「ゆあぁぁ! まりさががんばってあつめた、ごはんさんがあああ!!」 「れいむのまもるべき、かんっぺきなまいほーむがああああ!!」 「れいみゅのぴかぴかたかりゃものさんんんん!」 「まりちゃのふかふかべっどしゃんがぁぁぁぁ! まりちゃのあんよさんうごいてにぇ! うごいてにぇ! ゆっくちしないでさっさとうごくんだじぇえええ!!」 「お別れの挨拶は済んだかな? それじゃあこの汚いゴミクズはゴミ箱に捨てるよ」 よっこいせ、と掛け声を掛けて潰れたダンボールを持ち上げる鬼意山。 一緒に潰れている中のゴミが漏れないように注意して運んでいく。 「まっでえええええ! まっでぐだざいいいい!! おうぢ! おうぢがないとゆっくりでぎないんでずうううう!!」 「でいぶのおうぢもっでがないでええええ! もうすぐふゆさんがくるんでずうう!!」 「れいみゅのたからもにょさん、ゆっくちしないでおうちからとびだしちぇにぇぇぇぇ!!」 「まりちゃのべっどしゃん、いかにゃいでぇぇぇぇ!!」 「「「「ゆっくりぷれいちゅかえぢでぐだざいいいいいい!!!」」」」 ピタリと鬼意山の足が止まる。 ああそうだ、と呟いて両手に抱えたゴミを地面に置くと まりさ達の前まで戻ってくる。 「ゆぅ?! にんげんさん、まりさたちのおうちかえしてくれるのぜ!?」 「やっとくそじじいは、はんせいしたんだね! かんっだいなれいむはしゃざいとあまあまさんで、ゆるしてあげるよ! ゆっくりしないでさっさともってきね! たくさんでいいよ!」 「ゆ! にんげんしゃん、もうあんにゃこちょしないでにぇ! れいみゅたちといっちょに、ゆっくちしようにぇ!」 「ゆぷぷ! ようやくまりちゃのおそろしちゃにきづいたんだじぇ! ごめんにゃさいしちゃら、まりちゃをかいゆっくちにしてあったかいおうちとあみゃあみゃさんもってくるのじぇ!」 ゆっくり饅頭の鳴き声を無視して鬼意山はひょいひょいと 四ゆを汚れた壁付近、すなわち『おといれ』に持って行ってやる。 「「「「ゆんやぁぁ!? うんうんくしゃいいいいい!!」」」」 「ゆぎゃあああっ!」 ついでに父まりさのあんよを完全に踏みつぶし、這いずることを不能にする。 鬼意山は木に括りつけていたビデオカメラの角度を調節すると、 再びゴミを拾って今度こそ姿を消した。 もうすぐ本格的な寒波がやってくる。 冬を舐めていたこの家族ではどちらにせよ越冬は不可能だったろうが、 これで100%希望は潰えた。 鬼意山は暖かな自宅から四ゆの様子を観察していた。 おといれ付近は雨雪もそこまで当たらないので 赤ゆはともかく、親ゆはしばらく楽しめるだろう。 あんよとおうちを壊したその日の内、四ゆはゆんゆん鳴き喚いているだけだった。 1日後。 「おきゃーしゃ・・・れいみゅしゃむいよ・・・・・・しゅーりしゅーりしちぇ・・・・・・」 「ゆっゆっ! おちびちゃん、まっててね! いまおかあさんがすーりすーりしてあげるからね! ゆっ! ゆぅぅ! ゆっがあああ! あんよさんうごいてえええええ!!」 「おちょーしゃん・・・まりちゃおにゃかへったんだじぇ・・・・・・いもむしさんたべちゃいよ・・・」 「おぢびぃぃ! ごめんね! ごめんね! 『かり』もすーりすーりもできないばりざをゆるじでええええ!!」 赤ゆは寒さと飢えでもはや限界だった。 しかも昨日はとてもゆっくりできない目に合った。 おまけに今居る場所はうんうんとしーしーの臭いが漂うおといれだ。 一日持ったのが奇跡だろう。 「にゃんでしゅーりしゅーりしてくれぇないにょ・・・・・・ しゃむいよ・・・くしゃいよ・・・・・・ゆっくちできないよ・・・・・・ ゆぴ・・・ぴ・・・・・・、もっちょ・・・・・・ゆっくち・・・・・・しちゃかった・・・」 「おにゃかへっちゃのじぇ・・・・・・さみゅいのじぇ・・・くちゃいのじぇ・・・ まりちゃ、にゃんでこんなめにあうにょ・・・? まりちゃを・・・ゆっくちさしぇないげしゅおやは・・・ちね・・・・・・」 そう言って赤ゆ達はゆん生を終えた。 「「おぢびぢゃん!! どぼじでえええええええええ!!!」」 ぴこぴこと揉み上げを振り回して泣き崩れる(?)親ゆ。 まりさは『おたべなさい』でおちびちゃん達の食料になることも考えたが 全ゆん動けないので意味が無いことは餡子脳でも理解できた。 その日は一日中、可愛い可愛いおちびちゃんを思ってずっと鳴き続けた。 2日後。 黒ずんだ赤ゆの残骸の横で親ゆ達は互いを罵り合った。 「まりさが『あたらしいゆっくりぷれいすをさがすのぜ!』なんていうから こんなことになったんだよ! まりさのせいだよ! なんとかしてね!」 「ゆ?! れいむだってさんせいしたのぜ! だいたいおうちをまもるのは、れいむのやくめだったのぜ!」 「はああ?! れいむはかんっぺきなびゆっくりなんだよ! まりさがわるいにきまってるでしょおおお!?」 「なにいってるのぜえええ!! まりささまこそさいっきょうでくーるなゆっくりなのぜ!! こんなげすれいむと、ずっとゆっくりしようとおもったのが まちがいだったのぜええええええ!!」 「「しね! しね! ゆっくりできないげすはしねえええ!!」」 動けないあんよで制裁アタックをかまそうと、奇妙に体を上下左右にウネらせる二ゆ。 罵詈雑言を吐きつつ珍妙な踊りを踊る。 これこそまさに「おお、ぶざまぶざま」と言ったところだろう。 3日後。 どれだけ罵ろうが、せいっさいを試みようが全てが無駄だと悟ったのだろう。 自らの不幸を嘆き悲しむだけになった。 「うんうんがくさいいい! しーしーがくさいい! おちびがくさいいいいい! ゆっくりできないのぜえええ!」 「ゆひぃぃ! うんうんしたいい! しーしーしたいい! あんよがうごかないいい! たすけてね! たすけてね! かわいそうなれいむを、だれでもいいからたすけろおおおおお!!」 まだまだ叫ぶ元気がある。 カラスやれみりゃに見つかるのが先か、寒さと飢えが先か。 その日の夕方、小雨が降った。 風がやや強く便所の壁際にも雨が少し運ばれてきた。 「ゆんやーー! あめさんこないでね! れいむのびはだがとけるううう! あめさん、やめてね! やめてね!」 「ゆひぃ、ゆひぃぃ! ばりざのおぼうしさん、なんであめさんふせいでくれないのぜ! ゆあああ! あめさんいたいぃぃ! あめさんやめでぐだざいぃぃぃ!!」 耐水性に僅かに優れているまりさ種の帽子でも 水上まりさでない限りすぐに水に溶ける。 ましてや人間にボロボロにされている帽子なら言わずもがな。 体を精一杯壁側に寄せて伸びる二ゆ。 体を左右に揺らしているのは雨を避けているつもりなのだろうか。 幸い、雨はすぐ止んだ。 二ゆは少し溶けただけで済んだが、濡れた後の風は身に沁みた。 「ゆっゆゆゆっっ・・・・・・ざ、ざむいっ・・・・・・ざぶいよ・・・ まりざ・・・す~りす~りじようよっっ・・・!」 「めいあ゛ん゛なのぜっ・・・! ずーりずー・・・・・・っっ! ううううごかないのぜえええ! ばりざのあんよざんぼろぼろなのぜえええ!!」 「でいぶのあんようごいでねえええええ! ざむいよおおおお!」 「「ずーりずーりしたいいいいいいい!」」 二ゆは目から砂糖水を垂らして、更に体を濡らした。 もっと寒くなってゆっくりできなくなった。 4日後。 大分衰弱してきたし、カラスにも見つかった。 騒がずにいれば体内の水分も節約でき、大敵に見つかる可能性も減っただろうに。 そこに気付けないとは、やはり餡子脳・・・。 「ゆ・・・ゆぅ・・・・・・おなかへったよ・・・おみずのみたいよ・・・ くさいよ・・・さむいよ・・・・・・うんうんしたい・・・」 「ゆ・・・・・・ゆ・・・・・・ゆっくり・・・できないのぜ・・・・・・・・・ ゆっくり・・・したい・・・のぜ・・・・・・ゆっ・・・ゆっ・・・・・・」 出餡してる分、まりさの方が弱っている。 今夜が山だろう。 だがそんなことはお構いなしにカラスが襲ってきた。 「ゆげぇ?! い、いたいいいい!」 「と、とりさんだあああ! やめてね! やめてね! れいむをつつかないでええええ!」 いつもなら一応の反撃(笑)をしてくるゆっくりを警戒して カラスは一撃離脱を繰り返すが、 今回は目の前に着地して堂々と突き回している。 「や、やべでっ! いぢゃいいい! ゆっわぁあああ!? ばりざのずでぎなおぼうじぃぃぃぃ!! やべでぇぇ! おぼうしないとゆっくりできないのぜえええええ!!」 「ゆひぃぃ! れいむのおめめに、いたいいたいしないでね!! ゆぎゃぁぁぁぁぁぁ!! ほうせきのようにかがやくおめめつぶさないでええええ!!」 一羽、二羽、三羽とどんどん増える。 ゆっくりが弱りきっていることを確認すると、 安心してかどんどん他のカラスも食べに来た。 まりさの目の前で帽子を破り、食べる。 れいむの目を抉り、食べる。 「ゆあああああ!! おぼうじざんっ! ばりざのおぼうじざん、いますぐぺーろぺーろしっゆぴゃぁぁ!! やべでぇぇ! まりさのきゅーとなもみあげさん、ひっぱらないでぇぇぇ! やべるんだぜ! やべるんだぜええ! やめでぐだっっいぢゃいいいいいいい!!」 ブチッ、ブチャッ、グチャッ 「ゆぎ! やべ! いぎゃ! ゆぎゃああああ! やべでっ! おめめ、もうひとつしかないんですぅぅぅ! このおめめはゆるじでぐだ、ゆっべぎゃああ! まっぐらきょわいいいい!!」 ジュルッ、グチュッ、ブチンッ 「「もうやぢゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛! おうぢがえるううううううう!!」」 数分後。 カラスが去った後には何も残っていなかった。 父まりさも母れいむも赤れいむも赤まりさも みんなで作った素敵なおうちも、何も残っていなかった。 このSSに感想を付ける 選択肢 投票 しあわせー! (129) それなりー (1) つぎにきたいするよ! (5) 名前 コメント すべてのコメントを見る ゆっくりしたさくひんさんがはえてきたんだねーわかるよー -- (ちぇん) 2021-06-25 14 00 50
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『にんっしんと赤ゆのそれぞれ・動物型』 29KB いじめ 観察 不運 日常模様 妊娠 番い 飼いゆ 赤ゆ 子ゆ 都会 現代 独自設定 ぺにまむ 一応続き 15作目 長くなったので分け でも前回を読まなくてもたぶん平気 *注 多数のリスペクト(パクリとも言う)あり ・ゆっくりの性行為あり 独自解釈多数 ・ストーリーなど、無い ・テンプレ万歳! 『にんっしんと赤ゆのそれぞれ』 ケース2:動物型にんっしん(飼いゆっくり) 「れいむぅ!まりさのびっぐまぐなむはどうだぜ!きもちいいんだぜぇ!?」 パン パン パン 「きもちいよぉまりざぁ!れいむいっぢゃうぅぅぅ!!」 ぐちょ ぐちょ ぐちょ 2匹のれいむとまりさがぺにまむを用いたすっきりをしている。その2匹の頭には、飼いゆっくりである証のバッジが輝いていた。 「れいむぅ!れいむぅ!れいむぅぅ!」 スパンっ スパンっ スパンっ 「まりさぁ!まりさぁ!まりさぁぁぁ!」 ぐっちょん ぐっちょん ぐっちょん 爪楊枝ぐらいのぺにぺにを立たせたまりさは、それをれいむのまむまむに激しく打ち付けて出入りさせている。 それを受けてれいむもまた気持ち良さそうな声を出しまくっており、周囲に体から出た粘液を飛び散らせていた。 「れいむ!イグよ!イグイグイグイグゥゥゥ!!」 「ゆ!!まりさぁぁぁぁ!!」 まりさがラストスパートとばかりにその振動速度を上げる。れいむも、まりさのフィニッシュを受け止めるべくまむまむを激しく収縮させ、そして、 「「んほおおおおおおおおおおぉぉぉおぉぉおぉぉ!!!!すっきりいいいいぃぃぃいぃぃいぃぃい!!!!」」 2匹は甲高く悲鳴のような声を上げながらすっきりをした。 同時にまりさのぺにぺにの先端から精子餡がドクドクと迸り、れいむのまむまむを満たしていく。にんっしん率100%のゆっくりでは、これで確実に子供ができただろう。 「ゆふぅ!ゆふぅ!・・・・・・もっとぉ、れいむ、まりさのたくましいぺにぺにがもっとほしいよぉ!」 「いいんだぜぇ・・・こんやはうちどめしらずでいくんだぜぇ!」 だが2匹はそれだけでは満足できなかったのか、まだ続けるつもりのようだ。 れいむがまむまむをフリフリと揺らし、まりさを誘う。それを受け、再びまりさの爪楊枝サイズのぺにぺにがそそり立つ。 「ゆふん!まりさのじまんのぺにぺにだよ!これでれいむをもっとめろっめろにするんだぜぇ!」 「ゆ~ん!まりさぁ、はやくぅ!れいむまちきれないよぉ」 「んほほほぉう!れいむぅぅぅ!!」 「ゆぅぅぅん!まりさぁぁぁぁ!!」 結局、2匹のその行為は3回ぺにまむでのすっきりを終えるまで続いた。 ・ ・ ・ 「ゆぅ~ん!れいむのかわいいおちびちゃんができたよ!」 「ゆ~!!たのしみなんだぜ!まりさのおちびちゃん、はやくあいたいんだぜぇ!!」 翌日、れいむのお腹は見事なまでにプックラと膨れており、胎生にんっしんをしていることは明らかであった。 3回もすっきりをしたのだから当然だが、通常の胎生にんっしんよりもでかくなっており動くことすらできそうにない状態だ。 これが自然の世界なら中々に大変な負担が父親のまりさを襲うことだろう。母親のれいむも普通ならこんな数を産めるほど体力は無い。 だが2匹の場合は何の問題も無かった。 「「おにいさん!れいむ(まりさ)のおちびちゃんができたよ!!」」 「おーう、おめでとさん」 何しろ、飼い主のお兄さんが身の回りのことは大体してくれるのだから。 胎生にんっしんをした場合、丈夫で大きな子ゆっくりを生むことができる。 これは生むことさえできれば、生まれた子供は生き残る確立が高いということだ。だがその性質上、代わりに出産まで時間と大量の栄養が必要になってくる。 その間はにんっしんしたゆっくりは動くことがままならないので、野生ではよほど恵まれた環境になければ余り見られない出産方法である。 その点、飼いゆっくりという立場は衣食住の全てをクリアしている。 「ほれ、ご飯だ。ゆっくり食べろよ~」 「ゆ~ん!む~しゃむ~しゃ!む~しゃむ~しゃ!」 「おいしぃ~!しあわせぇ!!」 2匹は飼い主から渡された食事を口の中に掻きこんでいく。 しっかりと栄養を取ることは、お腹の中の子供のためにも必需事項だ。母体のゆっくりがゆっくりすればするほど、そのゆっくり成分は子供にも良い影響を与える。 「ゆふぅ~!れいむぽんぽんさんがいっぱいになったよ!」 「まりさもだぜぇ!・・・ゆ!おなかがいっぱいになったら、つぎはうんうんをしたくなったんだぜ!!」 「はいはい、ちゃんと片付けてやるからトイレでしろよ~」 「「ゆん!分かったよ!おにいさん!!」」 こうして、2匹は身の回りの心配が全く要らないという、とてもとても恵まれた環境で出産まで過ごすこととなった。 ・ ・ ・ まりちゃはとてもとても安らかなまどろみの中、ゆっくりと暖かい気持ちに包まれていた。 プカプカ ふわふわ まりちゃを包む世界はどこまでも優しく、暖かいものである。 (まりちゃ、とってみょゆっくちしちぇるよ!) それはとても心地よく、まりちゃをゆっくりさせてくれる世界、母の胎内だ。そしてその母の胎内というどこよりも安全な世界、そこにいるのはまりちゃだけではない。 (れいみゅゆっくちしちぇるよ!) (まりちゃもだよ!) まりちゃのすぐ近くには、まりちゃの姉か妹になる存在がたくさんいた。まりちゃとは別のまりちゃも、れいみゅも、それぞれ皆ゆっくりとこの空間を漂っている。 目がまだ完成していないまりちゃには実際にそれらを見ることはできない。(そうでなくても、胎内の暗さでは何も見えないだろうが) だが不思議と、まりちゃは自分も含めた皆が微笑みを浮かべてゆっくりとできていることは感じ取ることができたのであった。 やがて時間が経ち、まりちゃを包む世界に少しだけ変化が訪れる。 (あっちゃかいにぇ) (ゆぅん、あっちゃかいにぇ) それはまりちゃや他の皆が大きくなったことで、母体の中が狭くなったことだ。 だがまりちゃはそれを窮屈だと感じたことは無かった。むしろ母の胎内や他の姉妹に触れている今の状態は、餡子の奥が暖かくなる安心感があった。 それは皆も同じなのだろう。だれも不安そうな気配を出していないことをまりちゃは感じていた。 そんなまりちゃの日々は、ゆっくりらしいとてもゆっくりとしたものだ。 (ちゅーり、ちゅーり) (ゆゅん、ちゅーり、ちゅーり!) まりちゃに触れている姉妹や母の胎内にすーりすーりをしたり、他の姉妹ともすーりすーりしようと身じろぎしたり、そんなことばかりだ。 それ以外の時は大体がゆっくりと暖かい世界の中で眠るか、あるいはまだ見ぬ外の世界に思いを馳せるかのどちらかであった。 (おいちぃあみゃあみゃをむーちゃむーちゃして、しょれからおきゃあしゃんとおちょうしゃんにしゅーりしゅーりして、しょれから・・・) (みんにゃといっしょにあしょびちゃいよ!こーりょこーりょしちぇ、にょーびにょーびしちぇ、ぴょんぴょんだっちぇ!) (おきゃあしゃんにょゆっくちしちゃおうちゃもききちゃいし、おちょうしゃんのおぼうししゃんでたきゃいたきゃいもしちゃいにゃ) (きゃわいいおきゅしゃんといっしょにゆっきゅりしちぇ・・・ゆぅ~ん、ゆっきゅり~) それは考えるだけでとても楽しく、まりちゃの顔は常に笑顔の状態だ。声が出せれば笑い声が絶えなかっただろう。 目が開けられていたら、それはもう嬉しそうな希望に満ちた目を見れていただろう。 まりちゃは幸せで暖かい、そんなゆっくりとした将来が自分を待っていると信じている。 まりちゃを包む世界から感じる安らぎ、それがまりちゃの考えが間違っていないという自信を与えていた。 ・ ・ ・ まりちゃがそれからも大きくなり、しっかりとした子ゆっくりサイズのまりしゃとなった頃、世界にさらなる変化が訪れた。 (ゆゆ?うごいてる?) 母の体内がざわめくように脈打ち始める。それは次第に強くなっていき、まりしゃと他の姉妹を一定の方向へと導くように運び出した。 そして同時に、まりしゃの閉じた瞳がまぶた越しに光を感じるようになってくる。その光はまりしゃが送られる先の方から来ているようだ。 (ゆ!まりしゃ、とうとううまれるんだね!) そのことはまりしゃに、とうとう自分が外の世界へ生れ落ちる時が来たことを知らせていた。 まりしゃはそれまで閉じていた瞳を開くと、明確に自分でも光が差し込む方へと進み始める。 「ゆっ、ゆっ、ゆっ!」 「ゆんっ、ゆんっ、ゆんっ」 見ればまりしゃの周りの姉妹も、それぞれ光の方へと体をよじるようにしながらウネウネと進んでいる。皆、自分達が生まれる時なのだと理解しているのだ。 「ゆっ!ゆっ!れいむ、ゆっくりうまれりゅよ!」 光、つまり産道という出口に一番近いところにいた子れいむが一番乗りになった。 産道に体を差し込んだ子れいむは、次に体全体を使ってモルンモルンと動いて産道を通っていく。 「つぎはまりしゃだよ!」 「そのつぎはりぇいむだよ!」 その後に続こうと、次々にまりしゃの姉妹が産道へと入っていく。その後をまりしゃも負けじと体を動かし、産道の方へと進んでいった。 「ゆ!まりしゃのばんだよ!」 そうしてどんどん姉妹が産道を通って出ていき、ついにまりしゃの番がやってきた。 まりしゃも先にいった姉妹のように、体を振って尻をくねらせ産道へと分け入っていく。 「ゆんしょ!ゆんしょ!」 産道の中はそれまでの胎内に比べると大変狭いものであり、進むのも今までのように上手くはいかない。 非力な赤ゆっくりにはちょっとした重労働だ。だがまりしゃはそれでも一生懸命進んでいく。 それを応援するように、産道自体の壁もまりしゃを前へ前へと送り出そうと脈動をする。それに助けられながら、まりしゃは少しずつ少しずつ出口へと向かっていた。 そして出口に近づくにつれ、外の世界の音が聞こえ始める。 『ゆふぅぅぅ!ゆぶふっぅうぅぅぅ!!』 『がんばるんだぜ!れいむ!ひっひっふーなんだぜ!!』 『がんばれよー』 両親の声が聞こえる。まりしゃはそれに元気付けられ、さらに勢いを増して体をぷりぷりと動かし前進する。 そして遂に、 「ゆ!」 「ゆぶふぅぅぅ!!」 「ゆ~~~!!まりさそっくりのかわいいおちびちゃんなんだぜ~~!!れいむ、あとすこしなんだぜ!がんばるんだぜ!!」 「おー、またまりさ種か」 まりしゃの顔が産道から外へと出た。その時まりしゃの目に飛び込んできたのは、母の胎内で想像していたようなゆっくりとした世界であった。 「がんばれ!がんばるんだぜ!おちびちゃんもれいむも、ゆっくりがんばるんだぜ!」 まりしゃの正面には、自分の父であると一目で理解できた親まりさがそのお帽子をしっかりと構えて、まりしゃが飛び出すのが今か今かと待っている。 「ゆー!!いもうちょ!れいむのきゃわいいいもうちょのまりさだよ!!」 「がんばって!おかあしゃん、ゆっくり!ゆっくり!まりさもゆっくりがんばって!!」 「ゆー!ゆー!ゆっくり!ゆっくり!」 その周囲には自分より先に出た姉妹がいっぱい、それぞれまりしゃに声援を送ってくれている。 「ゆっ!まりしゃ、ゆっくちうまれるよ!」 幸せのゆートピア、そんな言葉がまりしゃの脳裏を過ぎった。 ならばそこに今から加わる自分も、それに相応しいゆっくりであらねば。そう思ったまりしゃは、母の胎内で考えていた最高の表情を浮かべ、キリッとする。 そして、 「ゆふん!」 すっぽ~ん 次の瞬間、親れいむがまりしゃをとうとう生み出した。 「ゆん!」 飛び出したまりしゃを、親まりさがお帽子のクッションで柔らかくキャッチする。 そして勢いが止まり、しっかりと地面にそのあんよを着地させたまりしゃは、渾身一発 「ゆっくりしていってね!!」 「「「「ゆっくりしていってね!!」」」」 その最初の『ゆっくりしていってね!』を元気よくとどろかせた。それに両親も姉妹も目に涙を浮かべながら、とてもとても嬉しそうな表情で返事をする。 ここに、まりしゃは笑顔に見守られ祝福されながら誕生した。 「ゆ!つぎのおちびちゃんが!ゆゆゆゆゆ!」 「ゆ!おぼうしのじゅんびはだいじょうぶだぜ、れいむ!」 「おー、まだいるのか。今回は豊作だなぁ」 と、母れいむが再び産気づく。まりしゃの後にも、妹となるれいむやまりさはまだいるのだ。 「まりしゃもおうえんするよ!」 「ゆー!がんばれー!!」 「ゆっくりー!!」 そのことに気が付いたまりしゃは、自分がそうされたように今度は妹に声援を送り始める。 皆も母れいむのまた開き始めた産道へ声をかけ初め、集中する。 「よっと」 「おしょらをとんでるみたい!」 だからまりちゃが急に浮遊感を感じ、その意識を落としたことにも誰も気が付かなかった。 ・ ・ ・ 子れいむはその番の子供、それも長女として生まれたゆっくりであった。 『む~ちゃ、む~しゃ、しあわしぇー!!む~しゃむ~しゃ、しあわせー!!』 『ゆふふ、おちびちゃん。そんなにあわててごはんさんをたべなくても、まだいっぱいあるよ』 『ゆぅ~!まりしゃも!む~ちゃむ~しゃ、しあわしぇ!!』 そんな子れいむのゆん生は幸せに満ちていた。自分の周りにはゆっくりした両親がおり、さらにかわいい妹も沢山いる。 『飼い主』というお兄さんも、いつも美味しいあまあまをくれるし玩具だって楽しいものばかりだ。 ここはかつて母の胎内で夢見た世界そのままであった。何一つゆっくりできないことは無く、世界は愛で満ちている。 『ゆっくりしていってね!かわいいれいむがゆっくりうまれたよ!!』 『『ゆっくりしていってね!おちびちゃん!!』』 思えば子れいむのゆん生は祝福から始まったものである。生まれた瞬間に両親からゆっくりしていってねと愛の言葉を受け、自分も妹にそう言った。 あの瞬間に子れいむの体内の餡子に満ちた温かなポカポカとした気持ち、『あぁ、これがゆっくりなのだ』、と子れいむは感じていた。 その温かな気持ちを皆にも分けてあげる、それがゆっくりしていってね、その言葉が示すことなのだ、と幼心に思ったものである。 それから暫く、子れいむは長女に相応しくあろうと努め、両親や他の姉妹と一緒にゆっくりとした日々を過ごしてきた。 『ゆんっゆんっ!まりしゃはしゅんっそくなんだぜ!』 『ゆ~!まりさとってもはやいね!ゆっくりしてるよぉ~』 『ゆぅ~ん、それほどでもあるんだぜぇ~ゆべっ!?』 コロン、ぺちっ 『ゆぅ!?まりしゃ!?だいじょうぶ??』 『ゆ・・・ゆぅ・・・・・・ゆぅぅ!!ゆ~~!!いたいよ~!!ぴゃあぁぁ~ん!!』 『だいじょうぶ、おねえさんのれいむがぺーりょぺーりょしてあげるからね!ぺーりょ、ぺーりょ!』 『ひっぐ、ゆぅぅ・・・・・・ゆ、おねえちゃんありがとぅ・・・・・ゆっくり~!』 『ゆん、ゆっくりしてね!』 妹まりさとぴょんぴょんして駆けっこをしたり、その時に誤って転んでイタイイタイになった妹まりさをぺーろぺーろして慰めたり。 『む~ちゃむ~ちゃ!はふっほふっ、む~ちゃ!しぁわしぇ~!!』 『もっもっ、んぐっんぐっ』 『ゆふふ、おちびちゃんたち、そんなにあせらなくてもごはんさんはいっぱいあるんだぜ?』 『おちびちゃんたちはみんなたべざかりなんだね、ゆっくりしてるよ~』 『が~じが~じ・・・・・・ゆぅぅ・・・かちゃいよぉ・・・・・・ごはんしゃんはれいむにいじわるしないでね!』 『おちびちゃん、おとうさんにまかせるんだぜ!・・・むぐむぐ、むぐむぐ・・・ふぉら!』 『ゆわ~い、おとうしゃんありがとう!!・・・ちゅーぱちゅーぱ!ちゅーぱちゅーぱ!・・・・・・ゆぅぅ、しあわしぇぇ・・・!!』 皆でむ~しゃむ~しゃして幸せを感じたり、硬いご飯さんをお父さんが噛んで柔らかくしてくれたものを食べたり。 『うんうんしてしゅっきりー!!』 もりゅん! 『おちびちゃん、きょうもげんきなうんうんさんだね!』 『ゆふん!れいむのうんうんさんはゆっくりしたうんうんさんなんだよ!』 『そうだねぇ、おちびちゃんはゆっくりしてるよ!・・・ゆ?もう、おちびちゃん、うんうんさんがまだついてるよ?』 『ゆ?・・・ほんとだ!ごーしごーし!・・・ゆぅ?うまくとれないよ?』 『ぺーろぺーろしてとってあげるよ、ぺーろぺーろ!』 『ゆきゃきゃ、くしゅぐっちゃぁい~♪』 『ほら、これでおちびちゃんがもっときれいきれいになったよ!』 『・・・・ゆ~ん!きれいきれいですっきりー!!』 うんうんが付いてしまったお尻を母れいむにぺーろぺーろでキレイにしてもらったり。 他にも姉妹とこーろこーろやすーりすーりで遊んだり、母れいむのもみ上げに埋まってワサワサ感を楽しんだり、 父まりさのお帽子で高い高いをしてもらったりと、ゆっくりした出来事に暇がないくらいだ。 そんな日常、それが少し変化したのはゆっくりしたお兄さんからの提案がキッカケだった。 『みんな、そろそろキレイな番を探して自分のおちびちゃんが欲しくないかな?』 お兄さんの提案、番と子供を得るというそれは、子れいむの夢でもあった。 生まれて最初に見た光景、皆が皆ゆっくりとした表情で愛に包まれていた風景。新しい命を祝福するその雰囲気。 それは子れいむの記憶に強く焼きついていた。 自分もいつか母のように素敵な番を見つけ、子供を生み、あの光景を自分のおちびちゃんに見せてあげたい、感じさせてあげたい。そう常々思ってきていたのだ。 『ゆ~!!れいむ、かわいいおちびちゃんをうみたいよ!』 だから子れいむは、お兄さんの提案を拒むことなく受け入れた。 『まりさもかわいいでかわいいれいむをおよめさんにしたいんだぜ!』 『れいむも!れいむもだよ!!』 そしてそれは、子れいむの妹達も皆同じであった。誰一人として否の声を上げることなく、お兄さんの提案を望んでいた。 『よし、じゃあ決まりだな』 そしてお兄さんも、そんな皆を見てニッコリとした笑顔をゆっくりと浮かべていたのだ。 だが、お兄さんの提案は一つの別れも伴うものであった。 『ごめんな、皆で住むことは出来ないんだよ。番のところへ行かないといけないんだ』 子れいむが番を得ておちびちゃんを生むためには、両親や姉妹とは別の場所へ行かなければならないというのだ。 そのことに子れいむを含めた皆が不満を覚えなかった訳ではない。しかし、 『皆はもう立派なゆっくりだ。ちょっと早いひとり立ちのようなものだよ。それに大丈夫、戻って来れないわけじゃないんだ。 番を得ておちびちゃんを生んで、そしてよりゆっくりとしたゆっくりになって帰ってくればいいんだよ』 その言葉に皆が納得した。そうだ、これは永遠の別れではない、むしろよりゆっくりとした未来への過程なのだ、と。 『それじゃあ、番を探してきてあげるよ。でもさすがに全員の分を一度には無理があるからね。少しだけ時期がズレちゃうけど、立派な君達なら我慢できるだろ?』 そしてそれから、お兄さんが皆の番を見つけてきてはそこに連れて行ってくれるようになった。 『さあ、今回はまりさ、君の番を見つけられたよ』 『ゆ~!!まりさのおよめさんのれいむ!はやくあいたいよ!たのしみだよぉ~!!』 お兄さんが言うには、見つけた番が誰にピッタリなのかは運しだいらしい。そのため、妹達の方が先に番を見つけたりしていた。 『まりさいってくるよ!みんな、ゆっくりしていってね!』 『ゆっくりしていってね!まりさ!!』 お兄さんに連れられていく妹達を、子れいむは内心羨ましく思いながら、でも長女として祝福しながら見送っていた。 そうして日々が過ぎていき、子れいむの体が亜成体と呼ばれるくらいのサイズになったころ、とうとう子れいむの番が見つかった。 そして番の元に子れいむが行くその日、 「おかあさん・・・・・・おとうさん・・・・・・」 「ゆっぐ、ゆぐ・・・おぢびじゃん、げんぎでねぇ・・・ひっぐゆっぐ」 「おちびはまりさのじまんのおちびなんだぜ・・・むこうでも、ゆっくりするんだぜ」 「「おね”ぇちゃん、ゆっくりして”ね・・・ひっぐ」」 子れいむは両親と別れの挨拶をしていた。 やはり別れは辛いもので、母れいむは嗚咽を漏らし、父まりさは気丈に振舞っているが涙目だ。 「おがあざん、おどうざん、いままでゆっぐりありがどう、ひっぐ、れいむ”ゆっぐりしにいぐよ、ゆっぐ」 子れいむもそれにつられ、つい声が度持ってしまっていた。子れいむ自身、今まで何度も妹達を見送っており何度も別れを経験していたのに止めることは出来なかった。 まだ番が見つからずにいる姉妹達も、皆涙目になりながらも一生懸命笑顔で子れいむを送り出そうとしている。 「もういいか?いくぞ」 「ゆん”、おにいざんも、ありがどう、ひっぐ」 お兄さんが子れいむをゲージへと入れて持ち上げる。とうとう別れの時だ。 「お”ぢびちゃん、ゆっぐりしでいってねぇ!!」 「ゆっぐりするんだぜぇ!」 「「おねえじゃああん!!」」 「みんなも、ゆっくりじでいってねぇ!!!」 皆の声を受けながら飼い主のおにいさんにつれられて、子れいむはとうとうそれまで住み慣れた世界に別れを告げて新たな天地へと旅立った。 幸せな家庭を築き上げることを夢見て、希望を胸に抱きながら。 ・ ・ ・ 「ほいっと」 「ゆ?おにいさん、もうついたの?」 だがその子れいむの決意に反して、お兄さんは子れいむを別の部屋に運ぶだけだった。 聞いていた話だと別のお家へと行くことになっていたはずなのだが、これはどういうことだろう? 「ゆ?ゆ?おにいさん?」 「なぁ、れいむ。これちょっと見てくれないか?」 疑問に思った子れいむがお兄さんに声をかけるが、それを無視してお兄さんは何かを取り出して子れいむの前に置く。 「ゆ?なに、これ?おまんじゅうさん?」 「・・・やっぱり初見じゃ分からないか」 れいむの前に置かれたのは、いっぱい針が刺され所々が破けたり焦げたりしている薄気味悪いおまんじゅう、に見えるものであった。 「じゃ、次はこれ見てくれるか、れいむ」 「ゆ?」 お兄さんは次に何やらリモコンを取り出して操作する。すると、その部屋に取り付けられていた大型テレビ、それがブゥンと音を立てて起動し映像を映し出し始めた。 画面に映し出されたのは、一面がタイル張りになっていて無機質で寒々しい様子を見せる、そんな何もない箱の風景だ。 『おしょらをとんゆべぇ!?・・・・・・ゆぅぅぅ、いちゃいいぃ!』 そしてその箱の中に小さな生まれたてらしき1匹のまりしゃが、まるで放り込まれたかのように映り込んだ。 「ゆ?あれ?このまりさ・・・」 画面に映っているまりしゃ、それに子れいむは見覚えがあった。それもそのはず、そのまりしゃは 「れいむのかわいいいもうとのまりさ・・・・・・?」 子れいむの妹のまりしゃなのだから。 そのまりしゃと子れいむは、かつて母体の中でお互いに頬を擦り寄せ合って温もりを確かめ合った仲だ。見間違えるはずがない。 だが映っているのが妹のまりしゃだということは分かっても、何故映されているのかは子れいむには分からない。 その時、画面から 『一日目開始』 「ゆ?だ、だれ?」 まりしゃとは別の声がした。 そしてその声と同時に、画面外から手が伸びてくる。それは極普通の人間の手、しかし持っているものは普通ではなかった。 『メニュー、針刺し』 その手には鋭い針が握られており、その金属特有の光沢を鈍く出していたのだ。 針を握った手はまるで獲物を狙っている蛇のようにまっすぐにまりしゃの方へと進んでいく。 『ゆぴゃああぁぁん!!いたいよぉ!だれかまりしゃをぺーろぺーりょしてよぉ!!』 そしてそのまま落ちた時の痛みに泣くまりしゃ目掛けて、 『一回目』 "ぶすっ" 『ゆぴいいいぃぃぃぃぃ!!?!?』 針をそのもち肌へと突き刺した。 その後に手は素早く針を抜いたが、まりしゃには刺されたことによりクッキリと穴が出来ている。 「なにこれええええぇぇぇ!?」 突然の妹まりしゃへの暴行、その衝撃映像に画面を見ていた子れいむも絶叫してしまう。 だが映像はそれで終わりではなく、針を持った手は再び 『二回目』 "ぶすっ" 『いちゃあぁぁぁぁ!!!?』 「ひぃっ!?」 その声と共にまりしゃへと針を突き刺した。そして続けざまに 『三回目』 "ぷつっ" 『ゆっぴいいいぃぃぃいぃぃぃ!!!』 『四回目』 "ヅッ" 『ゆぎいいいいぃぃぃぃぃぃ!?』 『五回目』 ”ぶすっ” 『ぴぃっ!!?ゆぅぅぅぅぅぅ!!』 「ゆあ、ゆあああ・・・・・・・・・」 次々にまりしゃへと針を突き刺していった。 画面に映る手は無機質に抜いては刺しを繰り返しており、その度にまりしゃの弾力に富んだスベスベお肌に黒い穴が開けられていく。 しかも手は狙ってやっているのだろう、刺す場所は肌だけであり、目などの器官を破壊しないようにしている。 『六回目』 "ぶっ" 『ゆぴいぃぃ!!』 『七回目』 "ザスッ" 『いあああぁぁぁぁ!?』 『八回目』 "ズッ" 『やめえええぇぇ!?!?』 『九回目』 "ぶす" 『にゃんでえええぇぇぇぇ!!!』 『十回目』 "ザクッ" 『やじゃやじゃあああぁぁぁぁぁぁ!?!?』 まるで機械か何かのように手は容赦なくまりしゃの肌を刺し続けていく。画面にはまりしゃの悲鳴と、声と、針が肌を貫通する僅かな音のみが響いている。 そして、 『一日目、終了』 その声と同時にようやく手の動きが止まった。 『ゆひっ・・・ゆひっ・・・』 ぴくっぴくっ だがその時には画面に映るまりしゃの体は穴だらけになっていた。体が微かに動いていなければ死んでいるようにも見える、ゆっくりできない傷だ。 そのまりしゃを映している画面はしかし、そこで映像が一旦切れて真っ暗になってしまった。 「ゆえ?・・・ゆ?なに?・・・これ??なんで?ゆ?・・・・」 「・・・・・・」 今まで幸せで優しさに満ちた日常を過ごしてきた子れいむには、映像で起こったことは理解の範囲外であった。 思考が現実に追いつかず、混乱して何も言う事ができずにいる。お兄さんはそんな子れいむの様子を見ながら、しかし何も言わない。それどころか、 「・・・・・・」 『ゆぅぅ・・・ゆぅうぅ・・・』 再びリモコンを操作して、画面に別の映像を映し出し始めた。 再び映った画面、そこには先ほどのまりしゃが眠っている。その体は穴こそ塞がれているものの、所々に痕を残しており痛々しいものだ。 さらに、 『ゆぅぅ・・・おきゃしゃん、おちょうしゃん・・・・・・みんにゃぁ・・・・ひっく・・・ゆぅぅ・・・・』 まりしゃは魘されていた。まりしゃがいる箱は他のゆっくりが居らず、床や壁も一面がタイル張りで冷たく硬そうなものだ。 そこはまりしゃが胎内で思っていた世界から程遠く、愛も優しさも無いゆっくりできない場所だ。 酷い目に遭ったというのにそれを慰めてくれる温もりが一切ない事に、まりしゃは涙を流して悲しんでいる。 そんな悲しみにくれるまりしゃ、そこに 『二日目開始、肌焼き』 「ゆぅぅぅぅ!!?まりさぁ!!にげてぇぇ!!」 画面外から再び先ほどの手が、今度は半田ごてを持って現れた。 半田ごてのことは子れいむは知らなかったが、先ほどの映像からゆっくりできないものを感じ取り、思わず逃げるように叫んでしまう。 だがもちろん映像に言ってもまりしゃに聞こえるハズが無く、まりしゃは涙を流しながら眠り続けている。 そして手はそのまま眠っているまりしゃの方へと伸びていき 『一回目』 "ジュッ" 『・・・・!!?!!?!?!?』 「あ、あああ・・・・あぁぁぁああぁ・・・・・・・」 再び、子れいむの見ている画面内で惨劇が繰り広げられた。 手が持つ半田ごては針の時と同じように何の躊躇も無くまりしゃの肌に押し当てられる。 『ゆっぴいぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!』 その途端、あまりの熱さにまりしゃが飛び起きて泣き叫び始める。その肌にはハッキリと焼かれた痕が出来ており、痛々しい。 『あちゅいいいぃ!いちゃいいいぃぃ!!』 『二回目』 "ジュッ" 『ぴぃぃぃぃ!!』 「や、やめ・・・・・・やめてあげてよぉぉ!!まりさがゆっくりできないよぉ!!」 火傷の痛みに転げまわるまりしゃを、手は決して逃がさず的確に半田ごてを押し当てていく。 子れいむが必死にまりしゃを助けようと跳ね回り、手に止めるように懇願するが 『三回目』 "じゅうううぅうぅぅぅ" 『ーーーーーーー!!!!!!!???』 「やめてあげてったらぁぁぁぁぁ!!!やべでぇぇぇぇぇぇ!!!ゆっぐりできないいいいぃぃぃぃ!!!!」 「・・・・・・・・」 その行為は何の意味もない。 ただまりしゃが焼かれていく映像を見せ付けられ、それを止めるように言うという滑稽な姿を見せるだけだ。 その後は先ほどの映像の焼き直しであった。手は何の感慨も見せずにまりしゃに半田ごてを押し当て、その度にまりしゃに火傷が増えていく。 そして 『二日目、終了』 『ゅ・・・・・・・・ゅ”・・・・・・・・』 「ゆぁ・・・・ぁ・・・・まりさ・・・・が・・・・・・」 その言葉とともに、焦げ焦げになったまりしゃを映していた画面が再び真っ暗に変わった。 だがやはり 『三日目開始、皮剥ぎ』 「やだあああぁぁぁ!!もうやめでったらああああああぁぁぁぁ!!」 三度映像が画面に映し出された。 ・ ・ ・ 映像はその後何回分もあった。内容はどれもまりしゃが酷い虐待を受けるものばかりで、ゆっくりできない様子を映している。 そして映像が再生されるたびに虐待はエスカレートしており、まりしゃに残る傷跡は増えていきしだいに変貌していく。 "ビリビリビリッ" 『まりしゃの!まりしゃのおぼうし!!やめてええぇぇぇ!!!・・・・・・あ、ああああぁぁぁぁぁぁ・・・・・・・』 まりしゃのキレイだったお帽子が目の前で汚され、泣き叫ぶまりしゃの目の前でじっくりと見せ付けるように破かれた。 『ひっく・・・おぼうち・・・まりちゃの・・・おぼうちぃ・・・・・・ひっく・・・・』 『ゆぇ?な、ないしゅるの?おめめしゃんに・・・やめちぇ・・・や、やめてぇぇぇぇ!!?』 ぶすっ 泣き暮れるまりしゃ、その涙で潤むお目目が片方くりぬかれ、潰される。 『まりちゃの・・・おめみぇが・・・ゆひっ!?いじゃあああぁぁぁぁぁ!!?しみるううぅぅぅぅ!!じみいぃぃいみみみ”み”!?!?!?!?』 ポッカリと空いたそのお目目の痕に、刷り込むようにタップリと塩が塗りこまれる。 "べきっ がごっ" 『ぎがっ!?ごっ!!ふぉふ!?!?・・・・しゃふぇれにゃ!?』 歯を一本一本へし折られ、引き抜かれていく。 "ぶちぶちっぶちっ" 『ゆぶぅ!!ゆ”・・・・』 髪もまだらになるように引っ張りぬかれ、醜い痕を残していく。 "ジューーーーーーー" 『ゆ”!・・・・ゆ”ぅぅぅぅぅぅぅううううう”う”う”!!!!』 半田ごてにより、今度はまりしゃのまむまむが焦げるまで焼かれていく。 "ぐりっぐりぐりっ ぶちっ" 『・・・・ゅ”!・・・・・・・・ゅ”っ!!・・・・・・・・』 残ったぺにぺにも、ゆっくりじっくりと捻じ切られてしまう。 そして、 『最終日、終了』 『・・・・・ュ・・・・』 「ゆぁ・・・・・・あ、ぁぁ・・・・まりさ・・・?」 そう画面内で言われた時、まりちゃの姿は変わり果てていた。 まりちゃの体は度重なる暴行による傷跡が無数につき、ゆっくりとは思えぬ姿に変貌している。 子れいむ自身も映像で徐々に変化していく様子を見ていなければ、それがまりちゃだとは分からなかっただろう。 「そ、そんな・・・まさ、か?・・・」 そしてそのまりちゃを、子れいむは実際に見ていた。それはあまりに酷すぎて同じゆっくりだと理解できなかった物体。 「ま、まり・・・さ?」 「・・・・・・ュ”・・・」 お兄さんに見せられ、子れいむがおまんじゅうと言った、それであった。 そんなあまりの事実に呆然としてしまう子れいむに、お兄さんがついに口を開き話し始める。 「れいむ」 「おにいさん、まりさが・・・まりさが、こんな・・・」 「俺はね、大の甘党なんだよ」 だがそれは子れいむが聞きたい事からかけ離れたものであった。 「おにい、さん?そうじゃなくて・・・まりさ・・・が、れいむのいもうとの、まりさが・・・・・・」 「昔っから甘いものが大好きでね、友人から冗談で『お前はゆっくりかよ!』って言われたこともあるぐらいだ」 お兄さんは子れいむの事を意図的に無視して話し続ける。 「そして君達ゆっくりの中身は、餡子。俺の大好きな大好きな、と~っても大好きな甘々だ。 しかも残飯を食べて餡子へと変えてくれるし、ポンポン増えてもくれる便利な機能付き。おやつにピッタリだ」 「ゆ?ゆゆゆゆゆ??」 お兄さんにそれまで感じたことのないゆっくりできない雰囲気が漂いはじめる。 「で、ゆっくりを美味しく食べるには虐待という味付けが最適なんだけど、最近ちょっと凝り始めていてね。 虐待開始時期を少しずつずらして味の変化を見ているんだよ。君の姉妹も『味付け』済みだよ、いやぁ食べるときが楽しみだな!」 「ゆえ?お、おにいさん?」 「精神的なものも込みでやっていてね。映像を見せたのもその一環だ。自分がどうなっていくのか知った場合の味を試してみたくてね」 「おにい、おにいさ・・・」 ゆっくりできない予感が、子れいむの全身を舐めるように駆け上っていく。 なんで?どうして?れいむはさっきまで、幸せで愛に溢れてゆっくりできるゆートピアに居たはずなのに!!これからももっとゆっくりできるはずなのに!! 今はそれが遠い過去に思えてならない。今すぐあの世界に帰りたい。お母さんやお父さん、妹達とまたゆっくりしたい!! 「れいむ、安心しろ。大丈夫だ」 「ゆあ、あぁ・・・」 お兄さんの顔はいつものゆっくりとした笑顔だ。だがしかし、子れいむはもはやそれを信じられない。 「美味しくするのが目的だから、ちゃんとお前は全部食べてやるよ。残したりはしないからな!」 「ゆぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!?」 お兄さんの手が、画面に映っていた恐ろしい手が、子れいむの視界を覆った・・・ ・ ・ ・ 「ゆふぅ!ゆふぅ!まりさぁ!!」 「れいむぅぅぅぅ!!」 「おー、またやってんなぁ」 子供達が皆『巣立った』後、親れいむと親まりさは寂しさを埋めるように再びすっきりをしている。 それを飼い主のお兄さんは優しい眼で見守っている。 「次もたくさん頼むぞ、俺のかわいいゆっくり(饅頭生産機)たち」 「「すすすっきりーーーー!!!!」」 飼いゆっくりはゆん生を安全に過ごすことが可能だ。 だが、可能というだけで確実ではない。一部では虐待用として野良よりも不幸なゆん生を送るものもいる。 その点、このケースの番は幸せだった。何しろ、自分達も子供達も、皆が幸せに生きていると思えているのだから。 「(でも最近こいつらゲス行為が見られ始めたよなぁ・・・次はこいつらも食って新しいの買うかな?)」 もっとも、それもいつまで続くかは分からないのだが。 飼いゆっくりがどのようなゆん生を送ることになるか、それは飼い主の性質によって決まると言っていい。 そこには当のゆっくり自身の意思や想い、考えなどが挟まれることなど無い。 なぜなら彼女たちは飼いゆっくり 人のために生き、人のために奉仕することを課せられた、そんな存在なのだから。 では野良ゆっくりでも飼いゆっくりでも無いゆっくり、つまり野生のゆっくりの場合はどうだろうか? 当たり前だが順風満帆とはいかない。野生なら恵みがあるとも、危険が無いとも限らないのだから。 だが、それでもゆっくりはその環境に適応し、生き抜いている。 ~続~ 後書き 上手くいかないな 過去の作品 anko2643 ある変わったれいむのお話 anko2658 もの好きなゆっくりの日常 anko2677 アグレッシブてるよ anko2682 オーソドックスなものたち anko2704 アクティブこまち anko2711 妖精たちの幻想郷 anko2716 足りないものが多いぱちゅりー anko2823 愛するが故に anko2840 ポジティブぱるすぃ anko2858 スカーレット・チャレンジャー 前編 anko2859 スカーレット・チャレンジャー 後編 anko2872 ゆ食世界の風景・朝食 anko2891 ゆ食世界の風景・昼食
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『野良ゆが虐待お兄さんに目をつけられる話2』 11KB 虐待 観察 野良ゆ 子ゆ 虐待人間 続き 野良ゆが虐待お兄さんに目をつけられる話 2 anko4164 「野良ゆが虐待お兄さんに目をつけられる話 1」の続きです。 ※割と善良なゆっくりがひどい目に合います。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 「ゆっぐ...しゃみゅい...しゃみゅいよおお....」 時は夜。 路地裏のダンボールから声が聞こえてくる。 親まりさ、親れいむ、子まりちゃ、子れいみゅ、の四ゆん一家である。 この一家、夕方に虐待お兄さんの虐待を受け、 おうちこそ奪われなかったものの、食料や寝床を軒並み奪われてしまったのだ。 おまけに親まりさはお兄さんの度重なる殴打により重症、 子れいみゅは、一生うんうんを漏らし続ける障害を負ってしまった。 「おちびちゃん...すーりすーりしようね」 一家は身を寄せ合い、寒さを必死にこらえていた。 虐待お兄さんの襲撃を受けた後、一家はおうちを元に戻した。 既に夜遅く、狩りに行くには危険だったので今日は寝ることにしたのだ。 「ゆっぐ...ゆっぐ...しゃむいよお... どうしちぇまりちゃがこんにゃめに....」 「ゆぐ...ゆぐ....」 虐待お兄さんにふーかふーかなお布団を持っていかれたため、 一家は夜の寒さを直に感じていた。 ダンボールのおうちはところどころスキマがあり、 そこから風がびゅうびゅう入ってくる。 入り口には、けっかいっ!が張られているが、 そこから時折強風が入り、一家の体温を奪う。 足元はダンボールが、コンクリートの底知れぬ冷たさを吸収し、 一家の足元を冷やす。 親まりさ、親れいむ、子まりちゃ、子れいみゅ、は身を寄せ合い、 餡子も凍るような夜の寒さをしのぐのであった。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 「ゆゆ~ん、あさだよ...ゆっくりしていってね!」 「ゆ...?....ゆっくちしちぇいっちぇね!」 「ゆっくちしちぇいっちぇね!」 「ゆっふひ......」 親れいむが起きると、一家も眠りから目を覚ます。 子れいみゅは回復しており、あにゃる以外は良好となっていた。 親まりさも、お兄さんに殴られた腫れはずいぶん引き、 多少ならしゃべれるようになっていた。 「おかーしゃん...まりちゃ、おにゃかぎゃすいちゃよ!」 「れいみゅも、おにゃかぺーこぺーこじゃよ!」 「ゆゆっ!」 昨日の出来事を忘れたかのように、子ゆっくり達が元気な声で空腹を訴える。 しかし備蓄していた食糧は、虐待お兄さんに捨てられたため、 一家はまったく食料を持っていなかった。 「まりさ、れいむはかりにいってくるよ!」 まりさはまだ、狩りに行くほどには回復していなかった。 それを見て、親れいむが狩りに行くことを提案した。 「ゆふ...ほめんへ...へいふ....」 「ゆふん!これでもまりさとけっこんっ!するまえは れいむもかりのめいっゆんっ!だったんだよ!」 「まりさは、おちびちゃんのせわをおねがいね!」 「ゆふ...」 そういうと、親れいむはおうちのけっかいっ!を閉じ、 狩りに行った。 「ゆふふ、かりにいけないおっとのかわりに、たべものをもってくるよ! れいむ、りょうっさいっけんぼ!でごめんね!」 てゆん。 てゆん。 親れいむの足音が遠ざかっていった。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 一方、おうちに残った親まりさと、子まりちゃ、子れいみゅ。 「きのうのくしょにんげんはなんなのじぇ! かとうせいぶちゅのぶんじゃいで、ゆっくちにかかわちゃいけにゃいって しらにゃいのじぇ?あんこのうなのじぇ?」 昨日、親まりさすら手も足もでなかったことを忘れ、 お兄さん相手に憤る子まりちゃ。 「ばきゃはばきゃなりに、まりちゃたちをゆっくちさせりぇばいいにょに、 どうしちぇゆっくちさせにゃいんだじぇ! あちゃまのたりにゃい、くしょどりぇいに まりちゃがみぶんのちぎゃいをおしえちぇやるんだじぇ!」 ぽゆん、ぽゆん、と体当たりする素振りを見せる子まりちゃ。 「でもにんげんは、ばきゃのぶんじゃいでちかりゃだけはちゅよいんじゃよ まりちゃじゃかちぇにゃいよ....」 子れいみゅのほうは、昨日の虐待の後遺症のおかげか、 お兄さんの強さだけは理解しているようだ。 「にゃにいっちぇるんだじぇ!まりちゃはさいっきょうっ!なんだじぇ! これまじぇのゆんせいでたくわえちぇきちゃゆっくちをちゅかえば、 あんにゃゆっくちしちぇにゃいくしょにんげんごちょき、ぼりょぞうきんにできるんだじぇ!」 そういうやいなや、子まりちゃはおうちを飛び出し、 昨日のお兄さんを探しに行った。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― てゆん てゆん 「ゆっ?」 「あれーきのうの子まりちゃじゃないか! 今から君のおうちに行こうと思ってたんだよ!」 昨日のお兄さんを探していた子まりちゃ、 しかしお兄さんもまた、子まりちゃのおうちに向かっていたようだ。 「ゆっぴぃぃ!まりちゃのたきゃりゃものをかえちゅんだじぇぇぇぇ!」 ケツをぶりぶり振りながらお兄さんを威嚇する。 「え?やだなあ、あんなゴミ、すぐ捨てちゃったよ」 「なんちぇこちょすりゅんだじぇぇぇぇ まりちゃのゆっくちをうばっちゃばちゅを そのみにおもいしらせちぇやるんだじぇぇ!」 ぽすっ ぽすっ 遊んでいるとしか思えないような、かわいらしい音で、 まりちゃがお兄さんの靴に体当たりをしかける。 「まりちゃのゆっくちパワーで、 ゆっくちしちぇにゃいくしょにんげんごちょき、しゅんっさつっ!なんだじぇぇぇ!」 「ん~元気だね~ それじゃ、今日は子まりちゃ君と遊ぼうかな」 「じねっ!じねっ!ゆ”っ...!?」 お兄さんはそういって子まりちゃをいともたやすく掴むと、 ポケットからチャッカマンを取り出す。 「ゆ虐7つ道具~チャッカマン~! これで子まりちゃ君を足焼きするよ!」 ドラえもんのようなふざけた声を出しながら、 お兄さんはチャッカマンに火をつけ、子まりちゃの足を炙る。 「はなちぇぇぇ!きちゃにゃいてでまりちゃに.....ゆぎいっ!」 子まりちゃの足を、今まで経験したことのない痛みが走る。 足をもるもる振って火から逃げようとするが、 お兄さんの握り方はうまく、子まりちゃは足を振って痛みから逃れられない。 ぼぉー チリチリ 「ゆぎょおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!! まりちゃのあんよぎゃあああああああああああ!!!!! まりちゃのおおお!!!!あんよぎゃあああああああ!!!!」 800℃以上の温度が、子まりちゃの足を焼き尽くし、 体内の餡子をも蹂躙する。 「ゆびょおおおおおおおおおおおおお!!!! ごべんなざいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!! ばりじゃぎゃああああああああああああああああ!!!」 お兄さんは子まりちゃの底をまんべんなく、そして丁寧に炙る。 焼き饅頭の香ばしい甘い匂いが、お兄さんの鼻に入る。 「わりゅがっじゃでじゅうううううう!!!!! たじゅげじぇぇぇぇっぇぇぇぇぇぇ!!!!!」 子まりちゃの目は右へ左へグルグル周り、 子まりちゃのブルブル震える体から、痛みを逃れようとする思いがお兄さんに伝わる。 火は既に、子まりちゃの底の表皮だけでなく、餡子までも焦がし、 痛みが子まりちゃの体を駆け巡っている。 たっぷり三分、子まりちゃにとっては永遠とも思えた時間が終わる。 「ゆ”ぎ.....ゆ”っ....」 子まりちゃの底は真っ黒く焼け、もはや回復の兆しは無い。 「やっぱりあんよ焼きは基本にして最高だよね ゆっくりに絶大なダメージを与え、かつ一生歩けない絶望を与える。 新参者はあんよ焼きをおろそかにするから困る。」 そう言いながら、お兄さんはオレンジジュースを スポイトから垂らし、子まりちゃを回復させる。 「ゆぴっ....ゆぴっ...まりちゃの....まりちゃの....あんよがぁぁぁ ゆっくちいちのしゅんっそくっ!をほこりゅ....あんよなんじゃよ...? しぇきゃいのざいっさんっ!なんじゃよ? ゆっぐ...ゆっぐ...ゆっくちかいのきちょうなざいっさんっ!が奪われちゃんじゃよ? どぼじでぇ....どぼじでぇ...」 子まりちゃは泣いた。一生、走ることはおろか、歩くこともできないのだ。 親がいなければおうちを出ることもできない。親が亡くなれば自分はどうやって生きるのか。 当然狩りなどすることはできない。親まりさのような狩りのめいっゆんっ!になる夢が絶たれた。 「それじゃ、子まりさ君、次はお帽子を破壊しようか!」 「..............ゆっ!?」 「子まりさ君のお帽子を破壊するって言ったんだよ、 理解できりゅ?頭に餡子はいっちぇりゅ?」 そう言うとお兄さんは、子まりちゃからお帽子を奪った。 「かえすんだじぇ!かえすんだじぇ! しょれはにんげんごちょきが、ふれちぇいいものじゃないんだじぇ!」 あんよが動かないので、舌を伸ばしてお帽子を取ろうとするが当然届かない。 「お帽子さんを破るよ!それ、びーりびーり!」 「まりちゃのおぼーちが....おぼーちがああああああ!!!!」 お兄さんが子まりちゃを掴みながら、器用に両手でお帽子をこまごまと破る。 「まりちゃのおぼーちぃぃっぃぃぃぃぃぃ!!!! しりょいくものように、けぎゃれのにゃいじゅんぱくのおりびょんぎゃあああああああ!!! てんにそびえたつ、くろききょとうのようにゃピンとしちゃてっぺんぎゃああああ!!!! まりちゃの、さいっきょうっ!にしてきゅうっきょくっ!のおぼうちぎゃぁぁっぁぁ!!!」 「はい、終わり。お帽子の先端だけ残しといたから、それかぶってね」 そういうとお兄さんは3ミリほど残ったお帽子の先端部分のトンガリを子まりちゃにのせようとする。 「ゆえぇぇぇぇぇん!まりちゃのぉぉぉぉ!まりちゃのしゅてきなぁぁぁぁ!とってもしゅてきなおぼーちぃぃぃぃ!」 「あ、そうだ、その前に髪の毛むしっとかないとね」 ぶちぶち 「まりちゃのかみのけぎゃぁぁぁぁ!!!!!!!!! せきゃいがしっちょするさりゃさりゃへあーぎゃぁぁっぁぁ!!!! じゅんきんにもおとらぬ、みわきゅのきんぱちゅへあーぎゃぁぁぁっぁぁぁ!!!!」 「それじゃとどめに繁殖しないようにしとくか!」 赤まりちゃが嘆いてる中、お兄さんはポケットから半田ごてを取り出す。 「それ!」 「ゆぴぴぴぴぴぴぴぴぴっいいいいいいい!!!!!!! まむまむぅ!!まむまむがああああ!!!!!」 半田ごての先端を、子まりちゃの閉じきった小さなまむまむに強引に突っ込む。 400℃の鉄の塊が、子まりちゃのまむまむを焼き尽くす。 「あじゅいいいいいいいいいあじゅいいいいいいい!!!! まりちゃのおちびちゃんがああああああああ!!!!! まりちゃのゆっくちをうけちゅぐ、ゆっくちしちゃおちびちゃんぎゃああああああああ!!!!!」 本来体内に入るはずのない、太く硬い塊が、 まりちゃのまむまむに、そして体内に、ジンジンとした強烈な痛みを与え続ける。 「素晴らしい、美しいよ、その苦しみにゆがんだ顔。 それでこそお兄さんもサービスのしがいがあるってもんだぜ。」 お兄さんは半田ごてを、ぺにぺにのように出し入れする。 「ゆ”っ...ゆ”っ...うごぎゃじゃっ...ゆ”っ... にゃいでっ...ゆ”っ...ゆ”っっっ......」 まりちゃはその鈍い痛みを3分間しっかり味わった。 足を焼かれ、髪をすべてむしられ 帽子をちぎられ、まむまむを破壊された、子まりちゃ。 「まりちゃ....まりちゃ....あんにゃにゆっくちしてちゃにょに・・・ どぼじでゆっくじじでにゃいくじょにんげんにゃんかに・・・」 「笑えますねぇ、今までゆっくりしてきたさいっきょうっ!の君は満身創痍。 一方ゆっくりとやらをしていない私は無傷。 随分と差がつきました。悔しいでしょうねぇ。」 「ゆっぐ...ゆっぐ...」 「そいじゃ、お兄さんはこの辺で!」 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 一方こちらは一家のおうち。 親れいむは狩りと称したゴミ漁りから帰ってきているようだ。 「ゆゆ~ん、おちびちゃんがしんぱいだよ...」 ひょいっ ぺちゃっ おうちの入り口から、何かが投げ入れられる。 「ゆ...ゆわわわわわわ!」 「ゆぴっ....ゆぴっ...」 それは、足を焼かれ、髪をすべてむしられ 帽子をちぎられ、まむまむを破壊された 子まりちゃであった。 「おちびちゃんんん、おちびちゃんん」 「ゆっぐ...ゆっぐ...まりちゃもうゆっくちできにゃいよおぉぉ...ゆっぐ...ゆっぐ」 足が動かず、かりのめいゆんっ!にもなれない。 さいっきょうっ!にもなれない。 子供が産めず、子孫を残すことすらできない。 ゆっくりのすべてが拒否された子まりちゃに 輝かしいゆん生が残っていないことは明白だった。 続く。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 続き物だけれど全然ストーリー性ないなって気づいた。
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『おうちが壊されてゆん生が終わる』 28KB 虐待 観察 家族崩壊 野良ゆ 都会 現代 虐待人間 二作目 凄い良くある展開 とある公園。 そこに一組の野良家族がやってきた。 公園は低い塀で囲まれていて中央に大きめの砂場が 右方向に遊具類が、左方向には公衆便所がある。 そこの便所の裏にはちょっとした茂みがあってゆっくりが隠れるのにはもってこいだった。 便所の外壁に沿って、よれよれで汚れたダンボール箱が置かれている。 ここがゆっくりかぞくのおうち。 外壁沿いは少し突き出た屋根のため雨には濡れにくく 飲水は便所の中で、餌は公園すぐ横のドブを越えた所に設置されたゴミボックス周辺から採れる。 この公園は今まで他ゆんに先を越されていなかったのが不思議なくらいの、 さいっこうっのゆっくりぷれいすなのだ。 茂みに散乱していたダンボールやビニール袋でおうちを作った。 材料も手近に落ちていてすぐにおうちは完成した。 おうちの中、右手前は玄関のように使っているらしい。 一番ダンボールの地面が汚れている。 多分そこで汚れを落として巣に入っているのだろう。 右奥隅っこに虫の死骸や雑草などが貯められている食料貯蔵庫だ。 左側の壁際には丸い石ころ、派手な色の菓子袋の切れ端やビンの欠片。おそらく宝物置き場。 その奥に人間が鼻をかんで捨てたであろう汚いティッシュや泥まみれの布の切れ端のようなもの、 枯れた草などで編まれたベッドさん。 中央は居間として広めのスペースが空いていた。 世界は自分たちの為にあり、自分たちをゆっくりさせるのが当然。 そしてこんなにもゆっくりしている自分達は世界をとてつもなくゆっくりさせている。 そう妄信している普通の家族ゆがここに棲み着いた。 「ゆふん! きのうのあめさんでもさいっきょうのまりさがみつけたゆっくりぷれいすはへっちゃらだったのぜ!」 「ゆゆっ! さすがはれいむのだーりんだよっ! まりさにかかればあめさんもいちっころだね!」 「ゆっ! おきゃーしゃん! おとーしゃん、しゅごいにぇ! ゆっくちしちぇるにぇ!」 「かっきょいいのじぇ! まりちゃもしょうらい、おちょーしゃんみちゃいなゆっくちしたゆっくちになりゅのじぇ!」 四ゆとも笑顔でのーびのーびゆ~らゆ~ら蠢いている。 「まりさのおちびちゃんたちはきょうもゆっくりしているのぜ!」 「れいむとまりさのおちびちゃんなんだからとうっぜんだよ!」 「ゆっ!あたりみゃえだよ!れいみゅかわいしゅぎちぇごめんにぇぇ!」 「まりちゃはきゅーとだじぇ! しょうらいあいどるかくじつなんだじぇ!」 人間から見ればどれも腹立たしい不細工な面だったが ゆっくりは究極の自己愛饅頭。 親ゆは自ゆん達に良く似た、りりしくてかっこよくてあいくるしいおちびちゃん達を本気で褒めている。 「ゆ! おなかへったね! 『ちょぞうこ』さんからごはんもってきたよ! みんなであさごはんむーしゃむーしゃしようね!」 「「ゆわーい!」」 「「「「むーしゃむーしゃ! しあわせー!」」」」 母れいむが右奥の生ゴミ置き場・・・もとい貯蔵庫から持ってきた虫の死骸を貪る一家。 秋ももう終わろうかというこの時期でも一家に節約の概念は無い。 このゆっくりぷれいすではごはんさんが勝手に生えてくる絶好の狩場(ゴミボックス)があるからだ。 暖かいべっどさんにいっぱいのごはんさん。 そんな自ゆん達『勝ち組』には寒さも飢えも関係がない話だ。 いやむしろ、こんなにも素晴らしいゆっくりぷれいすなら冬の寒ささんもどこかに逃げていってしまうだろう。 一家はそう考えていた。 「ゆっ! れいみゅうんうんしてきちゃくなってきた!」 「ゆー! まりちゃもうんうんでしょうだじぇ! まりちゃはもう、おといれでうんうんできりゅんだじぇ!」 「れいみゅだってできりゅよ! かわいいいもうちょまりちゃは、おねーちゃんといっちょにおといれいこうにぇ!」 「いっちょにいこうにぇ、おにぇちゃん!」 「「ゆーちょ! ゆーしょ!」」 ダンボールの右横の便所の外壁。 そこが一家のおといれで、 壁の地面近くは排泄された古餡子と砂糖水でべったり汚れていた。 おといれに向かって一生懸命、二ゆがずーりずり這って行く。 もう、おといれしっぱいしにゃいよ! そんなことを思って赤ゆ達は一生懸命這って行く。 頑張ってうんうんを漏らす前におといれ到着。 お尻を持ち上げ今日も元気なうんうんが おちびちゃんの可憐なあにゃるからこんにちわ。 「「うんうんでりゅ! ちゅっきりー!」」 ゆわぁっ!と顔を輝かせて我慢していたうんうん宣言。 その様子を見ていた親ゆもまた満面の笑顔だった。 「おちびちゃんたち、ちゃんとおといれでうんうんできたね! さすがままのおちびちゃんだよ! すごいゆっくりしているよぉ!」 「ゆ~! なんてゆっくりしたおちびちゃんたちなのぜ! さぁおちびちゃん! あにゃるをきれいきれしようね! おとうさんがぺーろぺーろしてあげるんだぜ!」 おといれもちゃんと出来たゆっくりした自ゆん達に 愛する両親がぺーろぺろをしてくれる。 そんなとてもぽかぽかした幸せに赤れいみゅと赤まりちゃは破顔して喜ぶ。 ちゃんとおといれが出来たところなのに思わずうれちーちーが出てしまいそうな喜びようだ。 「ぺーろぺーろ!」 「ゆー! おちょーしゃんありがちょお! あにゃるきれいきれいになってすっきりー!」 「ゆゆぅ! まりちゃのあにゃるもしゅっきりー!」 揉み上げをピンと持ち上げ、喜びを全身で表現する赤ゆ達。 「うんうんはくさくてゆっくりできないよ! みんなゆっくりしないで、おといれからはなれようね!」 「「ゆっくちりかいしちゃよ!」」 ゆっくり達は家族そろっておうちの玄関(笑)までずーりずりすると そこで跳ねたり、ダンボールの床にあんよを擦り付けて汚れを落とす。 腹もふくれ、排泄も済ませた赤ゆの次なる欲求は遊ぶこと。 「おきゃーしゃん、れいみゅといっちょにおうたうたおーね!」 「まりちゃはおちょーしゃんといっしょにこーりょこーりょしたいのじぇ!」 赤ゆ達のせがみに父まりさは思わず一緒にゆっくりしそうになったが そろそろ狩りに行く時間だと思いだした。 「ゆゆ! おとうさんはそろそろ『かり』にいくじかんなのぜ! おちびちゃんたち、がまんしてほしいのぜ!」 「「ゆぅ・・・、ゆっくちりきゃいしちゃよ!」」 「ゆ~ん! ものわかりのいい、とってもゆっくりしたおちびちゃんたちだよ! れいむ、こそだてっじょうずっでごめんね~!!」 ゆっくりにとっては凛々しい、 人間にとってはウザい決め顔でのたまうれいむ。 そんなゆっくりしている、しっかりものの美ゆん妻がいるから まりさは安心して狩りに行けるのだと思っていた。 「それじゃあさいっきょうのまりさは『かり』にいってくるのぜ! れいむ、おちびちゃんたちをたのむのぜ!」 「まかせてね! れいむはおうちをまもるよ!」 「ゆゆっ! れいみゅあまあましゃんむ~ちゃむ~ちゃしちゃいよ! がんばってとってきちぇにぇ!」 「ゆっ! おちょーしゃん、いちょしいあいどるまりちゃのたみぇにがんばってにぇ!」 「まかせるのぜ! ゆっくりいってくるのぜぇ!」 「「「ゆっくり(ち)いってらっしゃい!!!」」」 父まりさが愛する家族に見送られ颯爽とダンボールを飛び出す。 ゆっ!ゆっ! と本ゆんは勇ましいつもりで出している間抜けな声が便所裏手に響く。 人間なら数秒の距離だがゆっくりはとにかくのろい。 しかも茂みさんをかき分け 石ころさんや尖ったゴミさんに注意を払い 見つけたら避けて進まなければならない。 おまけに一々それらを ゆっくりしてないいしころさんはゆっくりよけるのぜ! と『注視』し『宣言』して『行動』するという3モーションを律儀に繰り返すため ゆっくりは5分かけて茂みから抜けだした。 「ゆぅ~! けわしいみちだったのぜ! だけどまだ、めのまえのだいさばくをこえて(砂場) つるつるのおやまさんをこえて(すべり台) げきっりゅうのたいがさんをこえて(ドブ) かりばにいかないといけないんだぜ!(ゴミ捨て場) でもつらくはないのぜ! あいするれいむとおちびちゃんたちがおうちでまってるんだぜ!」 キリッと眉を吊り上げるまりさ。 さぁ今日もだいっぼうけんへ出発だ! そう思ったまりさの眼前に急に影がさす。 「ゆっ? たいようさん! まりさのうつくしさにてれないで まりさをぽ~かぽ~かさせるんだぜ! えんりょしないでいいのぜ!」 希望と自信に満ち溢れた笑顔で太陽を見た。 だが太陽は照れているわけではなかった。 一人の人間が太陽光を遮っていただけだった。 「ゆゆっ! くそじじい?! たいようさんをかくすんじゃないのぜ! すぐあやまるなら、まりさたちのどれいとしてうんうんをゆげっびゃあ゛あ゛あ゛っ!! ゆべっ!!!」 まりさが言い終わるまでもなく男が蹴った。 つま先で小突く程度の蹴りだったが、成ゆのまりさは1mほど吹っ飛び地面とちゅっちゅする。 「ゆ゛っがぁ! い、いだいぃぃ! く、くぞどれいのぶんざいでざいっぎょうのばりざざまになんてこどっっぶげぇ!!」 まりさが悶えている間に再び間近まで来ていた男がまりさを踏みつける。 足はまりさの脳天へ振り下ろされ、汚れた帽子ごと饅頭をひしゃげさせた。 「ゆぎゃあああっ! やめるんだぜ! いだいんだぜ! いだいんだぜ! ゆっぎいい! まりさのだんでぃーなおぼうしさんがつぶれるぅぅ!!!」 「やぁ、俺は通りすがりのお兄さん。 こんなところでバッタリ俺に出会えるなんて君は運がいいね!」 踏みながら男が言う。 男は名乗った通りのぎゃくたい鬼意山である。 勿論偶然ではない。 「さっき『まりさたち』って言ったね。 ひょっとしてこの先に君の家族がいるのかな?」 「ゆ、ゆゆ?! い、いないのぜ! とってもびゆっくりなれいむも、とってもかわいいおちびちゃんふたりも いるわけないんだぜええええ!!!」 クソ奴隷を叩きのめすつもりが 逆に蹴られ踏まれ、大切なお飾りごとグリグリされ、何もはんっげきできない。 人間との力量差を本能で察したのか とっさに機転(笑)を聞かせて家族はいないと言いはるまりさ。 鬼意山は足をどけると、ひょいと片手でまりさの髪を掴んで持ち上げる。 「ゆー!まりさはつばさをてにいれたんだぜ!!」 痛みも屈辱も家族の危機も忘れて本能のセリフを吐くまりさ。 鬼意山はまるで、おうちの場所を知っているかのように歩き出す。 その間も掴まれたままのまりさは まりさにてんくうもひざをくっしたのぜ! とか、 まりさはおおぞらのはしゃなんだぜ! と鳴いていた。 「やはり生で見るおうちは格別だ・・・」 歩いて数秒で便所裏。 主に全てが汚い。 が、ゆっくりなりの(無駄な)努力の跡が見られる素晴らしいおうちだ。 便所の壁下部には黒ずんだ染み。 染みの横には汚い段ボール箱。 その中には汚い大饅頭1つ。 汚い小饅頭2つ。 その他汚物。 汚いダンボールの中は汚物だらけ。 汚物と評されたゆっくり饅頭×3は の~びの~び、ゆ~らゆ~らと体をくねって『おうた』の真っ最中だった。 「「「ゆっくり~のひ~♪ まったり~のひ~♪ すっきり~の・・・ゆっ?!」」」 おうちの目の前に近づかれるまで人間に気付けないゆっくり。 「くそじじい?! ここはれいむたちのゆっくりぷれいすだよ! まりさがいなくても、おうちはまもってみせるよ! かってにはいってきたらぷくーっするよ! りかいできたらさっさとでていってね!」 「くしょどりぇい! おきゃーしゃんのぷくーっはこわいんだよ! ゆるしてほしかったら、あみゃあみゃたくさんもってきちぇね! しゅぐでいいよ!」 「ゆっくちしてないくしょどれいは、さいっきょうのまりちゃがせいっさいしてやるのじぇ!」 人間に掴まれているまりさに気付かず威嚇を開始するゆっくり共。 まりさは相変わらず おそらをとりさんからうばったのぜ! などとワケの分からない鳴き声を出していた。 手に掴まれたまりさも、おうちのれいむ達も まだお互いの存在を気付いていない。 これぞ餡子脳。 鬼意山はまりさを地面に向けて叩きつけた。 「まりさはてんくうのゆ゛っぼぉふっっっっ!!!!?」 パァンッと清々しい音を響かせてまりさは着地した。 「ゆーーー?! く、くくくそどれいいい!! とつぜんおっきなおとだしたって れいむはこ、ここここわくないよおおおおおおおおおお!!?」 「ゆぴいいい!! おきゃーしゃ!! ゆっぐぢできないぃぃ!!」 「ゆ、ゆゆゆ!! ばりぢゃはじぇんじぇんぎょわぐなんがないのじぇええええ!!?」 ガタガタ震えながら 大きな音がでた場所に寒天のおめめを向けるゆっくり。 「「「ゆ゛っ!?」」」 そこには一家の大黒柱であるさいっきょうの愛する父まりさが 半死半生の姿で倒れていた。 「ば、ばりざああああああああああああ!!?」 「「おちょーしゃん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛?!」」 まりさはやや平ぺったくなり、所々皮が破け餡子が飛び出ていた。 痙攣し、ゆ゛ぐっ・・・ゆ、ゆぅ・・・とか細く鳴いている。 帽子も人間に踏まれて変形し更に汚れていたが、それでもまだ家族はまりさを認識できている。 「まりさぁ! しっかりしてね! ぺーろぺーろ!」 「「おちょーしゃぁぁ!! しっきゃりしちぇぇぇ! ぺーりょぺーりょ!」」 三ゆがおうちを飛び出し、ボロボロのまりさに跳ね寄って 必死に舌で裂けた皮を舐めまくる。 舐めれば小さい傷や汚れは、ゆっくり特有の思い込みの力で治ることもあるが、 このレベルの傷は野良が自力で完治させることは不可能だ。 中枢餡も無事のようだし、出餡の量も許容範囲。 苦しむが、死ぬことはないだろう。 鬼意山はライターとカッターを取り出す。 ぺろぺろをひたすら繰り返す三ゆの内、 まずは母れいむからあんよ焼きだ。 母れいむを掴み上げると、 おそらをとんでるみたい! といつも通り鳴く。 鬼意山はまずカッターであんよに切れ目を入れていく。 「ゆひいいい!! れいむの、じまんのびきゃくがあああ!! いだい゛いいい!!」 すかさずライターで炙る。 「ゆぎゃあああああああ!!! あづっ、あづいいいいいいいいいいいいいいいい!!! や゛め゛でぇえええ!! あんよが! れいむのあんよがあづい゛い゛い゛い゛い゛い゛!!!」 れいむの中枢餡から捻り出されるような叫び声に バカのように、一心不乱に父まりさをぺーろぺろしていた赤ゆ達も気付いた。 「ゆ、ゆぴぃ!? おきゃーしゃあああ!! くしょどりぇいは、しゅぐにおきゃーしゃんをはなちぇぇぇ!!」 「ゆあぁ!! なにしてるのじぇ! あかいゆ~らゆらさんを、おきゃーしゃんからはなすのじぇ!! まりちゃはおこってるのじぇ!! ぷきゅーっ!!」 さっさと逃げればいいものを、この赤ゆ達は家族愛(笑)が強いらしい。 鬼意山の足に向かって赤れいむは体当たりし、 赤まりさはぷくーっと威嚇している。 「お、おちび・・・にげるのぜ・・・! は、はやぐ・・・!」 ボロボロのまりさが必死に紡ぐ言葉も れいむの叫び声にかき消され、赤ゆ達に届くことはなかった。 「ゆがあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!! でいぶのあんよがああああああああ!!! でいぶのあんよお゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!!!」 鬼意山はれいむの底部周辺(ぺにまむ、うんしー穴含む)がこんがり焦げるのを確認すると、 赤ゆ達の前にそっと母れいむを置いてやる。 「「ゆぴっ?!」」 母れいむの苦痛に歪んだ醜悪な顔。 黒くなったあんよと、そこから漂う異臭。 思わず赤ゆはおそろちーちーをした。 「お、おきゃーしゃ!! どうちたの!? おきゃーしゃんのあんよがおかちいよぉ!!」 「おきゃーしゃん?! まりちゃがぺーろぺーりょしてあげりゅのじぇ! ちっかりちてー!! ぺーりょぺ・・・っあぢゅいぃ!? いちゃいんだじぇ! まりちゃのしたしゃんが、いしゃいんだじぇー!! ゆぴー! ゆぴー! おちょーしゃん、まりちゃをぺーりょぺーりょちてぇー!!」 焼き終えたばかりの所に触れれば熱いのは当たり前だ。 足焼きをされるまでもなく、未動きがとれない重傷まりさはただ 「お、おぢびちゃん・・・ぺーろぺーろ・・・! ゆ、ゆぐぅ・・・! とどいてね・・・まりさのしたさん、かわいいおちびにとどいてね・・・!」 と全然長さの足りない舌を、赤まりさに向かって空振っていた。 心温まる父まりさと赤まりさの交流を見つつ 鬼意山はおそろちーちーを漏らしてすっかり動けなくなっていた赤れいむを掴み上げる。 「ゆぴっ! れいみゅはとりしゃん!」 「ゆあああああ!! にんげんさん!! やめるのぜえええ!! おちびをはなすのぜええええ!!!」 「ゆが・・・ゆっ・・・ゆが・・・・・・あが、が・・・・・・ゆ、ゆっ・・・」 「おちょーしゃ! ぺーろぺろしちぇよぉぉぉ!!!」 それぞれの理由で動けない三ゆを放っておいて 赤れいむの足焼きを行う。 サクッ、サクッ、サクッ 「ゆぴゃあああ!!! れいみゅの、おきゃーしゃんゆずりのうつくしいあんよがぁぁぁ!!!」 チリチリ、ジュージュー 「ゆんやあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!! あぢゅいいいいいいいいいい!! やめでにぇ!! や゛め゛でにぇぇぇ!! でいびゅのあんよいぢゃい、あぢゅいぃぃぃぃ!!!」 赤れいむの底部はこんがり焼けた。 非ゆっくち症になる前に、足焼きが出来た赤れいむを 動けない親ゆの前に置いてやる。 「ゆ゛び・・・・・・ゆぴ・・・ゆぴ・・・・・・ゆ・・・あ゛・・・・・・」 「おぢびいいい!! じっがりずるのぜおぢびいいいいい!!!」 「おぢびぢゃんがあああああああ!! でいぶによくにた、かわいいかわいいでいぶのおぢびぢゃんがあああああ!!!」 「ゆんやー! ゆんやーー!! どうちてだれもまりちゃをぺろぺろしてくりぇないんだじぇぇぇ!!」 いつの間にか母れいむは正気を取り戻していたし、 半分潰れていた父まりさも大声を出せるようになっていた。 ゆっくりはこの世で最も虚弱貧弱無知無能だが、妙に生命力がある。 生命でもないナマモノに生命力とはおかしいが。 三番目。 誰にも相手にされていないかわいそうな赤まりさ。 ひょい、と鬼意山に摘み上げられる。 「ゆわぁ! まりちゃはおしょらをとんでりゅのじぇ!」 「やめでえええ!! にんげんざん、ぼうや゛め゛でぐだざいいいいい!!」 「あやばりまず! あやばりまずがらぁぁ!! いままでじづれいなごどいっでごめんなざいいいいい!! だからもうやめでぐだざいっ!! ばりざによぐにだ、かわいいがわいいおぢびちゃんなんですううう!!!」 「ゆぴ・・・・・・いも・・・ちょ・・・・・・ゆ・・・はなしちぇ・・・あげちぇ・・・・・・くだちゃ・・・い」 家族達の必死の懇願。 赤れいむなど、自ゆんが足を焼かれた直後だというのに健気に妹の身を案じている。 「素晴らしい家族愛にお兄さん感動したよ。 よし! この赤まりさは助けてやろう!」 「ゆっ!? に、にんげんさんほんとう!?」 「あ、ありがどうございまずううううう!!」 「ゆ・・・いもう・・・ちょ・・・・・・ありがちょ・・・ござ・・・まず・・・」 砂糖水の涙を溢れされながら、饅頭達が感謝の鳴き声をあげる。 鬼意山は赤まりさを掴んでいない方の手で ボロボロのダンボール箱を指差して、ただし・・・と続ける。 「お前達が自分で、その汚い『おうち』を壊すことができたらだ」 「「「ゆ?」」」 三ゆはキョトン、とした顔で人間を見上げる。 何を言っているのか餡子脳でも理解できるように再度言ってやる鬼意山。 「お前たちが自分で、汚くて臭い『おうち』を壊すんだ。それが出来たら赤まりさは放してやる」 「ゆ゛・・・! な、なにいっでるのおおお!! きたなくも、くさくもないでしょおおお!! あんなすてきな、ゆっくりしたおうちをこわせるわけないでしょおおおおおお!!」 「そ、そうだぜえええ!! それにまりさたちはうごけないんだぜええ!! できるわけないのぜえええええええ!!」 「ゆっ・・・! ゆ、ゆゆ・・・・・・!」 「これが最後だ。 これで出来ないようなら赤まりさのあんよも焼くよ! さっさとその汚くて見すぼらしくて臭い『おうち』を壊してね! ゆっくりしないでさっさとしてね!」 鬼意山が笑顔で通告する。 赤まりさを摘んだままぷーらぷーらさせながら。 「ゆわぁ! まりちゃとんでりゅのじぇ! しゅごいのじぇ!」 「ゆっ! うごいてね! れいむのかもしかのようなあんよさん、うごいてね! おちびちゃんと、おうちをくそにんげんからまもるよ! れいむはおうちをまもるよ! ・・・っ! ゆがぁあああ! あんよはうごけええええ! でいぶのあんよおおおおおお!!」 「ゆぐ・・・まりさは・・・・・・おちびのために・・・おうちをこわすのぜ・・・! だから・・・にんげんさん、まっててね・・・! ずーりずーり・・・・・・ずーりずーり・・・・・・」 「ゆぴ・・・あんよさん・・・なんでうごかないにょ・・・ れいみゅはかわいいいもうちょをたしゅけりゅんだよ・・・あんよはいうこときいてにぇ・・・」 どうやらまりさだけは『おうち』を壊そうとしているようだ。 まりさは体中から餡子を少しずつ滴らせながら、跳ねること出来なくなったボロボロのあんよで這っている。 母、赤、両れいむは1mmも動けていない。 「時間切れだよ! お兄さんはさっさと壊せと言ったのになんでそんなゆっくりしているの! ゲスな家族の赤まりさは制裁するよ!」 「「「ゆあっ!?」」」 サクッ、サクッ、サクッ 「ゆぴゃああああ!!? まりちゃのおちょーしゃんゆずりのくーるなあんよさんがいちゃいのじぇえええ!!! たちゅけて! おきゃーしゃ! おちょーしゃん! おねーちゃぁぁぁん!!」 チリチリ、ジュージュー 「ゆんやあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!! あぢゅうううううう!! やめでにぇ!! や゛め゛でにぇぇぇぇ!! まりぢゃのあんよあぢゅいぃぃぃぃ!!! いぢゃいのじぇ! あぢゅいのじぇえええええええ!!! たぢゅげでええええええええええええ!!!」 動けない家族に助けを求めても無駄だった。 もっとも、動けたとしてもダメだったが。 「ど、どぼじでえええええええ!! ばりざおうぢ、こわすっでいっだのぜええええ!!? どぼじでおぢびぢゃんがああああああああ!!」 「遅いからだよ」 鬼意山は動けない家族達に見えるように赤まりさを置く。 「ゆ゛・・・! ゆぐ・・・! ゆっぴ・・・・・・ゆっくち・・・・・・ゆっくち・・・!」 「「おぢびぢゃああああん!!」」 「れいみゅのかわいい、いもうちょがあああ!!」 赤まりさの両目は、まるでアヘ顔のように天に向けられ、 口は飴細工の脆い歯にヒビが入る程に食いしばられている。 下半分が完全に炭化し、非ゆっくち症寸前のようだが大丈夫そうだ。 苦しみ悶える四ゆを、おうちが見えるように整列させ向きを揃えると、 鬼意山は高らかに宣言する。 「これから君達の『おうち』を制裁するよ」 「「「「・・・ゆ゛っ?」」」」 次から次へと起こる惨事にゆっくり達の餡子脳はついていけない。 お飾りの上にハテナマークでも浮かべていそうな顔で鬼意山を見つめている。 「お兄さんの胃はその汚いうんうん以下の汚物ダンボール箱のせいでキリキリするよ! お兄さんを不愉快にさせるゲスな『おうち』は制裁するよ!」 「な・・・なにいっでるのぜええええ!? おちびちゃんたちをいたいいたいさせたら、おうちはゆるじでぐれるっでいっだのぜええええ!!! 「やめてね! やめてね! おうちがなかったら、ふゆさんこせないでしょ!? かわいいでいぶがおねがいじでるんだよおおお!! もうゆるじでえええ!!」 「おうち・・・こわしゃないでにぇ・・・! にんげんさん・・・もうれいみゅたちを・・・ゆっくちさせてぇぇぇ!」 「ゆ゛ぴ・・・・・・ぴ・・・! おう・・・ぢ・・・! もうやぢゃぁぁ・・・! まりぢゃ・・・おうぢがえるんだじぇ・・・!」 足焼き三ゆは 体を上下にの~びのび、左右にゆ~らゆらさせ、揉み上げを激しくぶん回し 寒天のおめめを砂糖水だらけにして抗議する。 半壊まりさも必死に揉み上げを動かして、気持ち人間に這いずり寄って懇願する。 そんな滑稽な光景を見ながら 「まりさは馬鹿なの? お兄さん、『おうちは許す』なんて言ってないよ。 馬鹿なまりさとその家族どもはゆっくり理解してね!」 と鬼意山は笑いながら答えた。 「そおい!」 グシャアッッ ゆっくり達はポカーンとした呆けた顔で 踏みつけられた『おうち』を見ていた。 辛い辛い放浪の末にようやく見つけたゆっくりぷれいす。 雨さんもお腹ぺこぺこも、これから到来する冬さんの寒さも 裸足で逃げ出す素敵なゆっくりぷれいすが。 「ゆ、ゆあ・・・あぁ・・・ まりさたちの・・・ゆっくりぷれいすがぁ!」 まりさの一鳴きを切っ掛けに家族ゆ達が次々に騒ぎ出す。 「ゆぅぅぅぅ?! れいむのおうちがあああああああ!!!」 「ゆんやー! れいみゅたちのゆっくちぷれいちゅ! にゃんでこんなひどいこちょすりゅのぉぉ!」 「ゆぴー!? まりちゃのしゅてきなおうちしゃん! まっててにぇ! いままりちゃがぺーろぺーろしてあげりゅんだじぇ! そしたらゆっくちなおりゅんだじぇ!」 ゆっくりが喚く間も鬼意山はおうちを踏みつける。 おうちはもはやペチャンコで、かつてのゆっくりした雰囲気は欠片も残っていない。 「ゆあぁぁ! まりさががんばってあつめた、ごはんさんがあああ!!」 「れいむのまもるべき、かんっぺきなまいほーむがああああ!!」 「れいみゅのぴかぴかたかりゃものさんんんん!」 「まりちゃのふかふかべっどしゃんがぁぁぁぁ! まりちゃのあんよさんうごいてにぇ! うごいてにぇ! ゆっくちしないでさっさとうごくんだじぇえええ!!」 「お別れの挨拶は済んだかな? それじゃあこの汚いゴミクズはゴミ箱に捨てるよ」 よっこいせ、と掛け声を掛けて潰れたダンボールを持ち上げる鬼意山。 一緒に潰れている中のゴミが漏れないように注意して運んでいく。 「まっでえええええ! まっでぐだざいいいい!! おうぢ! おうぢがないとゆっくりでぎないんでずうううう!!」 「でいぶのおうぢもっでがないでええええ! もうすぐふゆさんがくるんでずうう!!」 「れいみゅのたからもにょさん、ゆっくちしないでおうちからとびだしちぇにぇぇぇぇ!!」 「まりちゃのべっどしゃん、いかにゃいでぇぇぇぇ!!」 「「「「ゆっくりぷれいちゅかえぢでぐだざいいいいいい!!!」」」」 ピタリと鬼意山の足が止まる。 ああそうだ、と呟いて両手に抱えたゴミを地面に置くと まりさ達の前まで戻ってくる。 「ゆぅ?! にんげんさん、まりさたちのおうちかえしてくれるのぜ!?」 「やっとくそじじいは、はんせいしたんだね! かんっだいなれいむはしゃざいとあまあまさんで、ゆるしてあげるよ! ゆっくりしないでさっさともってきね! たくさんでいいよ!」 「ゆ! にんげんしゃん、もうあんにゃこちょしないでにぇ! れいみゅたちといっちょに、ゆっくちしようにぇ!」 「ゆぷぷ! ようやくまりちゃのおそろしちゃにきづいたんだじぇ! ごめんにゃさいしちゃら、まりちゃをかいゆっくちにしてあったかいおうちとあみゃあみゃさんもってくるのじぇ!」 ゆっくり饅頭の鳴き声を無視して鬼意山はひょいひょいと 四ゆを汚れた壁付近、すなわち『おといれ』に持って行ってやる。 「「「「ゆんやぁぁ!? うんうんくしゃいいいいい!!」」」」 「ゆぎゃあああっ!」 ついでに父まりさのあんよを完全に踏みつぶし、這いずることを不能にする。 鬼意山は木に括りつけていたビデオカメラの角度を調節すると、 再びゴミを拾って今度こそ姿を消した。 もうすぐ本格的な寒波がやってくる。 冬を舐めていたこの家族ではどちらにせよ越冬は不可能だったろうが、 これで100%希望は潰えた。 鬼意山は暖かな自宅から四ゆの様子を観察していた。 おといれ付近は雨雪もそこまで当たらないので 赤ゆはともかく、親ゆはしばらく楽しめるだろう。 あんよとおうちを壊したその日の内、四ゆはゆんゆん鳴き喚いているだけだった。 1日後。 「おきゃーしゃ・・・れいみゅしゃむいよ・・・・・・しゅーりしゅーりしちぇ・・・・・・」 「ゆっゆっ! おちびちゃん、まっててね! いまおかあさんがすーりすーりしてあげるからね! ゆっ! ゆぅぅ! ゆっがあああ! あんよさんうごいてえええええ!!」 「おちょーしゃん・・・まりちゃおにゃかへったんだじぇ・・・・・・いもむしさんたべちゃいよ・・・」 「おぢびぃぃ! ごめんね! ごめんね! 『かり』もすーりすーりもできないばりざをゆるじでええええ!!」 赤ゆは寒さと飢えでもはや限界だった。 しかも昨日はとてもゆっくりできない目に合った。 おまけに今居る場所はうんうんとしーしーの臭いが漂うおといれだ。 一日持ったのが奇跡だろう。 「にゃんでしゅーりしゅーりしてくれぇないにょ・・・・・・ しゃむいよ・・・くしゃいよ・・・・・・ゆっくちできないよ・・・・・・ ゆぴ・・・ぴ・・・・・・、もっちょ・・・・・・ゆっくち・・・・・・しちゃかった・・・」 「おにゃかへっちゃのじぇ・・・・・・さみゅいのじぇ・・・くちゃいのじぇ・・・ まりちゃ、にゃんでこんなめにあうにょ・・・? まりちゃを・・・ゆっくちさしぇないげしゅおやは・・・ちね・・・・・・」 そう言って赤ゆ達はゆん生を終えた。 「「おぢびぢゃん!! どぼじでえええええええええ!!!」」 ぴこぴこと揉み上げを振り回して泣き崩れる(?)親ゆ。 まりさは『おたべなさい』でおちびちゃん達の食料になることも考えたが 全ゆん動けないので意味が無いことは餡子脳でも理解できた。 その日は一日中、可愛い可愛いおちびちゃんを思ってずっと鳴き続けた。 2日後。 黒ずんだ赤ゆの残骸の横で親ゆ達は互いを罵り合った。 「まりさが『あたらしいゆっくりぷれいすをさがすのぜ!』なんていうから こんなことになったんだよ! まりさのせいだよ! なんとかしてね!」 「ゆ?! れいむだってさんせいしたのぜ! だいたいおうちをまもるのは、れいむのやくめだったのぜ!」 「はああ?! れいむはかんっぺきなびゆっくりなんだよ! まりさがわるいにきまってるでしょおおお!?」 「なにいってるのぜえええ!! まりささまこそさいっきょうでくーるなゆっくりなのぜ!! こんなげすれいむと、ずっとゆっくりしようとおもったのが まちがいだったのぜええええええ!!」 「「しね! しね! ゆっくりできないげすはしねえええ!!」」 動けないあんよで制裁アタックをかまそうと、奇妙に体を上下左右にウネらせる二ゆ。 罵詈雑言を吐きつつ珍妙な踊りを踊る。 これこそまさに「おお、ぶざまぶざま」と言ったところだろう。 3日後。 どれだけ罵ろうが、せいっさいを試みようが全てが無駄だと悟ったのだろう。 自らの不幸を嘆き悲しむだけになった。 「うんうんがくさいいい! しーしーがくさいい! おちびがくさいいいいい! ゆっくりできないのぜえええ!」 「ゆひぃぃ! うんうんしたいい! しーしーしたいい! あんよがうごかないいい! たすけてね! たすけてね! かわいそうなれいむを、だれでもいいからたすけろおおおおお!!」 まだまだ叫ぶ元気がある。 カラスやれみりゃに見つかるのが先か、寒さと飢えが先か。 その日の夕方、小雨が降った。 風がやや強く便所の壁際にも雨が少し運ばれてきた。 「ゆんやーー! あめさんこないでね! れいむのびはだがとけるううう! あめさん、やめてね! やめてね!」 「ゆひぃ、ゆひぃぃ! ばりざのおぼうしさん、なんであめさんふせいでくれないのぜ! ゆあああ! あめさんいたいぃぃ! あめさんやめでぐだざいぃぃぃ!!」 耐水性に僅かに優れているまりさ種の帽子でも 水上まりさでない限りすぐに水に溶ける。 ましてや人間にボロボロにされている帽子なら言わずもがな。 体を精一杯壁側に寄せて伸びる二ゆ。 体を左右に揺らしているのは雨を避けているつもりなのだろうか。 幸い、雨はすぐ止んだ。 二ゆは少し溶けただけで済んだが、濡れた後の風は身に沁みた。 「ゆっゆゆゆっっ・・・・・・ざ、ざむいっ・・・・・・ざぶいよ・・・ まりざ・・・す~りす~りじようよっっ・・・!」 「めいあ゛ん゛なのぜっ・・・! ずーりずー・・・・・・っっ! ううううごかないのぜえええ! ばりざのあんよざんぼろぼろなのぜえええ!!」 「でいぶのあんようごいでねえええええ! ざむいよおおおお!」 「「ずーりずーりしたいいいいいいい!」」 二ゆは目から砂糖水を垂らして、更に体を濡らした。 もっと寒くなってゆっくりできなくなった。 4日後。 大分衰弱してきたし、カラスにも見つかった。 騒がずにいれば体内の水分も節約でき、大敵に見つかる可能性も減っただろうに。 そこに気付けないとは、やはり餡子脳・・・。 「ゆ・・・ゆぅ・・・・・・おなかへったよ・・・おみずのみたいよ・・・ くさいよ・・・さむいよ・・・・・・うんうんしたい・・・」 「ゆ・・・・・・ゆ・・・・・・ゆっくり・・・できないのぜ・・・・・・・・・ ゆっくり・・・したい・・・のぜ・・・・・・ゆっ・・・ゆっ・・・・・・」 出餡してる分、まりさの方が弱っている。 今夜が山だろう。 だがそんなことはお構いなしにカラスが襲ってきた。 「ゆげぇ?! い、いたいいいい!」 「と、とりさんだあああ! やめてね! やめてね! れいむをつつかないでええええ!」 いつもなら一応の反撃(笑)をしてくるゆっくりを警戒して カラスは一撃離脱を繰り返すが、 今回は目の前に着地して堂々と突き回している。 「や、やべでっ! いぢゃいいい! ゆっわぁあああ!? ばりざのずでぎなおぼうじぃぃぃぃ!! やべでぇぇ! おぼうしないとゆっくりできないのぜえええええ!!」 「ゆひぃぃ! れいむのおめめに、いたいいたいしないでね!! ゆぎゃぁぁぁぁぁぁ!! ほうせきのようにかがやくおめめつぶさないでええええ!!」 一羽、二羽、三羽とどんどん増える。 ゆっくりが弱りきっていることを確認すると、 安心してかどんどん他のカラスも食べに来た。 まりさの目の前で帽子を破り、食べる。 れいむの目を抉り、食べる。 「ゆあああああ!! おぼうじざんっ! ばりざのおぼうじざん、いますぐぺーろぺーろしっゆぴゃぁぁ!! やべでぇぇ! まりさのきゅーとなもみあげさん、ひっぱらないでぇぇぇ! やべるんだぜ! やべるんだぜええ! やめでぐだっっいぢゃいいいいいいい!!」 ブチッ、ブチャッ、グチャッ 「ゆぎ! やべ! いぎゃ! ゆぎゃああああ! やべでっ! おめめ、もうひとつしかないんですぅぅぅ! このおめめはゆるじでぐだ、ゆっべぎゃああ! まっぐらきょわいいいい!!」 ジュルッ、グチュッ、ブチンッ 「「もうやぢゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛! おうぢがえるううううううう!!」」 数分後。 カラスが去った後には何も残っていなかった。 父まりさも母れいむも赤れいむも赤まりさも みんなで作った素敵なおうちも、何も残っていなかった。
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ゆー具 10KB 虐待-普通 理不尽 野良ゆ 赤子・子供 現代 虐待人間 初投稿です。至らないところもありますがよろしくお願いします。 ・初投稿です。 『ゆー具』 一、 子供というものは、時として残酷である。幼さや純粋さも入り混じった残酷さは、同じ人間に向けられることもあれば、虫や小動物へと向けられることもある。 ゆっくり、その喋るナマモノが子供達の遊び道具となっていったのは何も不自然なことではなかったのかもしれない。 ある少年は言う。虫とかと違って、反応が面白いからだと。饅頭達は同族が潰されると泣き喚き、自身に物理的な被害が及んでも泣き叫ぶ。 ある少女は言う。気持ち悪いし、腹立たしいからだと。人間の生首のようなそのフォルムは見る者によっては生理的嫌悪感を抱き、挙句人間に向かって罵詈雑言を放つ個体も存在するのだ。 そんな彼らも成長し、また次世代へと様々なものが受け継がれてゆく。その中には、『ゆっくりでの遊び方』も含まれていたのだ。 ニ、 生徒が授業という拘束時間から開放される放課後、小学生頃の活発そうな男子と眼鏡をかけたおとなしそうな男子が連れ立って歩いていた。 「だからさ、お前も一回やってみろよ」 「え、でもいいのかな……」 悪戯っぽい笑顔を浮かべる男子に対して、眼鏡の少年は困惑したような表情を見せる。 「いいんだって。あいつらどこにでも、幾らでもいるんだから。俺達がちょっと遊んだって減るもんじゃないし」 「うーん……」 気乗りしない様子の眼鏡の少年を見かねて、男子は手を掴んで駆け出した。 「わわっ!」 「とりあえず路地裏あたりに行けばいるだろ! あれこれ考える前にとにかくやってみろって!」 路地裏に着くと、早速男子は周囲を見回す。すると一分も経たないうちに目的の物が見つかった。 「……あれなの?」 薄汚れたダンボール箱を指差し確認すると、力強い頷きが返される。 「おう。あれが野良ゆの巣だ」 手招きをされる。自分に拒否権が無い事を眼鏡の少年は悟り、それに従った。巣の近くまで接近して中を覗き込むと、汚らしい饅頭が複数身を寄せ合っていた。 「ゆゆ? ここはまりさとれいむおちびちゃんたちのおうちだよ!! ばかなにんげんはあまあまをおいてどこかいってね!!!」 「れいむのまりさはつよいんだよ!!」 「「「「「おとーしゃんはちゅよいんだよ!!!」」」」」 「うわあ、汚い……」 眼鏡の少年は露骨に嫌そうな顔をすると、もう一人の少年に視線を向けた。 「で、どうするの? なんかもう、見ただけで僕の中のこいつらに対する不快指数がどんどん上昇していくのがはっきり分かるんだけど」 「やっぱりそう思うよな。今俺がお手本を見せてやるからちょっと待ってろ」 一向に立ち去る様子がないどころか、自分達を無視して会話を続ける少年達にゆっくり達は苛立って罵詈雑言を浴びせ始める。 「まりさのいうことがわからないの? ばかなの? しぬの?」 「ゆぷぷ! まりさ、にんげんはばかだからしかたないよ!!」 「「「「「ばかなにんげんはしゃっしゃとちんでにぇ!!!」」」」」 そんな事をすれば人間の怒りを買うだけでただでさえ少ない生存率が下がる一方だというのに、実に愚かだ。案の定、少年達も不快そうな表情を隠そうともしなくなってきた。 「うっせえ」 「「ゆべぇ!?」」 「「「「「ゆびぃ!!!」」」」」 ダンボールを蹴り飛ばして破壊し、強制的に黙らせる。ダンボールの中からは食料らしき生ゴミや雑草、よく分からないガラクタが衝撃で飛び出してきた。 「ゴミがゴミ集めてんじゃねえよ」 靴が汚れるのも気にせず、少年はそれらを側溝へと足を使って落としていく。 「まりさがあつめたごはんさんがあああああ!!」 「れいみゅのたからもにょー!!」 ゆっくり達が悔しがれば悔しがるほど、少年は笑みを深くする。そんな様子を見ていた眼鏡の少年も、段々と愉快になってきた。 「ちょっと、おもしろそうだね」 「だろ?」 「ちっともおもしろくないでしょおおおおおお!?」 母れいむが怒りの叫びで少年達に抗議する。彼女達からすれば、住家を壊され、食料や宝物を理不尽に奪われたのだから当然の事だ。 「「どぼじでごんなごどずるのおおおお!?」」 「なんとなく」 元々少年にはゆっくりで遊ぼうという考えはあったが、ゆっくりが生意気だったからついやっただけであり、後悔も反省もしていない。玩具風情が逆らうなどあってはいけない事なのだから。眼鏡の少年も諌めはしない。 「ゆううううう!! ゆっくりできないくそじじいはゆっくりしねえええええ!!!」 父まりさが遂に直接的な行動に出た。勢い良く地面を蹴り(足が無いとつっこんではいけない)、少年目掛けて一直線に飛び込む。 ゆっくりにとって最大の攻撃手段の一つ、体当たりである。父まりさの体格も合わさって、相手がゆっくりなら効果的な筈であった。もっとも、 「うりゃ」 人間の前ではたとえ相手が小学生であっても無力なものである。事実、少年の一蹴りであっさりと迎撃される始末だった。 「ゆべええええっ!!」 下顎を突き上げられるように蹴り飛ばされ、砂糖細工の歯を口から撒き散らしながら路地裏を転がっていく父まりさ。その姿は饅頭一家に衝撃を与えた。 「ば、ばりざああああああ!!!」 「「「「「おちょうしゃあああああん!!!」」」」」 いつも頼れる父まりさ。狩り(といってもゴミ漁りが主であるが)がとても上手く、とても強い自慢のお父さん。それが今、人間にあっさりやられた。 なんで? ……まりさはとっても強いのに、どうしてゆっくりできないじじいに負けるの? ……ううん、違うよ! じじいがずるをしたからだよ!! 父まりさは己のプライドが打ち砕かれるのを感じ、それに抗おうと餡子脳が自分にとって都合の良い考えを導き出す。 「うわあ、ゆっくりって弱いんだね。これなら僕でも遊べるかも」 「お前も乗り気になってきたな。よし、とりあえずあの帽子持ってきてくれ」 「あの落ちてるやつ? ……はい」 まだ動けない父まりさは落とした帽子を回収できず、目の前でそれが奪われるのを見ていることしかできなかった。 「ばりざのずでぎなおぼうじがえぜえええええええ!!!」 そんな父まりさをニヤニヤしながら少年は横目で見ると、ショックを受けたままの赤ゆ五匹を掴んで帽子の中へと入れていく。 「「ゆんやあああああ!!!」」 「「「たしゅけちぇええええ!!!」」」 「おちびちゃああああん!!!」 眼鏡の少年は自分の手にしている帽子の中から赤ゆの悲鳴が聞こえる度に嬉しそうにする。最早当初の気後れはなく、完全に楽しんでいるようだ。 母れいむはもう一人の少年に踏みつけられていて身動きすらできない。 「じゃあ、いよいよ本番だな!」 ランドセルから筆箱を取り出すと、少年は中から『遊び道具』を取り出した。 三、 鉛筆。それもよく削られていて先が尖ったものである。 「ん~、赤まりさでいいか。三匹いるし」 少年は無造作に赤まりさを一匹帽子の中から摘み上げた。赤まりさは尻をぷりぷり振って抵抗る。 「はなしぇくしょじじい!」 「はいはいゆっくりゆっくり。まずな、こいつらは飾りを取られるのを嫌がるんだ」 赤まりさにはおざなりな対応をしつつ、友人への指導を始める。 「ふーん、どれどれ」 早速実践する眼鏡の少年。赤まりさの帽子を手早く取り上げると、手の平の上で弄ぶ。 「やめちぇにぇ! まりしゃのおぼうちかえちてにぇ!!」 「その調子その調子。次はこの鉛筆で帽子を貫いてみ」 少年は鉛筆を、眼鏡の少年が帽子に突き刺しやすいように傾ける。躊躇わず、彼は帽子の中心部に鉛筆を貫通させた。 「まりじゃのゆっぐりじだおぼうじがあああああ!!!」 「おぢびじゃんにひどいごどずるじじいはじねええええ!!!」 眼鏡の少年はゆっくりの生態に興味津々だ。 「最終段階いくぞー。この辺かなっと……」 「ゆゆ……!! きたないてでまりじゃのまむまむにさわらにゃいでにぇ!!」 帽子を破壊されたショックからまだ完全に立ち直ってはいないのか半泣きで、それでも少年をきっ、と睨みつける赤まりさ。 「分かった分かった、手では触らねえよ」 「ゆ?」 「ほれぐーりぐーり」 鉛筆の芯の部分を赤まりさのまむまむにあてがい、ゆっくりと、しかし確実に侵入させる。狭い穴を無理やりにこじ開けられる痛みはどれほどのものか。ぶちぶちと、皮が裂けて黒い中身が見えてくる。 「やめじぇえええええ!! まりじゃの、まりじゃのだいじなばーじんざんがああああ!!!」 「はいはい、ろすとばーじんおめでとさん。これで大人の仲間入りだな、嬉しいだろ?」 「「やめろぐぞじじいいいいい!!」」 倒れ伏した父まりさ、踏みつけられている母れいむ共に愛しい我が子の悲惨な様子を見て少年を止めようと叫ぶが、あまりにも無意味。そんな程度で止めるなら、始めからこんなことしない。 「止めてください、でしょ? そんな生意気な態度を取るなんて、自分達の立場が分かってないみたいだね」 眼鏡の少年はさり気なく鬼畜な一面をゆっくり達へと向ける。秘められた嗜虐性が開放されたようだ。その間にもさらに赤まりさへの責めは続けられる。 「ゆ゛……、ゆ゛、ゆ゛……」 鉛筆が引き抜かれる頃には、赤まりさのまむまむはすっかり使い物にならなくなっていた。がばまむ状態になってしまい、子を作る為の機能は完全に失われている。 それでもまだ生きているあたり、少年はこの類の遊びに手馴れていると見ていいだろう。 「ねえ、この帽子なんだけどさ」 「ん?」 赤まりさから取り上げて破壊した帽子、その成れの果てを眼鏡の少年は丸めながら言う。 「その饅頭の穴に詰めてあげようよ。手当てにもなるし、ちゃんと持ち主に返してあげるなんて僕達って優しいよね」 「いいじゃんそれ! お前やるなあ!」 「「おちびちゃんをかえぜええええええ!!!」」 親ゆっくり達の声は、届かない。やがて、赤まりさのまむまむだった部分には帽子だったものが詰め込まれ、少年の筆箱から出された小型テープで穴が塞がれた。 「ほら、返すぜ」 ぽいっと、ゴミのように投げ捨てられる赤まりさ。実際に遊び終えた後で反応が薄くなって飽きたから、少年達にとってはゴミそのものだった。 母れいむは慌てて口で受け止めるが赤まりさは何の反応も返さず、ゆ゛、と呻き声を出すだけの饅頭になっていた。死んではいないが今後まともなゆん生は絶対に送れないだろう。 「……おちびちゃん? ゆっくりおへんじしてね?」 「じゃあ赤れいむと赤まりさ、一匹ずつ持ち帰ろうぜ」 「うん」 少年達は既に帰り支度に移っており、赤ゆっくりを分配していた。 「「「「おちょうしゃああああん、おかあしゃああああん!!!」」」」 「まっでね! ばりざにがでないがらっでおぢびじゃんをねらうなんでじじいだぢはひぎょうだよ!!!」 「は? 勝てないって?」 「さっぎのはなにがのまぢがいだよ!! まりざがじじいなんがにまげるばずないんだよ!!!」 「お前がそう思うんならそれでいいよ。じゃ、帽子は返してやるから」 用済みの帽子を放り投げ、少年達は帰途に着いた。 「おぢびじゃんもがえぜええええええ!!!」 「え? また作ればいいじゃないか。また来るからな!」 「今度はもっと遊んであげるね! 君の子供もその時に持ってきてあげるよ!」 四、 少年達が帰った後、父まりさと母れいむは途方にくれていた。 「まりさとおちびちゃん、ゆっくりなおってね……」 「ばりざのおぢびぢゃん……」 「ゆ゛……」 唯一残されたおちびちゃんは飾りを失い、まむまむを破壊されてゆっくりできないゆっくりになってしまった。父まりさは歯の大半が欠損し、人間に蹴られた跡が痛々しい。 「おうちも、ごはんさんもなくなっちゃったよ」 とってもゆっくりできたおうちも、おいしいごはんも、おちびちゃんも。ゆっくりできるものは皆奪われた。 「どうしてこんなことに……」 別に、この一家が特別不幸だったわけではない。寧ろこの程度で済んで運が良かったと見るべきだろう。 少年達のような子供が、成長して本格的なゆ虐を学んだ鬼意惨だった場合、明日の朝日は間違いなく拝めなかっただろうから。野良ゆっくりなど大体がこんなものである。 飼いゆっくりも、人間にとっては玩具の延長に過ぎない。その証拠に、勝手にすっきりーを行った飼いゆっくりの末路は悲惨である。 子供は間引かれ、そのまま自身は捨てられるパターンが多い。飼い主の意図に合わない行動をしたからだ。 詰まるところ、遊具。人間にとってゆっくりはその程度の存在でしかなかった。 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る 連れ去られた赤ゆは、この少年の 親(虐待家)により、じっくりと あんよ焼き等をされたそうなww -- 2013-03-30 18 56 49 おやまりさのぼうしもデストロイしろよ しかし自分が強いと信じるまりさを傷つけるのはいいね -- 2011-07-12 20 27 55 連れ去られた赤ゆがどうなったかを是非知りたいw -- 2011-06-22 07 30 06 ゆっくりがわりとゲスいおかげか不思議と少年たちに嫌悪を感じない -- 2010-07-29 17 47 52
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『借金苦』 31KB いじめ 虐待 野良ゆ 赤ゆ 都会 現代 虐待人間 うんしー 借金怖い。長さの割に、今回も微妙かも? 借金苦 ポマギあき 街の歩道。人が行き交う交差点に、鬼威参は居た。ゆっくりを虐待する為に、散歩をしているのだ。 そうやって道を歩いていると、ゆっくりと出くわした。道端で歌を歌っているのは、れいむ親子。 「ゆっくりのひ~」 「「まっちゃりのひ~」」 親れいむ、赤れいむ、赤まりさの二匹だった。周囲には人はいたが、皆、親子の前を通り過ぎていく。 「ゆゆ! まってね! れいむたちのおうた…ゆぅ…またいっちゃったよ…」 「ゆ…ぢゃれも、れいみゅたちのおうちゃきいちぇにゃいんぢゃにゃい?」 「ゆぅ…まりしゃはきょんなにゆっくちしちぇるにょに…」 三匹は揃って愚痴をこぼした。もっとも、歌声は騒音以外の何物でもないのだが。 鬼威参はそっと親子に近づくと、屈んだ。親子はそれに反応して、騒ぎ出す。 「ゆ! れいむたちのおうたをきいてたんだね! おかねはらってね!」 「はらっちぇにぇ!」 「いっぴゃいぢぇいいよ!」 金を払えと宣う親子に、鬼威参は首を横に振って答えた。 「ダメだね。そんな歌で金はあげられないよ」 「ゆうううううう!!? くそじじいはゆごべっ!」 親れいむは、鬼威参に飛びかかった。しかし、宙を舞った瞬間鬼威参の右手によってはたき落とされた。 親れいむは、地面に突っ伏すとプルプル震えながら起き上がった。 「いだいいいいいいいいいい!! なにずるのおおおおおおおおお!!?」 赤ゆ達も抗議の声を上げる。 「ひぢょいこちょしにゃいぢぇにぇえええええええ!!」 「おきゃにぇはりゃええええええええええ!!」 対して鬼威参は、冷静に言葉を続けた。 「いいか? そんな歌じゃ金は貰えないんだ」 「どぼぢでぞんなごどいうのおおおおおお!!?」 親れいむが鬼威参の言葉に狼狽える。鬼威参は特に気にすることなく、話しを再開した。 「だからな、お前の歌声では人間はゆっくりできないの」 「ゆうううううううううう!!?」 「だから、金は払えない」 「ぞんなあああああああああ!!」 絶望の淵に追いやられる親れいむ。鬼威参はそんな親れいむに優しく言葉を掛けた。 「でもな、貸す事は出来る」 「ゆ?」 目が点になるとはこの事か。親れいむは鬼威参の言葉に目を丸くしていた。 「金を貸す事は出来るんだ。ただし、担保が必要だがね」 「たんぽ…? たんぽってなあに?」 鬼威参は担保の説明を始める。借金をするのに必要なもの。もし、返済できなかった場合はそれらを没収される事。 それらを踏まえた上で、鬼威参は金を借りるかどうかを親れいむに問いかけた。 「どうする? 借りるか?」 「ゆ…で、でも…たんぽなんて…」 鬼威参は親れいむの側で、訳が分からないと云った表情で佇む赤ゆ達を指さした。 「あれを担保にすればいいじゃないか」 「ゆ!?」 驚愕の表情を浮かべる親れいむ。赤ゆ達は自分達が指さされた事に、戸惑っていた。 「ゆぅ? ゆっくちぢぇきるにょ?」 「ゆ? ゆ? なんのこちょ?」 親れいむは狼狽えた。大事な赤ゆを担保にする訳にはいかない。しかし、鬼威参の言葉によってその心は揺らいだ。 「あのな、よく考えてみろ…担保になるって事は、俺の物になるって事だろ?」 「ゆん…」 「俺の物になるって事は、どういう事かよく考えてみろ」 親れいむは目を瞑って考え始める。赤ゆ達が人間の物になるという事。それは、自分の赤ゆを引き渡すという事。 そもそも親れいむはシングルマザーで、育児も大変。そこにゆっくりを担保に金を貸してくれる人間が出てきた。 これは千載一遇のチャンス。人間の物になるという事は、飼われるという事。飼われるという事は、念願の飼いゆっくりになるチャンス。 「ゆ! たんぽにするよ! せめて…おちびちゃんだけでも…ゆ!」 「決まり…だな」 鬼威参はニヤリとした。どうせ、ゆっくりなんて自分にとって都合の良い方向にしか、物事を考えない奴等だ。 騙されたと知った時の絶望した顔。あれは非常にエクスタシーを感じるというもの。 鬼威参は、財布から百円玉を三枚取り出すと、親れいむの目の前に置いた。 「さあ、これが金だ」 「ゆ…お、おかね!」 親れいむは、金をペロペロと舐め始める。そもそも使い方を分かっているのかどうかすら怪しい。 赤ゆ達も目を輝かせながら、百円玉を見ていた。 「ゆわあああああ!! ちょっちぇもゆっくちしちぇるよおおおお!!」 「きょれがありぇば、ゆっくちぢぇきるんぢゃにぇ!」 鬼威参は微笑みながら、それに答えた。 「ああ、でもその代わりお前らは担保として貰っていくからな」 「「ゆ!?」」 赤ゆ達はその餡子の容量のせいか、自分達が担保にされたことを理解していなかったらしい。 鬼威参にとってはそんな物は関係ない。赤ゆ達を引っ掴むと、自分のブルゾンのポケットに仕舞い込んだ。 「ゆ! だしちぇにぇ!」 「くりゃいよ! ゆっくちぢぇきにゃいよ!」 ポケットの中で暴れる赤ゆ達に、鬼威参は親れいむから説明するよう求めた。 「ゆ! あのね! おちびちゃんたちは、たんぽさんになったんだよ!」 「「たんぽっちぇにゃにいいいいいい!!?」」 ポケットの中で狼狽する赤ゆ達に、親れいむは言葉を続ける。 「ゆ! たんぽっていうのはね、とってもゆっくりできるんだよ! かいゆっくりとおなじだよ!」 その言葉を聞いた赤ゆ達は、ピタッと暴れるのを止めた。しばしの沈黙の後、ポケット越しに喋り始める。 「ゆ…やっちゃあああああああ!!」 「ゆわああああああい!!」 喜ぶ赤ゆっくり達に、親れいむも満面の笑顔で答えた。 「よかったねおちびちゃん! これで、ずーっと、いーっぱいゆっくりできるよ!」 「「ゆん!」」 鬼威参はポケットから赤ゆ達が落ちないように、そっと手でポケットを覆った。 そして親れいむに背中を向けて去ろうとした。だが、言い忘れた事があったので迷わず伝えた。 「金を返す気になったら、ここで会おう。利子は一日で、十パーセントだ」 「ゆぅ?」 一体何の事かと訝しげな顔をする親れいむ。 「お前は三百円借りたからな。二十四時間経過する度に、三十円の利子が発生する。明日また、ここにくるから、三百三十円を用意しておけ」 「ゆ? おかねさんかえしたら、おちびちゃんたちどうなるの?」 「勿論、これは担保だ。お前の下に返すさ」 親れいむは全身をブルブルと横に振って、それを否定した。 「だめだよ! おちびちゃんはたんぽなんだよ! おかねはぜったいにかえさないよ!」 その声を聞いて、ポケットの中の赤ゆ達も声を連ねる。 「しょーぢゃしょーぢゃ!」 「まりしゃはたんぽなんぢゃじょー!」 鬼威参はクスッと笑うと、分かったと頷いて家へと帰っていった。 残された親れいむは、満足そうな顔をしていたが、すぐに歌を歌い始めた。 「ゆ~ゆゆ~」 鬼威参は家に帰ると早々に、透明な箱に赤ゆ達を放り込んだ。 「ゆぺっ!」 「ゆべっ!」 透明な箱の底に叩きつけられると、赤ゆ達は奇妙な呻き声を上げた。 そしてムクッと起き上がると、鬼威参に抗議し始めた。 「ゆううううううう!! いちゃいぢぇしょおおおおおお!!」 「もっちょやさしくしちぇにぇええええ!! まりしゃちゃちは、たんぽにゃんぢゃよおおおおおお!!?」 鬼威参はフッと笑うと、担保について説明し始める。 「あのな、担保ってのは俺が好き勝手に出来るって事なんだよ」 人間社会に於いて、実際はそうではない。赤ゆ達は疑問に感じて、問いかけた。 「しゅきかってって…にゃあに?」 「ゆぅ? まりしゃをゆっくちさせちぇくれりゅんぢぇしょ?」 鬼威参は腹を抱えて笑い出した。赤ゆ達はその様子を見て怒り出す。 「ゆううううう!! にゃにがおかちいにょおおおお!!?」 「ゆっくちさせちぇにぇ! いっぴゃいぢぇいいよ! ぷんぷん!」 鬼威参は笑うのを止めると、赤ゆ達に再び説明し始めた。 「あのな、俺はゆっくりさせるなんて一言も言ってない。その上、担保ってのは俺が好き勝手に出来るってことだ。 それはつまり、お前らを好きなように出来ると言う事。つまり…分かるな?」 鬼威参は赤ゆ達に目を向けた。その冷たい目は、赤ゆ達に状況を理解させた。そしてパニックに陥らせた。 「ゆ…ゆわあああああああああああ!! ゆやぢゃあああああああああああ!!」 「ゆっぐぢぢゃぢぇぢぇぐれるんぢゃにゃいにょおおおおおおおおおお!!?」 鬼威参は鼻で笑って答える。 「そんな訳無いだろう」 赤ゆ達は更に絶叫した。 「ゆやああああああああん! うしょつきいいいいいい!!」 「おきゃあしゃんのばきゃああああああああああ!!!」 鬼威参は泣き叫ぶ赤ゆ達を面白く思った。そして、透明な箱にそっと近づくと、語りかける。 「でも大丈夫だ。お前らのお母さんが、明日金を返してくれれば、お前らはお母さんと、またゆっくりできるぞ」 鬼威参の言葉を聞いて、赤ゆ達は安堵した。 「ゆふぅ…しょれなら…」 「だいじょうびゅ…ぢゃね…」 鬼威参は笑顔のままで言葉を続けた。 「でもなぁ、お前らのお母さんは金を返す気が無いって云ってたしなぁ」 「「ゆ!?」」 驚愕の表情を浮かべる赤ゆ達に、鬼威参は更に言葉を続けた。 「それに、お前らは金を貰ったことが実際にあるのか?」 「「ゆ…」」 歌という名前の騒音で金を貰った事は無かった。親子が貰ったものと云えば、罵声と唾ぐらいな物だ。 さすがに赤ゆ達でも、これがどういう状況か理解できた。赤ゆ達は、しくしくと泣き始める。 「ゆぐ…ゆぐ…どぼぢぢぇ…ごんなごぢょに…」 「ゆぐ…まじじゃ…まじじゃのゆっぐぢ…おぎゃあじゃんのぜいぢぇ…」 赤ゆ達は嘆いていた。鬼威参はそっと透明な箱から離れると、リビングでテレビを見始めていた。 下らないバラエティ番組に、鬼威参は腹を抱えて笑い続けた。 やがて夕方になった。赤ゆ達は腹が減っている。しかし、食事の催促をすれば何をされるか分かったものではない。 赤ゆ達は腹の虫が鳴るのを、ジッと堪えていた。それから少しして、なんだか美味そうな匂いが漂ってきた。 「ゆ…おいちちょうなにおい…」 赤れいむが反応した。赤まりさが赤れいむに近寄って、云った。 「きっちょ…きのせいぢゃよ…じぇったいに、きのせいぢゃよ…」 「ゆ…そうぢゃね…おいちいものにゃんか、にゃいよ…そうぢゃよ…」 赤ゆ達は現実逃避を始めた。腹の虫と、漂う美味い匂いに心が張り裂けそうになる。 泣き喚いて、食事をさせてくれと暴れたくなる。しかし、それでは自らがゆっくりできなくなるだろう。 赤ゆ達はそう考えて、この匂いは偽物だ。嘘っぱちだと思い込む事にした。 やがて、美味そうな匂いは段々と強くなってくる。赤ゆ達の我慢が限界に近づく頃、鬼威参がナポリタンスパゲティを持って、透明な箱に近づいた。 「やあやあ、お腹減ったかい」 鬼威参は赤ゆ達の前でスパゲティをボソボソと食べ始めた。赤ゆ達の我慢の糸が、ついに切れた。 「ゆやあああああああああ!! おにゃかへっちゃああああああああああああ!!」 「ちゃべたいよおおおおおおお!! まりちゃにもたべちゃちぇちぇええええええええええ!!」 泣き喚く赤ゆ達を余所に、鬼威参は舌鼓を打ちながら、スパゲティを平らげた。 「ごちそうさまでした」 空っぽの皿を見つめて、涙を流す赤ゆ達。 「ゆぐ…ゆぐ…ごはんしゃん…」 「まじじゃのぉ…まじじゃのなのぉ…」 鬼威参は腹をさすると、満足した顔でリビングに去った。赤ゆ達は涙を流しながら、呻いていた。 翌朝、赤ゆ達はすっかりと衰弱しきっていた。無理もない。赤ゆはエネルギー変換の効率が、著しく悪いのだ。 それは人間とて同じ事。狩りも満足に出来ない小児を保護するのは、親の役目だ。しかし、肝心要の親は側にいない。 親れいむが、担保について大きく勘違いをしていたのが原因だ。そのしわ寄せは真っ先に、赤ゆ達へと来ている。 「ゆぐ…おにゃがへっぢゃよぉ…」 「まじじゃ…あみゃあみゃ…」 鬼威参は昨日とは違う服装で、湯上がりの顔で出てきた。シャワーを浴びてきたのだ。 「あーあ、すっきりした。さて、返済できるか確かめてこようか」 鬼威参は透明な箱から赤ゆ達を取り出すと、昨日のようにブルゾンのポケットに突っ込んだ。 赤ゆ達が逃げ出さないように、そっと手でポケットを押さえるのも昨日と同じだ。 鬼威参は昨日来た、道端へとやってきた。相変わらず親れいむは下手くそな歌を歌っていた。 「ゆ~ゆゆ~」 鬼威参は、そんな親れいむに声を掛けた。 「やあ、金を返す気になったか?」 「ゆ? おにいさん! やだよ! おかねさんはかえせないよ!」 親れいむは微笑みながら答えた。鬼威参も微笑んで切り返した。 「お前のおチビちゃんが、虐待されてもか?」 「ゆ?」 鬼威参はポケットから赤ゆを取り出して、親れいむに見せつけた。 「ゆやああああああああ!! たしゅけちぇええええええええ!!」 「きょのくしょおやあああああああ! まりしゃをだましちゃにゃああああああ!!」 親れいむはキョトンとした顔をしてから、狼狽えた。 「ど、どういうごどなのおおおおおお!!?」 「昨日は何も食べさせなかったよ」 「ど、どぼぢでえええええええええ!!?」 「だって、こいつらは俺の担保だからな。 俺の物は、俺がどうしようと勝手だろう」 「ゆうううううううううううう!!?」 親れいむはここに来て、ようやく担保の意味を理解した。鬼威参は金の返済を求めた。 「さあ、金を返しておくれ」 「ゆ゙…あ、あまあまにつかっちゃったから…」 言葉に詰まる親れいむ。鬼威参は親れいむに問いかけた。赤ゆ達は体を捻って、掌から抜け出そうと奮闘している。 「甘々? 何に使ったんだ?」 「ゆ…ちょこれーとさん…」 驚く事に、親れいむは金をチョコレートに換えていた。ゆっくりを相手に商品を売りつける人間が居る事に、鬼威参は少々驚いた。 そして、その言葉を聞いた赤ゆ達は激昂した。 「なにやっちぇるにょおおおおおおおおおお!!?」 「おきゃねかえしゃなかっちゃら、まりしゃはいじめられちゃうんぢゃよおおおおおお!!?」 親れいむは更に狼狽えた。 「ど、どぼぢでごんなごどに…おがねざんがえずがら! がえずがら、おぢびぢゃんゆっぐじがえじでね!」 鬼威参は答える。 「それは分かってる。最初からそういう約束だからな。で、金はどこだ?」 親れいむは狼狽しつつ云った。 「ぞ、ぞれはあどでがえずがら!」 鬼威参は首を横に振って、それではダメだと答える。 「ど、どぼじでぇ!?」 当然の事だが、親れいむに信頼はない。赤ゆを先に親れいむに返したとしよう。 すぐに逃げるに決まってる。従って、金と赤ゆは同時交換せねばならない。鬼威参は、そのように説明した。 「じんじでよ! れいぶ、ぢゃんどおがねがえずがら!」 「いいや、ダメだ。現時点で無いなら、赤ゆは返せない」 「ど、どぼずればいいのおおおおおお!!?」 「簡単だ。金を稼いで金を返済すればいい。今日は三百三十円…明日は三百六十円だな」 親れいむは金額を聞いて、涙を浮かべた。そもそも、ゆっくりは三の数までしか数えられない。 それ以上は沢山として認識される。沢山が、もっと沢山になっているのだ。今まで稼いできた金額はタカが知れている。 「れ、れいぶがわるがっだでずうううううう!! あやばりばずがら、おぢびぢゃんがえじでぐだざいいいいいい!!」 親れいむは地面に額を擦りつけて、謝罪した。しかし、鬼威参は首を振ってダメだと答える。 よじる赤ゆ達をポケットに戻すと、鬼威参は云った。 「また、明日来る。三百六十円。雁首揃えて用意しておけ。それが無理なら、お前のおチビちゃんは酷い目に会う」 親れいむは待って下さいと云った。鬼威参はそれを無視して、人混みに消えていった。 赤ゆ達の声は張り裂けんばかりの悲鳴であった。 「ゆやあああああああああ!! ゆっくぢぢゃぢぇぢぇえええええええ!!」 「ゆんやあああああ!! おきゃあしゃんのばきゃああああああああ!!」 親れいむは謝った。何度も何度も、目の前に居ない赤ゆ達に対して、何度も謝った。 「ごべんね…ごべんね…ぜっだいに…ぜっだいにだずげであげるがらね…」 絶対に助ける。親れいむは、強い意志を持った。そして、再び歌い始めた。 「ゆ゙~ゆ゙ゆ゙~」 涙声のそれは、人々の興味を誘った。 「さて、どうしようかな」 家に帰った鬼威参は、震える赤ゆ達を透明な箱に入れた。そして、どうやって虐待をしようか考えていた。 目玉を抉る。あんよを焼いて、動きを封じる。単純に針を刺す。或いは熱湯に浸けてやろうか。 様々な考えが浮かんだ。鬼威参はまず、あんよを焼く事にした。 「お前ら喜べ」 「「ゆ…」」 「これから、あんよを焼いてやる」 その言葉を聞いて、赤ゆ達は一瞬だけ沈黙した。そして、泣き喚く。 「ゆやあああああああああああ!! やべぢぇにぇえええええええええ!!」 「ゆやぢゃああああああ!! まじじゃのしゅんそくしゃんぎゃああああああああ!!」 まだ焼かれていないというのに、赤ゆ達は既に焼かれた様な騒ぎになっていた。 鬼威参は二匹を透明な箱から取り出すと、キッチンまで連れて行った。二匹をシンクの上に置く。 「ゆやあああああああああ!! やぢゃやぢゃああああああああ!!」 「ゆっぐぢにげ…どぼぢでにげらりぇにゃいにょおおおおおおおお!!?」 赤ゆにとって、シンクから床までの高さは致命的に高かった。この高度から落下すれば、命はないだろう。 赤ゆ達の中枢餡が警告を発した。そして、鬼威参はマッチ棒を取り出して、それを擦った。 ボスッという音がすると、マッチの先端から火が出た。失禁しながら、怯える赤ゆ達。 鬼威参は赤れいむを持つと、マッチの先端をあんよに近づけた。火が、あんよを覆った。 「ゆぎゃああああああああああああ!! あぢゅいいいいいいいいいいいいいいい!!」 「やべぢぇええええええええ!! れいみゅにひぢょいごぢょじにゃいぢぇえええええええ!!」 あれよあれよという間に、赤れいむのあんよは黒こげになっていった。マッチの長さは半分になっていた。 鬼威参は赤れいむをシンクに置くと、再びマッチを擦って火を灯そうとする。 「ゆ゙っ…!ゆ゙っ…!ゆ゙っ…!」 「れいみゅ! れいみゅ!」 痙攣する赤れいむを、赤まりさは舐めて慰めた。鬼威参はというと、マッチに火を灯すのに苦労している。 中々、火が点かない事にイライラしていると、赤まりさはある決断をする。 ここから飛び降りて、一か八か逃げてやろう。そう思うと、赤まりさは赤れいむを置いてシンクから飛び降りた。 「おしょらとんぢぇぶぎゅっ!」 赤まりさは床に着地した。中枢餡の警告を無視して、飛び降りたのだ。当然、無事であるはずがない。 赤まりさの皮が裂け、餡子が大量に漏れ出ていた。鬼威参はそれを見ると慌てて、冷蔵庫からオレンジジュースを取り出した。 「ゆ゙っ…!ゆ゙っ…!ゆ゙っ…!」 「ゆ゙っ…!ゆ゙っ…!ゆ゙っ…!」 姉妹揃って仲良く痙攣している。しかし、とりわけ赤まりさは深刻な事態だ。 今、赤まりさが死んでもつまらない。鬼威参は、そう思った。 赤まりさは側面に大きな亀裂を作っていた。鬼威参は、それを指で閉じるとオレンジジュースをたっぷりと掛けた。 見る見るうちに赤まりさの傷は塞がっていった。やがて、痙攣も収まってくる。 「ゆっ…! ゆっ…! ゆっ… ど、どぼぢぢぇにげらりぇぢぇにゃいにょおおおおおおお!!?」 赤まりさは絶叫した。前後の記憶がないらしい。鬼威参はオレンジジュースを冷蔵庫にしまうと、今度こそマッチ棒に火を灯した。 赤まりさを手に持ち、赤まりさのあんよをマッチの火で焼いていく。 「ゆぎゃああああああああああああああああ!! あぢゅいよおおおおおおおおおおおお!!!」 しばしの絶叫。マッチが一本、燃え尽きる頃に赤まりさのあんよは黒こげになった。 先程のオレンジジュースが関係のないところまで、回復を促しているかと思うと鬼威参は不快に思った。 「まじしゃのあんよぎゃあ…あんよしゃんぎゃあ…しゅんそくしゃんぎゃあ…」 俊足と自称する赤まりさも、このあんよでは歩く事すらままならない。 鬼威参は痙攣する赤れいむと、狼狽える赤まりさを手に持って透明な箱へと戻した。 直後に、赤れいむが目を覚ました。周囲を確認して、自分のあんよが動かない事に気付くと涙を浮かべた。 「どぼぢぢぇ…どぼぢぢぇ…れいみゅのあんよしゃんうごきゃにゃいにょ…?」 赤れいむの嘆きに、赤まりさが呼応した。 「れいみゅぅ…れいみゅぅ…」 「まりしゃぁ…まりしゃぁ…」 二匹の間に開いた微妙な間隔。僅か十センチにも満たないそれは、今の二匹にとって、とても長い距離だった。 二匹は埋められる事のない距離を埋めるが如く、それぞれの名前をか細い声で呼び続けていた。 「れいみゅ…れいみゅぅ…」 「まりしゃぁ…まりしゃぁ…」 それから昼になった。この頃になると、それぞれの名前を呼び合う体力もないらしい。 赤ゆ達はぐったりとしていた。視線は下を向いており、口をあんぐりと開けている。 「ゆぅ…」 「ゆ…」 時たま放つ言葉は、これだけだった。絶望と悲しみに囚われた声は、鬼威参の心をくすぐった。 鬼威参はキッチンへと向かった。そこから人間には刺せない、尖っていない注射針の付いた注射器を取り出した。 そして、オレンジジュースをコップに移す。コップに注がれたオレンジジュースを注射器で吸い上げると、透明な箱へと向かっていった。 「ゆぅ…ゆぅ…」 「ゆ…ゆ…」 鬼威参は衰弱しきった二匹に近づくと、透明な箱の前で語りかける。 「やあ、元気してるか?」 二匹は返事なのか呻きなのか分からない位に、か細い声で答えた。 「ゆ…」 「ゆぅ…」 鬼威参は満面の笑みを浮かべると、オレンジジュースが入った注射器を二匹に注射した。 「ゆぴゃあああああああああああ!!」 「ゆぴいいいいいいいいいいいい!!」 二匹は刺さった針の痛さで絶叫した。オレンジジュースが注射器から無くなると、二匹の体力はみるみる内に回復していった。 「ゆ…だしちぇにぇ! きょきょからだしちぇにぇ!」 「ゆっくちしにゃいぢぇ、たしゅけちぇにぇ!」 助けろと喚く二匹を、鬼威参は無視した。鬼威参は注射器とオレンジジュース、コップを片付けるとリビングへと向かった。 何度も体をよじったが、全く動かなかった。あんよは役立たずで、透明な箱からは出られそうもない。 その事実を知ると、二匹は静かに涙を流した。ただひたすら、親れいむの助けを待つしかないのだ。 「ゆっぐりのひ~! まっだりの゙ひ~!」 その頃、親れいむは相変わらず路上で歌っていた。何としてでも赤ゆを取り返さねばならない。 愛するわが子を取り戻すべく必死で歌うが、思うように上手く歌えない。涙声でしか歌えないが、それでも必死に歌った。 目を瞑り、愛しの我が子とゆっくりしている未来を想像した。とめどなく涙が溢れ出てくる。 「ゆぐっ…ゆぐっ…ゆぐりのひ~!」 滅茶苦茶な歌を歌っていると、カランと、何かが転がる音がした。親れいむが目を開くと、そこには百円玉が転がっていた。 そしてその先にいるのは、見知らぬ男だった。親れいむは額を擦りつけて、感謝の意を表した。 「あじがどうございばず! あじがどうございばず!」 男は答えた。 「いや、泣きながら歌うゆっくりなんて滅多に見ないからな。これぐらいはいいだろ」 男はそういうと、額を擦り続ける親れいむを背に去っていった。 親れいむは、それからも啜り泣きながら歌い続けていた。何だかんだで、金は集まった。 「それで、たった三百円か?」 翌日になって、鬼威参は赤ゆをポケットに詰めて、親れいむのいる道端までやって来ていた。 親れいむが集めたのはたった三百円。鬼威参が利子とついて、返済を求めているのは三百六十円。 六十円の差は大きかった。親れいむは必死に値切り交渉をした。 「おでがいじばず! これでがんべんじでぐだざい!」 三百円を鬼威参の足下に、舌で押しやって額を擦り続ける親れいむ。鬼威参の手には二匹が握られていた。 「たぢゅげぢぇえええええええええええ!!」 「あんよしゃんうごきゃにゃいにょおおおおおお!!」 親れいむは、そんな赤ゆを眼前に必死に頭を下げ続けていた。 「おでがいじばず! おでがいじばず!」 鬼威参は答える。 「無理だな。三百円を稼いできたのは偉いぞ。しかし、六十円足りない。足りないという事はどういうことか。 それは、赤ゆを返せないという事だ。お前が返さないなら、赤ゆは俺の物であることに変わりはない」 親れいむは涙声で狼狽した。 「ぞ、ぞんなぁ…どぼぢで…」 「じゃあ、そんな訳で、明日は九十円稼いでこいよ」 鬼威参は赤ゆと小銭をポケットに詰めると、その場を後にした。帰宅すると、透明な箱に赤ゆ達を放り込む。 「ゆぴぇっ!」 「ゆぴっ!」 赤ゆ達は痛がった。焼かれたあんよでは、起きるのもやっとなぐらいだ。 二匹はただただ、痛みと恐怖にブルブルと震えていることしかできなかった。 やがてしばらくすると、鬼威参がマイナスドライバーを片手に透明な箱の前にやってきた。 赤れいむを掴み上げると、その右目に突き立てた。素っ頓狂な悲鳴を、赤れいむは上げた。 「ゆっぴゃあああああああああああああああ!!」 赤まりさが突然起きた出来事に、悲鳴を上げた。 「ゆやああああああああああああああああ!!!」 そのままグリグリとマイナスドライバーを、あちこちの方向に動かし続けていた。 目玉は完全に潰れ、抉り取られた。鬼威参はその目玉を口にした。ゴクンと嚥下する音が響いた。 そして絶叫がこだまする。 「ゆっぎゃああああああああああああ!! れいみゅのおびぇびぇぎゃあああああああああああ!!」 「ゆやあああああああああああ!! 」 鬼威参は赤れいむを透明な箱に投げ入れると、今度は赤まりさを掴み上げた。そして右目にマイナスドライバーを刺した。 「ゆっぎょおおおおおおおおおおお!!!」 赤まりさも、赤れいむ同様に痛みに打ちひしがれた。左目があちこちに動く。 涙が鬼威参の手を伝ったが、鬼威参は気にすることなく作業を続けた。そして赤まりさの目玉を抉り取ると、口に頬張った。 「ゆ゙っ…!ゆ゙っ…!ゆ゙っ…! まじじゃの…まじじゃのおびぇびぇぎゃあああああああああああ!!!」 赤まりさの絶叫の後、赤れいむが再び叫んだ。 「ゆんやああああああああ!! もうやぢゃおうちかえりゅうううううううう!! かえりゅっちゃらかえりゅうううううう!!」 鬼威参はそれに答えるかのように話し始めた。 「いいや、ダメだよ。君達のお母さんがお金を返してくれないとね。九十円だぞ? チョコレート一枚ぐらいの価値があるんだ」 二匹は狼狽えた。 「むりにきまっちぇるううううううううう!!」 「もうやべぢぇえええええええ!! どぼぢぢぇぎょんなひぢょいごぢょじゅるにょおおおおおお!!?」 鬼威参は鼻で笑うと、リビングへと行ってしまった。取り残された二匹はというと、何もする事がなかった。 出来る事も無い。出来ると言えば、文句や歌う事ぐらいだ。しかし、そんな事をする余裕は二匹には残されていなかった。 それに、余裕があっても、叫ぼうものならばすぐさま鬼威参に舌を抜かれるだろう。二匹はゾッとした。 鬼威参はリビングでテレビを見ながら、考えていた。 金を借りずに、そのまま頑張って歌っていれば金を稼げたのにと。担保の意味も分からないまま、易々と赤ゆを差し出した事も。 まったく、自分達にとって都合の良い方にしか考えられない。ゆっくりとはお花畑の塊だ。いざ、自分に危機が迫った時にしか、物事を考えられない。 鬼威参は、いつしか眠りに就いていた。気付いた時には夕方を回っていた。 鬼威参は起き上がると、透明な箱へと近づいた。赤ゆ達はブルブルと怯えていた。 「やめ…やめちぇにぇ…」 「きょわいよぉ…きょわいよぉ…」 怯えながら後ずさりしようとする赤ゆ達。しかし、焼かれたあんよは言う事を聞かない。 鬼威参はそれを見ると微笑んだ。やがてキッチンへ向かうと、料理を作り始めた。 美味そうな匂いが、再び漂ってきた。赤ゆ達はグッと堪えて、その日を過ごした。 夜になる頃には、再びオレンジジュースの注射をされた。赤ゆ達の心は、限界だった。 翌朝を迎えて、鬼威参は赤ゆをポケットに詰めた。そして親れいむのいる道端までやってくる。 親れいむは鬼威参を目の当たりにすると、ボロボロと涙を流し始めた。 「おでがいじばず…おでがいじばず…」 鬼威参はそれを無視して、言葉を発した。 「で、いくら儲けたんだ? 九十円は返して貰うぞ?」 親れいむが舌を使ってお兄さんの前に差し出したのは、五十円玉が一枚だけだった。 鬼威参は鼻で笑うと、ポケットから赤ゆを取り出した。 「おきゃあしゃん…たしゅけちぇぇ…」 「おみぇみぇ…みえにゃいよぉ…まじしゃの…まじしゃの…」 親れいむは、愛する子供達の右目が潰れている事に驚愕した。 「ゆううううううううう!!? どぼぢでおぢびぢゃんのおべべがづぶれでるのおおおおおおお!!?」 「丁寧なご解説をどうも。明日は七十円を用意しておけよ」 鬼威参は茶々を入れると、五十円を拾ってとっとと家に帰った。親れいむは自分の不甲斐なさを嘆くように、シクシクと泣いていた。 お兄さんは帰宅すると、手を洗う事もせずに赤ゆをキッチンへと連れて行った。いつもと違う場所に、あんよを焼かれた場所に赤ゆ達は恐怖していた。 「なに…なにしゅるにょおおおおおおお!!?」 「やめちぇにぇええええええええ!!」 鬼威参は赤ゆの悲鳴などお構いなしに、赤ゆの髪の毛を毟り取り始めた。ビリビリと音がする。 毛穴の辺りからは微量の餡子が滲み出ていた。 「ゆっぴゃああああああああああああ!!」 「ゆぎゃぎいいいいいいいいいいいいいい!!」 二匹の悲鳴が張り裂けんばかりに、キッチンに響いた。鬼威参が一通り毟り終えると、二匹はすっかり丸坊主になっていた。 「れいみゅの…れいみゅのしゃらしゃらへあーじゃんぎゃあああああああああ!!」 「まじじゃの…ぶろんぢょへあーしゃんぎゃあああああああああ!!」 鬼威参は赤れいむにだけ、飾りのリボンを結び直した。それはハチマキのように、某アクション映画の俳優を連想させた。 鬼威参は思わず笑ってしまう。赤ゆ達はそれを見て、怒鳴った。 「にゃにぎゃおかちいにょおおおおおおおお!!?」 「どぼぢぢぇぎょんなごぢょしゅるにょおおおおおおお!!?」 鬼威参は笑いながら答える。 「それはだって、君達は担保だから」 鬼威参は、アハハと笑うと赤ゆ達を透明な箱に投げ入れた。そのままリビングに向かって、テレビを点けるとくつろぎ始めた。 赤ゆ達は透明な箱でプルプルと、ブルブルと震えている。 「まりしゃぁ…どうなっちゃうにょ…」 「わきゃらにゃいよ…きっちょ…きっちょおかあしゃんがたしゅけちぇくれりゅよ…」 その願いが果たして叶うかどうか、総ては親れいむの稼ぎに掛かっていた。 「おでがいじばずううううう!!」 この頃になると、親れいむは歌うのを止めて、金をくれと人々にせがんでいた。 人々が親れいむをチラチラとは見る物の、金をくれる人間はいなかった。 「おでがいじばず! おぢびぢゃんをがえじでもらうのにひづようなんでず!」 「詳しく説明してくれないか?」 通りがかった男が、親れいむに声を掛けた。男は屈んで、親れいむの話しに聞き入った。 それなりにゆっくりしていた事。金貸しに酷い目にあっている事を、親れいむは伝えた。 「ぞういうごどなんでず!」 「そういう事なのか…」 男は顎に手をやって考え始めた。 「幾らか分かるかい?」 「わがじばぜん…おがねざん、いっばいひづようなんでず!」 親れいむが狼狽した。男はまたしばらく、考えに耽った。 「まあ、借りるのはいいけど、返せなきゃダメじゃないか。今回は百円をやるよ。それで解決できたらいいけどな」 男が財布から百円玉を取り出した。親れいむの目の前に置かれる。親れいむは額を擦りつけて、感謝の意を表した。 「あじがどうございばず!」 「まあ、いいんだけどさ。きっと、上手くいかないだろうし」 男はそれだけいうと、去ってしまった。上手くいかないとは一体何の事なのか。 親れいむには今の時点では、分からなかった。それよりも、金が入った事で今度こそ返済できるかも知れない。 親れいむは、心の中で赤ゆ達に詫びると同時に、ようやく救えると安堵した。 「ゆっ! ゆっ! ゆっ!」 百円玉を咥えて、植え込みのダンボールまで持って行く。そこにあるのは、食いかけのチョコレートだけだった。 チョコレートは親れいむが、その甘さ、美味さから殆どを食い尽くしてしまっていた。 親れいむは、赤ゆ達と一緒に食べようと考えていた。しかし、いざ食べてみると止まらない。 食べる事を止められなかった。気付けばチョコレートは殆どが無くなっていた。狩りも全くしていない。 親れいむは歌を歌い続け、赤ゆを取り戻す為だから仕方ないと、自分に言い聞かせた。それは赤ゆ達への言い訳でもあった。 「なるほど、よくやったじゃないか」 鬼威参は親れいむのいる道端まで来ていた。無論、ポケットには赤ゆが詰め込まれている。 「おでがいじばず! おぢびぢゃんがえじでぐだざい!」 親れいむが狼狽えながらも、赤ゆを返すように迫った。鬼威参はポケットから赤ゆを取り出して、親れいむの前に置いた。 「はい、返したっと」 親れいむは、その姿に愕然とした。あれほどゆっくりしていた、赤ゆ達。しかし、今は右目を潰され、あんよを焼かれている。 挙げ句には髪の毛を全て毟られて、飾りが申し訳程度に乗せられているだけ。親れいむは叫んだ。 「ゆんやああああああああああ!! どぼぢでおぢびぢゃんがごんなごどにいいいいいいいいい!!?」 親れいむが叫んでいる間に、鬼威参は金を回収した。過払いの金など、返す気は毛頭無い。 「ゆっ…おきゃあしゃん…たしゅけちぇ…」 「まりしゃを…ゆっくちさせちぇ…」 衰弱しきった赤ゆ達。オレンジジュースの注射から大分時間が経っている。このまま放置しておけば、死ぬ事は確実だろう。 「どぼずればいいのおおおおおお!!?」 ダンボールに僅かに残されたチョコレートの事も忘れて、親れいむは叫んだ。 そこに鬼威参が、良い提案があると言葉にした。 「いいていあん…なんなの!? はやぐおじえでねえええええええ!!」 二日後、親れいむは道端でまりさとすっきりしていた。側には赤ゆはいなかった。 「すっきりぃ!」 「…すっきりぃ…」 親れいむは売春をしていた。ニョキニョキと緑々しい茎が、親れいむの額から生えてくる。 「ゆゆ! それじゃあ、まりさはかえるのぜ!」 「ゆん…」 親れいむはそのまま、鬼威参宅へとやって来た。 「ゆっくりただいまだよ…」 鬼威参が出迎えてくれた。玄関付近の透明な箱に、赤ゆ達は入っていた。 「ゆっくちおきゃえりなしゃい…」 「うぎょけにゃいよぉ…ぽんぽんへっちゃよぉ…」 衰弱した赤ゆ達に、親れいむは少し待ってくれと云った。鬼威参は親れいむに近づくと、額に生えた茎を毟り取った。 「ゆぎっ!」 親れいむの若干の悲鳴の後、茎に実った実ゆっくり達の表情は苦しげになる。 鬼威参はそれを透明な箱に放り込んだ。赤ゆ達は茎を、実ゆごと食べ始める。 「むーちゃむーちゃ…ちあわちぇー…」 「ちあわちぇー…」 鬼威参は、それを見て親れいむに言った。 「じゃあ、俺の分もよろしくな」 「ゆ…はい…」 親れいむはトボトボと玄関を出て行った。再び売春をするのだ。 鬼威参の提案とは、売春だった。家賃代わりとして実ゆっくりを、鬼威参に払うよう持ちかけたのだ。 赤ゆ達の食事も実ゆっくり。それは厳しい都会に於いて、オアシスを提供してくれるようなものだった。 雨風は凌げ、寒い思いもしない。れみりゃに襲われる危険性もない。それは動けぬ赤ゆ達にとっては、生き延びる為に必要な環境だった。 鬼威参はそれを提示した。そして、親れいむはそれを呑んだ。今まで棲んでいたダンボールを引き払い、鬼威参宅で暮らす事になったのだ。 暮らすといっても、許されたスペースは玄関脇だけ。それより奥は、鬼威参に蹴飛ばされてしまう。 あまりに酷いようならば、外に追い出すとも云っている。親れいむは売春を続けるしかない。 一つは赤ゆ達の食事の為。そして二つ目は鬼威参への家賃として。 親れいむには未来がなかった。このまま産む機械同然の働きを行って、赤ゆ達をゆっくりさせるしかない。 赤ゆ達は今はゆっくりしてないが、いつしかゆっくり出来る事だろう。親れいむはそう考えていた。 唯一、自分が死んだ後の事は考えていなかった。親れいむが死んだら、一体誰が赤ゆの世話をするのか。一体、誰が家賃を払うのか。 鬼威参は、親れいむの寿命が迫った時に、その事実を伝えるつもりだった。 なぜならば、騙され、裏切られたと知った時のゆっくりの表情は、とってもゆっくりできるから。 終 あとがき 最近あったこと。 医者「ウォッカはやめてください」 俺「安定剤もやめていいですか? 眠くて眠くて…」 医者「分かりましたから、ウォッカはやめてください」 俺「じゃあ、ワインはオッケー?」 医者「……じゃあ、まあ、ワインなら…」 俺「ハラショー!! ウラー!」 医者「飲み過ぎないで下さいね」 俺「うん」 独り言 ハードディスクがカッコンするねん。なんなのねん。本当に心臓に悪いからやめてほしいねん。 お前seagateやろ。seagateやったら、海の男いうイメージあるやろ。そんなにカッコンしてどないすんねん。 新しいHDD買わないとあかんなぁ。
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『借金苦』 31KB いじめ 虐待 野良ゆ 赤ゆ 都会 現代 虐待人間 うんしー 借金怖い。長さの割に、今回も微妙かも? 借金苦 ポマギあき 街の歩道。人が行き交う交差点に、鬼威参は居た。ゆっくりを虐待する為に、散歩をしているのだ。 そうやって道を歩いていると、ゆっくりと出くわした。道端で歌を歌っているのは、れいむ親子。 「ゆっくりのひ~」 「「まっちゃりのひ~」」 親れいむ、赤れいむ、赤まりさの二匹だった。周囲には人はいたが、皆、親子の前を通り過ぎていく。 「ゆゆ! まってね! れいむたちのおうた…ゆぅ…またいっちゃったよ…」 「ゆ…ぢゃれも、れいみゅたちのおうちゃきいちぇにゃいんぢゃにゃい?」 「ゆぅ…まりしゃはきょんなにゆっくちしちぇるにょに…」 三匹は揃って愚痴をこぼした。もっとも、歌声は騒音以外の何物でもないのだが。 鬼威参はそっと親子に近づくと、屈んだ。親子はそれに反応して、騒ぎ出す。 「ゆ! れいむたちのおうたをきいてたんだね! おかねはらってね!」 「はらっちぇにぇ!」 「いっぴゃいぢぇいいよ!」 金を払えと宣う親子に、鬼威参は首を横に振って答えた。 「ダメだね。そんな歌で金はあげられないよ」 「ゆうううううう!!? くそじじいはゆごべっ!」 親れいむは、鬼威参に飛びかかった。しかし、宙を舞った瞬間鬼威参の右手によってはたき落とされた。 親れいむは、地面に突っ伏すとプルプル震えながら起き上がった。 「いだいいいいいいいいいい!! なにずるのおおおおおおおおお!!?」 赤ゆ達も抗議の声を上げる。 「ひぢょいこちょしにゃいぢぇにぇえええええええ!!」 「おきゃにぇはりゃええええええええええ!!」 対して鬼威参は、冷静に言葉を続けた。 「いいか? そんな歌じゃ金は貰えないんだ」 「どぼぢでぞんなごどいうのおおおおおお!!?」 親れいむが鬼威参の言葉に狼狽える。鬼威参は特に気にすることなく、話しを再開した。 「だからな、お前の歌声では人間はゆっくりできないの」 「ゆうううううううううう!!?」 「だから、金は払えない」 「ぞんなあああああああああ!!」 絶望の淵に追いやられる親れいむ。鬼威参はそんな親れいむに優しく言葉を掛けた。 「でもな、貸す事は出来る」 「ゆ?」 目が点になるとはこの事か。親れいむは鬼威参の言葉に目を丸くしていた。 「金を貸す事は出来るんだ。ただし、担保が必要だがね」 「たんぽ…? たんぽってなあに?」 鬼威参は担保の説明を始める。借金をするのに必要なもの。もし、返済できなかった場合はそれらを没収される事。 それらを踏まえた上で、鬼威参は金を借りるかどうかを親れいむに問いかけた。 「どうする? 借りるか?」 「ゆ…で、でも…たんぽなんて…」 鬼威参は親れいむの側で、訳が分からないと云った表情で佇む赤ゆ達を指さした。 「あれを担保にすればいいじゃないか」 「ゆ!?」 驚愕の表情を浮かべる親れいむ。赤ゆ達は自分達が指さされた事に、戸惑っていた。 「ゆぅ? ゆっくちぢぇきるにょ?」 「ゆ? ゆ? なんのこちょ?」 親れいむは狼狽えた。大事な赤ゆを担保にする訳にはいかない。しかし、鬼威参の言葉によってその心は揺らいだ。 「あのな、よく考えてみろ…担保になるって事は、俺の物になるって事だろ?」 「ゆん…」 「俺の物になるって事は、どういう事かよく考えてみろ」 親れいむは目を瞑って考え始める。赤ゆ達が人間の物になるという事。それは、自分の赤ゆを引き渡すという事。 そもそも親れいむはシングルマザーで、育児も大変。そこにゆっくりを担保に金を貸してくれる人間が出てきた。 これは千載一遇のチャンス。人間の物になるという事は、飼われるという事。飼われるという事は、念願の飼いゆっくりになるチャンス。 「ゆ! たんぽにするよ! せめて…おちびちゃんだけでも…ゆ!」 「決まり…だな」 鬼威参はニヤリとした。どうせ、ゆっくりなんて自分にとって都合の良い方向にしか、物事を考えない奴等だ。 騙されたと知った時の絶望した顔。あれは非常にエクスタシーを感じるというもの。 鬼威参は、財布から百円玉を三枚取り出すと、親れいむの目の前に置いた。 「さあ、これが金だ」 「ゆ…お、おかね!」 親れいむは、金をペロペロと舐め始める。そもそも使い方を分かっているのかどうかすら怪しい。 赤ゆ達も目を輝かせながら、百円玉を見ていた。 「ゆわあああああ!! ちょっちぇもゆっくちしちぇるよおおおお!!」 「きょれがありぇば、ゆっくちぢぇきるんぢゃにぇ!」 鬼威参は微笑みながら、それに答えた。 「ああ、でもその代わりお前らは担保として貰っていくからな」 「「ゆ!?」」 赤ゆ達はその餡子の容量のせいか、自分達が担保にされたことを理解していなかったらしい。 鬼威参にとってはそんな物は関係ない。赤ゆ達を引っ掴むと、自分のブルゾンのポケットに仕舞い込んだ。 「ゆ! だしちぇにぇ!」 「くりゃいよ! ゆっくちぢぇきにゃいよ!」 ポケットの中で暴れる赤ゆ達に、鬼威参は親れいむから説明するよう求めた。 「ゆ! あのね! おちびちゃんたちは、たんぽさんになったんだよ!」 「「たんぽっちぇにゃにいいいいいい!!?」」 ポケットの中で狼狽する赤ゆ達に、親れいむは言葉を続ける。 「ゆ! たんぽっていうのはね、とってもゆっくりできるんだよ! かいゆっくりとおなじだよ!」 その言葉を聞いた赤ゆ達は、ピタッと暴れるのを止めた。しばしの沈黙の後、ポケット越しに喋り始める。 「ゆ…やっちゃあああああああ!!」 「ゆわああああああい!!」 喜ぶ赤ゆっくり達に、親れいむも満面の笑顔で答えた。 「よかったねおちびちゃん! これで、ずーっと、いーっぱいゆっくりできるよ!」 「「ゆん!」」 鬼威参はポケットから赤ゆ達が落ちないように、そっと手でポケットを覆った。 そして親れいむに背中を向けて去ろうとした。だが、言い忘れた事があったので迷わず伝えた。 「金を返す気になったら、ここで会おう。利子は一日で、十パーセントだ」 「ゆぅ?」 一体何の事かと訝しげな顔をする親れいむ。 「お前は三百円借りたからな。二十四時間経過する度に、三十円の利子が発生する。明日また、ここにくるから、三百三十円を用意しておけ」 「ゆ? おかねさんかえしたら、おちびちゃんたちどうなるの?」 「勿論、これは担保だ。お前の下に返すさ」 親れいむは全身をブルブルと横に振って、それを否定した。 「だめだよ! おちびちゃんはたんぽなんだよ! おかねはぜったいにかえさないよ!」 その声を聞いて、ポケットの中の赤ゆ達も声を連ねる。 「しょーぢゃしょーぢゃ!」 「まりしゃはたんぽなんぢゃじょー!」 鬼威参はクスッと笑うと、分かったと頷いて家へと帰っていった。 残された親れいむは、満足そうな顔をしていたが、すぐに歌を歌い始めた。 「ゆ~ゆゆ~」 鬼威参は家に帰ると早々に、透明な箱に赤ゆ達を放り込んだ。 「ゆぺっ!」 「ゆべっ!」 透明な箱の底に叩きつけられると、赤ゆ達は奇妙な呻き声を上げた。 そしてムクッと起き上がると、鬼威参に抗議し始めた。 「ゆううううううう!! いちゃいぢぇしょおおおおおお!!」 「もっちょやさしくしちぇにぇええええ!! まりしゃちゃちは、たんぽにゃんぢゃよおおおおおお!!?」 鬼威参はフッと笑うと、担保について説明し始める。 「あのな、担保ってのは俺が好き勝手に出来るって事なんだよ」 人間社会に於いて、実際はそうではない。赤ゆ達は疑問に感じて、問いかけた。 「しゅきかってって…にゃあに?」 「ゆぅ? まりしゃをゆっくちさせちぇくれりゅんぢぇしょ?」 鬼威参は腹を抱えて笑い出した。赤ゆ達はその様子を見て怒り出す。 「ゆううううう!! にゃにがおかちいにょおおおお!!?」 「ゆっくちさせちぇにぇ! いっぴゃいぢぇいいよ! ぷんぷん!」 鬼威参は笑うのを止めると、赤ゆ達に再び説明し始めた。 「あのな、俺はゆっくりさせるなんて一言も言ってない。その上、担保ってのは俺が好き勝手に出来るってことだ。 それはつまり、お前らを好きなように出来ると言う事。つまり…分かるな?」 鬼威参は赤ゆ達に目を向けた。その冷たい目は、赤ゆ達に状況を理解させた。そしてパニックに陥らせた。 「ゆ…ゆわあああああああああああ!! ゆやぢゃあああああああああああ!!」 「ゆっぐぢぢゃぢぇぢぇぐれるんぢゃにゃいにょおおおおおおおおおお!!?」 鬼威参は鼻で笑って答える。 「そんな訳無いだろう」 赤ゆ達は更に絶叫した。 「ゆやああああああああん! うしょつきいいいいいい!!」 「おきゃあしゃんのばきゃああああああああああ!!!」 鬼威参は泣き叫ぶ赤ゆ達を面白く思った。そして、透明な箱にそっと近づくと、語りかける。 「でも大丈夫だ。お前らのお母さんが、明日金を返してくれれば、お前らはお母さんと、またゆっくりできるぞ」 鬼威参の言葉を聞いて、赤ゆ達は安堵した。 「ゆふぅ…しょれなら…」 「だいじょうびゅ…ぢゃね…」 鬼威参は笑顔のままで言葉を続けた。 「でもなぁ、お前らのお母さんは金を返す気が無いって云ってたしなぁ」 「「ゆ!?」」 驚愕の表情を浮かべる赤ゆ達に、鬼威参は更に言葉を続けた。 「それに、お前らは金を貰ったことが実際にあるのか?」 「「ゆ…」」 歌という名前の騒音で金を貰った事は無かった。親子が貰ったものと云えば、罵声と唾ぐらいな物だ。 さすがに赤ゆ達でも、これがどういう状況か理解できた。赤ゆ達は、しくしくと泣き始める。 「ゆぐ…ゆぐ…どぼぢぢぇ…ごんなごぢょに…」 「ゆぐ…まじじゃ…まじじゃのゆっぐぢ…おぎゃあじゃんのぜいぢぇ…」 赤ゆ達は嘆いていた。鬼威参はそっと透明な箱から離れると、リビングでテレビを見始めていた。 下らないバラエティ番組に、鬼威参は腹を抱えて笑い続けた。 やがて夕方になった。赤ゆ達は腹が減っている。しかし、食事の催促をすれば何をされるか分かったものではない。 赤ゆ達は腹の虫が鳴るのを、ジッと堪えていた。それから少しして、なんだか美味そうな匂いが漂ってきた。 「ゆ…おいちちょうなにおい…」 赤れいむが反応した。赤まりさが赤れいむに近寄って、云った。 「きっちょ…きのせいぢゃよ…じぇったいに、きのせいぢゃよ…」 「ゆ…そうぢゃね…おいちいものにゃんか、にゃいよ…そうぢゃよ…」 赤ゆ達は現実逃避を始めた。腹の虫と、漂う美味い匂いに心が張り裂けそうになる。 泣き喚いて、食事をさせてくれと暴れたくなる。しかし、それでは自らがゆっくりできなくなるだろう。 赤ゆ達はそう考えて、この匂いは偽物だ。嘘っぱちだと思い込む事にした。 やがて、美味そうな匂いは段々と強くなってくる。赤ゆ達の我慢が限界に近づく頃、鬼威参がナポリタンスパゲティを持って、透明な箱に近づいた。 「やあやあ、お腹減ったかい」 鬼威参は赤ゆ達の前でスパゲティをボソボソと食べ始めた。赤ゆ達の我慢の糸が、ついに切れた。 「ゆやあああああああああ!! おにゃかへっちゃああああああああああああ!!」 「ちゃべたいよおおおおおおお!! まりちゃにもたべちゃちぇちぇええええええええええ!!」 泣き喚く赤ゆ達を余所に、鬼威参は舌鼓を打ちながら、スパゲティを平らげた。 「ごちそうさまでした」 空っぽの皿を見つめて、涙を流す赤ゆ達。 「ゆぐ…ゆぐ…ごはんしゃん…」 「まじじゃのぉ…まじじゃのなのぉ…」 鬼威参は腹をさすると、満足した顔でリビングに去った。赤ゆ達は涙を流しながら、呻いていた。 翌朝、赤ゆ達はすっかりと衰弱しきっていた。無理もない。赤ゆはエネルギー変換の効率が、著しく悪いのだ。 それは人間とて同じ事。狩りも満足に出来ない小児を保護するのは、親の役目だ。しかし、肝心要の親は側にいない。 親れいむが、担保について大きく勘違いをしていたのが原因だ。そのしわ寄せは真っ先に、赤ゆ達へと来ている。 「ゆぐ…おにゃがへっぢゃよぉ…」 「まじじゃ…あみゃあみゃ…」 鬼威参は昨日とは違う服装で、湯上がりの顔で出てきた。シャワーを浴びてきたのだ。 「あーあ、すっきりした。さて、返済できるか確かめてこようか」 鬼威参は透明な箱から赤ゆ達を取り出すと、昨日のようにブルゾンのポケットに突っ込んだ。 赤ゆ達が逃げ出さないように、そっと手でポケットを押さえるのも昨日と同じだ。 鬼威参は昨日来た、道端へとやってきた。相変わらず親れいむは下手くそな歌を歌っていた。 「ゆ~ゆゆ~」 鬼威参は、そんな親れいむに声を掛けた。 「やあ、金を返す気になったか?」 「ゆ? おにいさん! やだよ! おかねさんはかえせないよ!」 親れいむは微笑みながら答えた。鬼威参も微笑んで切り返した。 「お前のおチビちゃんが、虐待されてもか?」 「ゆ?」 鬼威参はポケットから赤ゆを取り出して、親れいむに見せつけた。 「ゆやああああああああ!! たしゅけちぇええええええええ!!」 「きょのくしょおやあああああああ! まりしゃをだましちゃにゃああああああ!!」 親れいむはキョトンとした顔をしてから、狼狽えた。 「ど、どういうごどなのおおおおおお!!?」 「昨日は何も食べさせなかったよ」 「ど、どぼぢでえええええええええ!!?」 「だって、こいつらは俺の担保だからな。 俺の物は、俺がどうしようと勝手だろう」 「ゆうううううううううううう!!?」 親れいむはここに来て、ようやく担保の意味を理解した。鬼威参は金の返済を求めた。 「さあ、金を返しておくれ」 「ゆ゙…あ、あまあまにつかっちゃったから…」 言葉に詰まる親れいむ。鬼威参は親れいむに問いかけた。赤ゆ達は体を捻って、掌から抜け出そうと奮闘している。 「甘々? 何に使ったんだ?」 「ゆ…ちょこれーとさん…」 驚く事に、親れいむは金をチョコレートに換えていた。ゆっくりを相手に商品を売りつける人間が居る事に、鬼威参は少々驚いた。 そして、その言葉を聞いた赤ゆ達は激昂した。 「なにやっちぇるにょおおおおおおおおおお!!?」 「おきゃねかえしゃなかっちゃら、まりしゃはいじめられちゃうんぢゃよおおおおおお!!?」 親れいむは更に狼狽えた。 「ど、どぼぢでごんなごどに…おがねざんがえずがら! がえずがら、おぢびぢゃんゆっぐじがえじでね!」 鬼威参は答える。 「それは分かってる。最初からそういう約束だからな。で、金はどこだ?」 親れいむは狼狽しつつ云った。 「ぞ、ぞれはあどでがえずがら!」 鬼威参は首を横に振って、それではダメだと答える。 「ど、どぼじでぇ!?」 当然の事だが、親れいむに信頼はない。赤ゆを先に親れいむに返したとしよう。 すぐに逃げるに決まってる。従って、金と赤ゆは同時交換せねばならない。鬼威参は、そのように説明した。 「じんじでよ! れいぶ、ぢゃんどおがねがえずがら!」 「いいや、ダメだ。現時点で無いなら、赤ゆは返せない」 「ど、どぼずればいいのおおおおおお!!?」 「簡単だ。金を稼いで金を返済すればいい。今日は三百三十円…明日は三百六十円だな」 親れいむは金額を聞いて、涙を浮かべた。そもそも、ゆっくりは三の数までしか数えられない。 それ以上は沢山として認識される。沢山が、もっと沢山になっているのだ。今まで稼いできた金額はタカが知れている。 「れ、れいぶがわるがっだでずうううううう!! あやばりばずがら、おぢびぢゃんがえじでぐだざいいいいいい!!」 親れいむは地面に額を擦りつけて、謝罪した。しかし、鬼威参は首を振ってダメだと答える。 よじる赤ゆ達をポケットに戻すと、鬼威参は云った。 「また、明日来る。三百六十円。雁首揃えて用意しておけ。それが無理なら、お前のおチビちゃんは酷い目に会う」 親れいむは待って下さいと云った。鬼威参はそれを無視して、人混みに消えていった。 赤ゆ達の声は張り裂けんばかりの悲鳴であった。 「ゆやあああああああああ!! ゆっくぢぢゃぢぇぢぇえええええええ!!」 「ゆんやあああああ!! おきゃあしゃんのばきゃああああああああ!!」 親れいむは謝った。何度も何度も、目の前に居ない赤ゆ達に対して、何度も謝った。 「ごべんね…ごべんね…ぜっだいに…ぜっだいにだずげであげるがらね…」 絶対に助ける。親れいむは、強い意志を持った。そして、再び歌い始めた。 「ゆ゙~ゆ゙ゆ゙~」 涙声のそれは、人々の興味を誘った。 「さて、どうしようかな」 家に帰った鬼威参は、震える赤ゆ達を透明な箱に入れた。そして、どうやって虐待をしようか考えていた。 目玉を抉る。あんよを焼いて、動きを封じる。単純に針を刺す。或いは熱湯に浸けてやろうか。 様々な考えが浮かんだ。鬼威参はまず、あんよを焼く事にした。 「お前ら喜べ」 「「ゆ…」」 「これから、あんよを焼いてやる」 その言葉を聞いて、赤ゆ達は一瞬だけ沈黙した。そして、泣き喚く。 「ゆやあああああああああああ!! やべぢぇにぇえええええええええ!!」 「ゆやぢゃああああああ!! まじじゃのしゅんそくしゃんぎゃああああああああ!!」 まだ焼かれていないというのに、赤ゆ達は既に焼かれた様な騒ぎになっていた。 鬼威参は二匹を透明な箱から取り出すと、キッチンまで連れて行った。二匹をシンクの上に置く。 「ゆやあああああああああ!! やぢゃやぢゃああああああああ!!」 「ゆっぐぢにげ…どぼぢでにげらりぇにゃいにょおおおおおおおお!!?」 赤ゆにとって、シンクから床までの高さは致命的に高かった。この高度から落下すれば、命はないだろう。 赤ゆ達の中枢餡が警告を発した。そして、鬼威参はマッチ棒を取り出して、それを擦った。 ボスッという音がすると、マッチの先端から火が出た。失禁しながら、怯える赤ゆ達。 鬼威参は赤れいむを持つと、マッチの先端をあんよに近づけた。火が、あんよを覆った。 「ゆぎゃああああああああああああ!! あぢゅいいいいいいいいいいいいいいい!!」 「やべぢぇええええええええ!! れいみゅにひぢょいごぢょじにゃいぢぇえええええええ!!」 あれよあれよという間に、赤れいむのあんよは黒こげになっていった。マッチの長さは半分になっていた。 鬼威参は赤れいむをシンクに置くと、再びマッチを擦って火を灯そうとする。 「ゆ゙っ…!ゆ゙っ…!ゆ゙っ…!」 「れいみゅ! れいみゅ!」 痙攣する赤れいむを、赤まりさは舐めて慰めた。鬼威参はというと、マッチに火を灯すのに苦労している。 中々、火が点かない事にイライラしていると、赤まりさはある決断をする。 ここから飛び降りて、一か八か逃げてやろう。そう思うと、赤まりさは赤れいむを置いてシンクから飛び降りた。 「おしょらとんぢぇぶぎゅっ!」 赤まりさは床に着地した。中枢餡の警告を無視して、飛び降りたのだ。当然、無事であるはずがない。 赤まりさの皮が裂け、餡子が大量に漏れ出ていた。鬼威参はそれを見ると慌てて、冷蔵庫からオレンジジュースを取り出した。 「ゆ゙っ…!ゆ゙っ…!ゆ゙っ…!」 「ゆ゙っ…!ゆ゙っ…!ゆ゙っ…!」 姉妹揃って仲良く痙攣している。しかし、とりわけ赤まりさは深刻な事態だ。 今、赤まりさが死んでもつまらない。鬼威参は、そう思った。 赤まりさは側面に大きな亀裂を作っていた。鬼威参は、それを指で閉じるとオレンジジュースをたっぷりと掛けた。 見る見るうちに赤まりさの傷は塞がっていった。やがて、痙攣も収まってくる。 「ゆっ…! ゆっ…! ゆっ… ど、どぼぢぢぇにげらりぇぢぇにゃいにょおおおおおおお!!?」 赤まりさは絶叫した。前後の記憶がないらしい。鬼威参はオレンジジュースを冷蔵庫にしまうと、今度こそマッチ棒に火を灯した。 赤まりさを手に持ち、赤まりさのあんよをマッチの火で焼いていく。 「ゆぎゃああああああああああああああああ!! あぢゅいよおおおおおおおおおおおお!!!」 しばしの絶叫。マッチが一本、燃え尽きる頃に赤まりさのあんよは黒こげになった。 先程のオレンジジュースが関係のないところまで、回復を促しているかと思うと鬼威参は不快に思った。 「まじしゃのあんよぎゃあ…あんよしゃんぎゃあ…しゅんそくしゃんぎゃあ…」 俊足と自称する赤まりさも、このあんよでは歩く事すらままならない。 鬼威参は痙攣する赤れいむと、狼狽える赤まりさを手に持って透明な箱へと戻した。 直後に、赤れいむが目を覚ました。周囲を確認して、自分のあんよが動かない事に気付くと涙を浮かべた。 「どぼぢぢぇ…どぼぢぢぇ…れいみゅのあんよしゃんうごきゃにゃいにょ…?」 赤れいむの嘆きに、赤まりさが呼応した。 「れいみゅぅ…れいみゅぅ…」 「まりしゃぁ…まりしゃぁ…」 二匹の間に開いた微妙な間隔。僅か十センチにも満たないそれは、今の二匹にとって、とても長い距離だった。 二匹は埋められる事のない距離を埋めるが如く、それぞれの名前をか細い声で呼び続けていた。 「れいみゅ…れいみゅぅ…」 「まりしゃぁ…まりしゃぁ…」 それから昼になった。この頃になると、それぞれの名前を呼び合う体力もないらしい。 赤ゆ達はぐったりとしていた。視線は下を向いており、口をあんぐりと開けている。 「ゆぅ…」 「ゆ…」 時たま放つ言葉は、これだけだった。絶望と悲しみに囚われた声は、鬼威参の心をくすぐった。 鬼威参はキッチンへと向かった。そこから人間には刺せない、尖っていない注射針の付いた注射器を取り出した。 そして、オレンジジュースをコップに移す。コップに注がれたオレンジジュースを注射器で吸い上げると、透明な箱へと向かっていった。 「ゆぅ…ゆぅ…」 「ゆ…ゆ…」 鬼威参は衰弱しきった二匹に近づくと、透明な箱の前で語りかける。 「やあ、元気してるか?」 二匹は返事なのか呻きなのか分からない位に、か細い声で答えた。 「ゆ…」 「ゆぅ…」 鬼威参は満面の笑みを浮かべると、オレンジジュースが入った注射器を二匹に注射した。 「ゆぴゃあああああああああああ!!」 「ゆぴいいいいいいいいいいいい!!」 二匹は刺さった針の痛さで絶叫した。オレンジジュースが注射器から無くなると、二匹の体力はみるみる内に回復していった。 「ゆ…だしちぇにぇ! きょきょからだしちぇにぇ!」 「ゆっくちしにゃいぢぇ、たしゅけちぇにぇ!」 助けろと喚く二匹を、鬼威参は無視した。鬼威参は注射器とオレンジジュース、コップを片付けるとリビングへと向かった。 何度も体をよじったが、全く動かなかった。あんよは役立たずで、透明な箱からは出られそうもない。 その事実を知ると、二匹は静かに涙を流した。ただひたすら、親れいむの助けを待つしかないのだ。 「ゆっぐりのひ~! まっだりの゙ひ~!」 その頃、親れいむは相変わらず路上で歌っていた。何としてでも赤ゆを取り返さねばならない。 愛するわが子を取り戻すべく必死で歌うが、思うように上手く歌えない。涙声でしか歌えないが、それでも必死に歌った。 目を瞑り、愛しの我が子とゆっくりしている未来を想像した。とめどなく涙が溢れ出てくる。 「ゆぐっ…ゆぐっ…ゆぐりのひ~!」 滅茶苦茶な歌を歌っていると、カランと、何かが転がる音がした。親れいむが目を開くと、そこには百円玉が転がっていた。 そしてその先にいるのは、見知らぬ男だった。親れいむは額を擦りつけて、感謝の意を表した。 「あじがどうございばず! あじがどうございばず!」 男は答えた。 「いや、泣きながら歌うゆっくりなんて滅多に見ないからな。これぐらいはいいだろ」 男はそういうと、額を擦り続ける親れいむを背に去っていった。 親れいむは、それからも啜り泣きながら歌い続けていた。何だかんだで、金は集まった。 「それで、たった三百円か?」 翌日になって、鬼威参は赤ゆをポケットに詰めて、親れいむのいる道端までやって来ていた。 親れいむが集めたのはたった三百円。鬼威参が利子とついて、返済を求めているのは三百六十円。 六十円の差は大きかった。親れいむは必死に値切り交渉をした。 「おでがいじばず! これでがんべんじでぐだざい!」 三百円を鬼威参の足下に、舌で押しやって額を擦り続ける親れいむ。鬼威参の手には二匹が握られていた。 「たぢゅげぢぇえええええええええええ!!」 「あんよしゃんうごきゃにゃいにょおおおおおお!!」 親れいむは、そんな赤ゆを眼前に必死に頭を下げ続けていた。 「おでがいじばず! おでがいじばず!」 鬼威参は答える。 「無理だな。三百円を稼いできたのは偉いぞ。しかし、六十円足りない。足りないという事はどういうことか。 それは、赤ゆを返せないという事だ。お前が返さないなら、赤ゆは俺の物であることに変わりはない」 親れいむは涙声で狼狽した。 「ぞ、ぞんなぁ…どぼぢで…」 「じゃあ、そんな訳で、明日は九十円稼いでこいよ」 鬼威参は赤ゆと小銭をポケットに詰めると、その場を後にした。帰宅すると、透明な箱に赤ゆ達を放り込む。 「ゆぴぇっ!」 「ゆぴっ!」 赤ゆ達は痛がった。焼かれたあんよでは、起きるのもやっとなぐらいだ。 二匹はただただ、痛みと恐怖にブルブルと震えていることしかできなかった。 やがてしばらくすると、鬼威参がマイナスドライバーを片手に透明な箱の前にやってきた。 赤れいむを掴み上げると、その右目に突き立てた。素っ頓狂な悲鳴を、赤れいむは上げた。 「ゆっぴゃあああああああああああああああ!!」 赤まりさが突然起きた出来事に、悲鳴を上げた。 「ゆやああああああああああああああああ!!!」 そのままグリグリとマイナスドライバーを、あちこちの方向に動かし続けていた。 目玉は完全に潰れ、抉り取られた。鬼威参はその目玉を口にした。ゴクンと嚥下する音が響いた。 そして絶叫がこだまする。 「ゆっぎゃああああああああああああ!! れいみゅのおびぇびぇぎゃあああああああああああ!!」 「ゆやあああああああああああ!! 」 鬼威参は赤れいむを透明な箱に投げ入れると、今度は赤まりさを掴み上げた。そして右目にマイナスドライバーを刺した。 「ゆっぎょおおおおおおおおおおお!!!」 赤まりさも、赤れいむ同様に痛みに打ちひしがれた。左目があちこちに動く。 涙が鬼威参の手を伝ったが、鬼威参は気にすることなく作業を続けた。そして赤まりさの目玉を抉り取ると、口に頬張った。 「ゆ゙っ…!ゆ゙っ…!ゆ゙っ…! まじじゃの…まじじゃのおびぇびぇぎゃあああああああああああ!!!」 赤まりさの絶叫の後、赤れいむが再び叫んだ。 「ゆんやああああああああ!! もうやぢゃおうちかえりゅうううううううう!! かえりゅっちゃらかえりゅうううううう!!」 鬼威参はそれに答えるかのように話し始めた。 「いいや、ダメだよ。君達のお母さんがお金を返してくれないとね。九十円だぞ? チョコレート一枚ぐらいの価値があるんだ」 二匹は狼狽えた。 「むりにきまっちぇるううううううううう!!」 「もうやべぢぇえええええええ!! どぼぢぢぇぎょんなひぢょいごぢょじゅるにょおおおおおお!!?」 鬼威参は鼻で笑うと、リビングへと行ってしまった。取り残された二匹はというと、何もする事がなかった。 出来る事も無い。出来ると言えば、文句や歌う事ぐらいだ。しかし、そんな事をする余裕は二匹には残されていなかった。 それに、余裕があっても、叫ぼうものならばすぐさま鬼威参に舌を抜かれるだろう。二匹はゾッとした。 鬼威参はリビングでテレビを見ながら、考えていた。 金を借りずに、そのまま頑張って歌っていれば金を稼げたのにと。担保の意味も分からないまま、易々と赤ゆを差し出した事も。 まったく、自分達にとって都合の良い方にしか考えられない。ゆっくりとはお花畑の塊だ。いざ、自分に危機が迫った時にしか、物事を考えられない。 鬼威参は、いつしか眠りに就いていた。気付いた時には夕方を回っていた。 鬼威参は起き上がると、透明な箱へと近づいた。赤ゆ達はブルブルと怯えていた。 「やめ…やめちぇにぇ…」 「きょわいよぉ…きょわいよぉ…」 怯えながら後ずさりしようとする赤ゆ達。しかし、焼かれたあんよは言う事を聞かない。 鬼威参はそれを見ると微笑んだ。やがてキッチンへ向かうと、料理を作り始めた。 美味そうな匂いが、再び漂ってきた。赤ゆ達はグッと堪えて、その日を過ごした。 夜になる頃には、再びオレンジジュースの注射をされた。赤ゆ達の心は、限界だった。 翌朝を迎えて、鬼威参は赤ゆをポケットに詰めた。そして親れいむのいる道端までやってくる。 親れいむは鬼威参を目の当たりにすると、ボロボロと涙を流し始めた。 「おでがいじばず…おでがいじばず…」 鬼威参はそれを無視して、言葉を発した。 「で、いくら儲けたんだ? 九十円は返して貰うぞ?」 親れいむが舌を使ってお兄さんの前に差し出したのは、五十円玉が一枚だけだった。 鬼威参は鼻で笑うと、ポケットから赤ゆを取り出した。 「おきゃあしゃん…たしゅけちぇぇ…」 「おみぇみぇ…みえにゃいよぉ…まじしゃの…まじしゃの…」 親れいむは、愛する子供達の右目が潰れている事に驚愕した。 「ゆううううううううう!!? どぼぢでおぢびぢゃんのおべべがづぶれでるのおおおおおおお!!?」 「丁寧なご解説をどうも。明日は七十円を用意しておけよ」 鬼威参は茶々を入れると、五十円を拾ってとっとと家に帰った。親れいむは自分の不甲斐なさを嘆くように、シクシクと泣いていた。 お兄さんは帰宅すると、手を洗う事もせずに赤ゆをキッチンへと連れて行った。いつもと違う場所に、あんよを焼かれた場所に赤ゆ達は恐怖していた。 「なに…なにしゅるにょおおおおおおお!!?」 「やめちぇにぇええええええええ!!」 鬼威参は赤ゆの悲鳴などお構いなしに、赤ゆの髪の毛を毟り取り始めた。ビリビリと音がする。 毛穴の辺りからは微量の餡子が滲み出ていた。 「ゆっぴゃああああああああああああ!!」 「ゆぎゃぎいいいいいいいいいいいいいい!!」 二匹の悲鳴が張り裂けんばかりに、キッチンに響いた。鬼威参が一通り毟り終えると、二匹はすっかり丸坊主になっていた。 「れいみゅの…れいみゅのしゃらしゃらへあーじゃんぎゃあああああああああ!!」 「まじじゃの…ぶろんぢょへあーしゃんぎゃあああああああああ!!」 鬼威参は赤れいむにだけ、飾りのリボンを結び直した。それはハチマキのように、某アクション映画の俳優を連想させた。 鬼威参は思わず笑ってしまう。赤ゆ達はそれを見て、怒鳴った。 「にゃにぎゃおかちいにょおおおおおおおお!!?」 「どぼぢぢぇぎょんなごぢょしゅるにょおおおおおおお!!?」 鬼威参は笑いながら答える。 「それはだって、君達は担保だから」 鬼威参は、アハハと笑うと赤ゆ達を透明な箱に投げ入れた。そのままリビングに向かって、テレビを点けるとくつろぎ始めた。 赤ゆ達は透明な箱でプルプルと、ブルブルと震えている。 「まりしゃぁ…どうなっちゃうにょ…」 「わきゃらにゃいよ…きっちょ…きっちょおかあしゃんがたしゅけちぇくれりゅよ…」 その願いが果たして叶うかどうか、総ては親れいむの稼ぎに掛かっていた。 「おでがいじばずううううう!!」 この頃になると、親れいむは歌うのを止めて、金をくれと人々にせがんでいた。 人々が親れいむをチラチラとは見る物の、金をくれる人間はいなかった。 「おでがいじばず! おぢびぢゃんをがえじでもらうのにひづようなんでず!」 「詳しく説明してくれないか?」 通りがかった男が、親れいむに声を掛けた。男は屈んで、親れいむの話しに聞き入った。 それなりにゆっくりしていた事。金貸しに酷い目にあっている事を、親れいむは伝えた。 「ぞういうごどなんでず!」 「そういう事なのか…」 男は顎に手をやって考え始めた。 「幾らか分かるかい?」 「わがじばぜん…おがねざん、いっばいひづようなんでず!」 親れいむが狼狽した。男はまたしばらく、考えに耽った。 「まあ、借りるのはいいけど、返せなきゃダメじゃないか。今回は百円をやるよ。それで解決できたらいいけどな」 男が財布から百円玉を取り出した。親れいむの目の前に置かれる。親れいむは額を擦りつけて、感謝の意を表した。 「あじがどうございばず!」 「まあ、いいんだけどさ。きっと、上手くいかないだろうし」 男はそれだけいうと、去ってしまった。上手くいかないとは一体何の事なのか。 親れいむには今の時点では、分からなかった。それよりも、金が入った事で今度こそ返済できるかも知れない。 親れいむは、心の中で赤ゆ達に詫びると同時に、ようやく救えると安堵した。 「ゆっ! ゆっ! ゆっ!」 百円玉を咥えて、植え込みのダンボールまで持って行く。そこにあるのは、食いかけのチョコレートだけだった。 チョコレートは親れいむが、その甘さ、美味さから殆どを食い尽くしてしまっていた。 親れいむは、赤ゆ達と一緒に食べようと考えていた。しかし、いざ食べてみると止まらない。 食べる事を止められなかった。気付けばチョコレートは殆どが無くなっていた。狩りも全くしていない。 親れいむは歌を歌い続け、赤ゆを取り戻す為だから仕方ないと、自分に言い聞かせた。それは赤ゆ達への言い訳でもあった。 「なるほど、よくやったじゃないか」 鬼威参は親れいむのいる道端まで来ていた。無論、ポケットには赤ゆが詰め込まれている。 「おでがいじばず! おぢびぢゃんがえじでぐだざい!」 親れいむが狼狽えながらも、赤ゆを返すように迫った。鬼威参はポケットから赤ゆを取り出して、親れいむの前に置いた。 「はい、返したっと」 親れいむは、その姿に愕然とした。あれほどゆっくりしていた、赤ゆ達。しかし、今は右目を潰され、あんよを焼かれている。 挙げ句には髪の毛を全て毟られて、飾りが申し訳程度に乗せられているだけ。親れいむは叫んだ。 「ゆんやああああああああああ!! どぼぢでおぢびぢゃんがごんなごどにいいいいいいいいい!!?」 親れいむが叫んでいる間に、鬼威参は金を回収した。過払いの金など、返す気は毛頭無い。 「ゆっ…おきゃあしゃん…たしゅけちぇ…」 「まりしゃを…ゆっくちさせちぇ…」 衰弱しきった赤ゆ達。オレンジジュースの注射から大分時間が経っている。このまま放置しておけば、死ぬ事は確実だろう。 「どぼずればいいのおおおおおお!!?」 ダンボールに僅かに残されたチョコレートの事も忘れて、親れいむは叫んだ。 そこに鬼威参が、良い提案があると言葉にした。 「いいていあん…なんなの!? はやぐおじえでねえええええええ!!」 二日後、親れいむは道端でまりさとすっきりしていた。側には赤ゆはいなかった。 「すっきりぃ!」 「…すっきりぃ…」 親れいむは売春をしていた。ニョキニョキと緑々しい茎が、親れいむの額から生えてくる。 「ゆゆ! それじゃあ、まりさはかえるのぜ!」 「ゆん…」 親れいむはそのまま、鬼威参宅へとやって来た。 「ゆっくりただいまだよ…」 鬼威参が出迎えてくれた。玄関付近の透明な箱に、赤ゆ達は入っていた。 「ゆっくちおきゃえりなしゃい…」 「うぎょけにゃいよぉ…ぽんぽんへっちゃよぉ…」 衰弱した赤ゆ達に、親れいむは少し待ってくれと云った。鬼威参は親れいむに近づくと、額に生えた茎を毟り取った。 「ゆぎっ!」 親れいむの若干の悲鳴の後、茎に実った実ゆっくり達の表情は苦しげになる。 鬼威参はそれを透明な箱に放り込んだ。赤ゆ達は茎を、実ゆごと食べ始める。 「むーちゃむーちゃ…ちあわちぇー…」 「ちあわちぇー…」 鬼威参は、それを見て親れいむに言った。 「じゃあ、俺の分もよろしくな」 「ゆ…はい…」 親れいむはトボトボと玄関を出て行った。再び売春をするのだ。 鬼威参の提案とは、売春だった。家賃代わりとして実ゆっくりを、鬼威参に払うよう持ちかけたのだ。 赤ゆ達の食事も実ゆっくり。それは厳しい都会に於いて、オアシスを提供してくれるようなものだった。 雨風は凌げ、寒い思いもしない。れみりゃに襲われる危険性もない。それは動けぬ赤ゆ達にとっては、生き延びる為に必要な環境だった。 鬼威参はそれを提示した。そして、親れいむはそれを呑んだ。今まで棲んでいたダンボールを引き払い、鬼威参宅で暮らす事になったのだ。 暮らすといっても、許されたスペースは玄関脇だけ。それより奥は、鬼威参に蹴飛ばされてしまう。 あまりに酷いようならば、外に追い出すとも云っている。親れいむは売春を続けるしかない。 一つは赤ゆ達の食事の為。そして二つ目は鬼威参への家賃として。 親れいむには未来がなかった。このまま産む機械同然の働きを行って、赤ゆ達をゆっくりさせるしかない。 赤ゆ達は今はゆっくりしてないが、いつしかゆっくり出来る事だろう。親れいむはそう考えていた。 唯一、自分が死んだ後の事は考えていなかった。親れいむが死んだら、一体誰が赤ゆの世話をするのか。一体、誰が家賃を払うのか。 鬼威参は、親れいむの寿命が迫った時に、その事実を伝えるつもりだった。 なぜならば、騙され、裏切られたと知った時のゆっくりの表情は、とってもゆっくりできるから。 終 あとがき 最近あったこと。 医者「ウォッカはやめてください」 俺「安定剤もやめていいですか? 眠くて眠くて…」 医者「分かりましたから、ウォッカはやめてください」 俺「じゃあ、ワインはオッケー?」 医者「……じゃあ、まあ、ワインなら…」 俺「ハラショー!! ウラー!」 医者「飲み過ぎないで下さいね」 俺「うん」 独り言 ハードディスクがカッコンするねん。なんなのねん。本当に心臓に悪いからやめてほしいねん。 お前seagateやろ。seagateやったら、海の男いうイメージあるやろ。そんなにカッコンしてどないすんねん。 新しいHDD買わないとあかんなぁ。
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これから始める人へ いくつかゆ虐の漫画と違うところがあります。また、ゆっくり実況のゆっくりではありません(そのため本作のボイスはゆっくり実況とはまったく違う)。 ※「ゆっくり観察日記」と「ゆっくりにっき」ではステージ構成・一部の仕様などが違うため、このWikiの情報と食い違うところもある。ちなみに「ゆっくりにっき」は観察日記の続編。観察日記では登場しない「ちぇん」が新たに加わっているが、胴付きゆっくりは登場しない。 なお観察日記は公開停止したため、現在遊べるのは「にっき」の方。またPCゲーム「ゆっくり八景」は本作とは関係ないため混同しないように。 例えば みょん(ようむ)は高価 叩き続けると禿げてくる(オレンジジュースを与えればすぐ生え揃う) ふらんがゆっくりしねとは言わない。(まあ検査されアウトになるからだけど)またれみりあ種がいても「おねーさま」とは言わない。 ゆっくす行為、いわゆる「すっきりー」をしない(それも引っかかるからだけど…) ※子供はできる 「おうちせんげん」をしない(Cランクのれいむだけは時々「ここをれいむのゆっくりぷれいすにするよ!」と言うことがある) さなえ種などの希少種・「でいぶ」や「どすまりさ」といった派生種は登場しない(れいむの亜種「わさ種」は登場し、まりさつむりやこたまりさ等も直接登場こそしないが「おかざり」で再現できる。登場するゆっくりは全10種、ゆっくり一覧を見てね) 本作のゆっくりはサイズに関係なくはっきり発音し、ゆ虐漫画でよくある舌足らずなセリフ(例・子ゆっくりが「れいみゅ」「まりちゃ」とか「だじぇ」とか)はない。また「〇〇してね!すぐでいいよ!」「すーぱーむーしゃむーしゃたいむはじまるよー!」「すーぱーうんうんたいむはじまるよー!」「もっとゆっくりしたかった……」などお馴染みのセリフもない。 「うんうんたいそう」を行わない(仰向けになってしばらくゆらゆらした後うんうんを出す)。なお「うんうんさんがおでかけするよ」ではなく「うんうんでる~」である。(*1) ゆっくり用の飼育ケージは無いので、基本的に放し飼い状態。まあステージによっちゃ水槽とか池には入れられるけど…… おくるみにイニシャルがなく無地。サムネだとイニシャル入りなので肩透かしを食らうだろう。 ゲス(Cランク)も愛でれば善良ゆんになる。少し頑張ればどんなゆっくりもSランクになれるので、ある意味ランクが低いやつの方が貴重。(*2) 本作のゆっくりには胎生型と植物型がおり、大半は髪の色で判別できる。ただしふらんとちぇんは髪色が同じで、目の色が違う(薄いか濃いか程度)。 稀にぱっつんやサイドテール、外ハネといった髪型の違うレアバージョンが存在するが、売値は通常版と同じ(なおれいむ・まりさはおさげ/もみ上げの長さに3パターンあり、れいむの場合左右でもみ上げが違うこともよくある)。 本作の仕様上、ゆ虐漫画や「ゆっくり八景」にあるような虐待はできないものも少なくない。というか漫画は自由度が圧倒的だから仕方ないね。 ↓可能なものの例 1.うんうん・焦げた物を食べさせる(うんうんは体力がわずかに回復するが、焦げたものは大ダメージを受けるので注意) 2.おかざり没収・髪を切っておさげを失くさせたりハゲにしたりする 3.お尻にミサイルを打ち込んで爆破 ※爆発はするがそのまま木っ端微塵とはならない。ただし一度に4発撃ち込むとロストする。 ちなみに撃ち込める順はお尻→口→頭のてっぺん。 4.踏む(チャージして踏むと即ロスト) ※さすがに中身が飛び散るようなことはない。 5.ビンタ(変な効果音だけど気にしたら負け) 6.燃やす・冷蔵庫に入れる・水に沈める 7.あんよ焼き(ゆっくりの底面(通称あんよ)を焼いて動けなくする) ※フライパンで炙ってやると再現できる。ただしあごの下におにぎりの海苔みたいな黒焦げがつき、この黒焦げは回復しないので注意。 ……など ちなみに大ダメージを受けたゆっくりは歪んだ形になる(設定で切り替え可) できないものの例 1.お尻ペンペン 2.キリライター(錐をライターの火で熱するゆっくり用拷問具) 3.針を刺す 4.ゆっくりおろし(ゆっくりを地面などに擦り付け、すりおろすようにスライド) 5.ゆ下痢・ゆカビで見殺しにする ※本作ではいくらジュースを飲ませても下痢を起こさず普通のうんうんをする。またゆカビはそれ自体が登場しない。 など おしめが登場しない。葉っぱのおしめもない。 ほとんどのステージのゆっくりはミサイルなどでロストさせると「地獄」ステージに送られるが、ショップや「海」ステージのゆっくりはロストするとそのまま無くなる(持った状態で天国・地獄ステージに移動するとそのままついてくる)。 なお天国や地獄にいるゆっくりは連れて帰ることができ、元のサイズに関係なく最小サイズになる。ちなみに髪型が違う個体は天国や地獄に送ると通常版になるので注意。髪型が違うレアバージョンはそのまま連れ帰るべし。 などです。
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さ?て、今日も夜食にゆっくりタコ焼きでも食べるか。 ゆっくりタコ焼きとは、加工場産の食用のれいむやまりさをホットプレートやオーブントースターで焼く事で調理して食べる冷凍食品だ。 アルミのパッケージにはれいむとまりさの笑顔が 「ゆっくりしていってね!」「おいしいよ!」などと吹き出し付きで描かれている。 1パッケージに6個いり398円とちょっとお高い。 今川焼きやあんまんに近い食べ物だが、生地と餡子の相性が最高で 普通に小麦粉を溶いて餡子を入れたものとはまるで比べ物にならない。 あれ、冷凍庫に入れておいたはずがどこへ行ったかな? ゴソゴソと奥を探すが見当たらない。 「・・・ゅ・・・・・・ゅ・・・・・・」 足元で何か声が聞こえることに気づいて、下を見ると スーパーの手さげビニールに入っているパッケージを見つけた。 これから食べようとしていたゆっくりタコ焼きだ。 買ってきたまま冷凍庫へ入れ忘れて放置してしまったのだろう。 もぞもぞと動いているところを見ると、すでに自然解凍されてしまっている。 おそるおそる、パッケージを拾い上げてギザギザの溝に指をかけて開封してみた。 「ゆっくちちていっちぇね!」 「ゆっきゅり?♪」 「ゆっくちちゅちぇね!」 「ゆ?ん、ゆ?ん!」 「ゆぅゆぅ・・・zzz」 「ゆ?ん?・・・ぷりぷり」 6個ともすっかり冬眠(?)から醒めてしまっていた。 赤れいむ3匹と赤まりさ3匹 1匹のまりさは居眠りをしていて、もう1匹は小さなうんうんをしている。 1匹のれいむは人間の赤ちゃんのように泣きじゃくっていた。 もう自我や個性があるのだろうか これでは、冷凍状態と違って勝手に動き回っておいそれとホットプレートで焼くことができないだろう。 苦しめれば味が良くなる成体ゆっくりと違い赤ゆっくりはそのままがベストの甘み。 出来ればゆっくりした状態で調理したい。 かといって再冷凍はどんな食品であれ味を大きく落としてしまうものだ。 う?ん・・・と考え込んで閃いた。 そうだ、こいつらを成体まで育てることができれば毎日ゆっくりが食べ放題じゃないか? それを冷凍してからタコ焼きにすれば、美味しいゆっくりタコ焼きが毎日食べられるぞ! いや、ゆっくりタコ焼きだけじゃない。 贅沢に赤ゆのみを使用したゆっくりお汁粉に赤ゆっくりの踊り食いだって思うがままだ。 こうして、俺と赤ゆの生活が始まった。 6匹に自由に動き回られるとうっかり踏み潰してしまったり、そこらへんに排泄されても迷惑なので とりあえず飼育ケースとしてダンボールにタオルをひいて入れてやることにした。 そこへ、カップアイスの蓋を逆さにしてティッシュをひく。 「いいか、うんうんもしーしーもここにしろよ。」 「ゆっきゅちきょきょにうんうんちゅるね!」 「ゆっくちわかっちゃよ!」 「ゆっきゅちー!」 「ゆえ?ん、ゆえ?ん!」 「ゆゅ?ん・・・zzz」 「ゆう??」 1匹のまりさが話を聞かないで寝てばっかりなのでデコピンをすることにした。 ピシッ! 「ゆびょっ!」 体の半分をぐにゃりとへこませて目を大きく見開き、口から餡子を覗かせた。 「まりささん聞いてますか? うんうんと、しーしーはここだからね。 みんなもうんうんやしーしーを別の場所にやったらデコピンだから覚えておいてね!」 そして、もう一度デコピン ペシッ 「ゆぴゃ! ・・・いちゃいのやぁー!ぴしっやだよぉー!ゆぇえええんん!」 「ゆゆゆ!いちゃがっちぇるよやめちぇあげちぇね!」 「おかーしゃんきょわいよぉ?!ゆえ?ん!」 「ゆえぇ?んゆえぇ?ん!」 「ゆわぁぁぁ?ん!」 「ゆぅ?」 痛がってるまりさを心配してる赤れいむもいるが、ほとんどは怖がって奥の方へ逃げて泣いている。 いくら頭の悪いゆっくりでも、こうやって体で教えていけば大丈夫だろう。 そういえば餌がまだだったな。 赤ゆっくりは生まれた直後に親が茎を食べさせるというが、まあ米粒でもあげておけばいいか、一応は糖分あるし。 電子ジャーからしゃもじではなくスプーンですくいとり、それをペットボトルの蓋をさかさにして盛る。 これがお茶碗というわけだ。 「ほら、赤ゆども、ゆっくりしたごはんだぞ」 ”ごはん”という単語は教えなくてもわかっているのか、それとも”ゆっくり”という言葉に反応したのか さっきまで泣いていた赤ゆたちは、もうそんなことを忘れてしまったようにペットボトルの蓋に群がる。 「ゆっくちたべりゅよ!」 「むーちゃ、むーちゃ!」 「もーく、もーく」 「ゆぇ?ん、れいみゅもごはんたべちゃいよぉ?!」 「まりしゃもたべりゅからどいちぇよぉ?!ゆゆ?ん!」 「ゆゆぅ??」 ペットボトルの蓋の茶碗は赤ゆにも小さかったのか、3匹が食べ始めると残り3匹は蓋のフチまで近づくことが出来ない。 そして、盛ってあったご飯が半分くらいになってくると、重量が軽くなったことで蓋が横向きにひっくり返り ころころ?っと転がってしまう。 「ごはんしゃん、ころころしにゃいでね!いもうちょたちがまだたべてないよ!」 「ちあわちぇ?♪まりしゃはもうおにゃかいっぱいだよ!」 「げっぷっ♪れいみゅのおにゃかぽんぽんだよ!」 「ゆぇ?ん、ごはんさんゆっくりまってね!にげないでにぇ!」 「まりしゃのごはんさんまっちぇ?!」 「ゆふ?ん」 ペットボトルの蓋は失敗だったか。見た感じ餌箱っぽくていいと思ったんだがなぁ。 しょうがないから足元にごはんの固まりをスプーンひとすくいそのまま置いてやった。 どうせ下にひいてあるタオルは定期的に洗う予定なのでとりあえずはいいだろう。 「ゆ?ん、おとーしゃんありがちょー」 「ゆゆ?ん、おかわりきたからもっちょたべりゅよ!」 「げっっぷ、れいみゅはもうごはんしゃんなんてみちゃくもないよ!」 「むーちゃ、むーちゃ、ちあわちぇー!」 「むっちゃむっちゃ!」 「もくもくもく、もくもくもく」 あれ、いま俺のことをお父さんと言ったのか? よくみてみれば、赤ゆにもれいむ種とかまりさ種とか以外に個体差がありそうだ。 よし、観察しやすいように額に油性マジックで番号を振っておこう。 長女っぽい、妹おもいなれいむが1番 おかわりを食べているまりさが2番 もうごはんを見たくもないとか言ってゲップしてるれいむが3番 泣いてばかりいたれいむが4番 寝てばかりいてデコピンしたまりさが5番 頭がかわいそうっぽい感じのまりさが6番 さて、夜食も食べ損なったし今日はもう寝るか。 自分の食事の代わりに赤ゆを満腹にしてやるとはとんだ愛護派だぜ。 居間にダンボールを残して、ベッドのある部屋へ移動しようとする。 すると、赤ゆどもがダンボールをかしかしとひっかきながら俺の後に続こうとしていた。 「おとーしゃん、いきゃないで!」 「まりしゃもおとーしゃんとゆっきゅりしたいよ!」 「げっぷ、れいみゅもれいみゅもー!」 「おとーしゃんいかにゃいでー、ゆわぁぁぁあん!」 「まりしゃ、もうわるいこちょちないきゃらいっちょにゆっくちちちぇ?!」 「ゆぅ?ん!ゆぅ?ん!」 れいむ種はもみあげをピコピコとさせてじたんだを踏み まりさ種は届くわけのないダンボールの壁面をぴょんぴょんと跳ぶ 6番の頭が悪そうなまりさまで必死になって”><”こんな表情をしながら顔をフリフリと振ってこっちに叫んでいる。 生まれたときから傍にいて餌をくれた俺を親ゆっくりだと確信し その俺が視界の外に行き、どんどん遠くに離れていくと感じたのだろう。 6匹は自分たちを捨てて親がどこかへ行ってしまうと思う必死に呼び止めている。 「ぷぅ?」 俺は一度だけ振り返ってから屁をこいて、ベッドのある部屋へと移動した。 「ゆぇ?んゆぇ?ん!」「ゆわぁぁ?ん!」という泣き声がしばらく続き 夜中にトイレへ行ったときにそっと覗いてみたら 1番の長女れいむを中心に5匹は輪になって固まって寝息をたてていた。 「ゆぅゆぅゆぅ・・・みんにゃゆっくちちちぇね・・・」 「ゆゅ・・・おとーしゃん・・・zzz」 頬と頬をすりあわせて、しあわせー♪といった感じだ。 ちょっとイタズラ心で額に1番と書かれている長女れいむをツマ楊枝で突っつく。 「ゆぴゃ!」 サッと俺はダンボール内から死角になる位置に身を隠し様子を伺うと 1匹だけ目を覚ました長女れいむは、薄暗い暗闇の中で親がいない事を思い出し 「ゆ・・・ゆゆ・・・おとーしゃん・・・おとーしゃんはもうかえっちぇこにゃいの? ゆ・・・ゆゆゆ・・・ゆわぁぁぁぁ?ん!」 と大声で泣き出した。 この長女れいむを中心に輪になっていたところを見ると きっと他の5匹を励まして親がわりになっていたのだろう その心が折れて泣き叫んでいる今、どうなってしまうのかとハラハラしながら様子を伺った。 長女れいむの泣き声で他の赤ゆも目を覚ます。 「ゆゆぅ・・・ゆっゆっ、ゆえ?ん!ゆえ?ん!」 「ゆぅ?・・・ゆ・・・ゆわぁぁ?ん!おとーしゃーん!」 「ゆっ!?・・・ゆわわぁ?ん!」 「ゆぅゆぅ?・・・zzz」 「ゆゆぅ?ゆゆ?ん!ゆゆ?ん!」 あれ、5番のよく寝るまりさだけ反応がないな。 見えないように、手だけスッとダンボール奥に忍ばせてツマ楊枝でチクリッ! 「ゆぴゅ!」 赤ゆからすればサソリのような生物が突如巣に襲い掛かってきたように見えるだろう。 それから、5番まりさも他の5匹が泣いているのを見てパニックに陥りふるふると震えて泣き出した。 「ゆえ?ん、おとーしゃんたちゅけちぇー!まりちゃきょきょだよー!」 そのおとうしゃんが刺したわけですが(笑) さて、あんまり夜更かしすると体に悪いし今度こそ寝るか。ゆっくりゆっくり。 朝、すっかり赤ゆどもの事を忘れて居間に入ると 泣きつかれて葛饅頭のようになった赤ゆどもが俺に気がついて色めきたつ。 「ゆ・・・ゆゆ!おとーしゃんだ!おとーしゃんがかえっちぇきちゃよ!」 「ゆゆっ?おとーしゃん!おとーしゃん!」 「ゆっくちちちぇいっちぇね!ゆっくちちちぇいっちぇぶぴゅ!」 「ゆわぁぁ?ん!おとーしゃん!」 「まりしゃいいきょにしちぇるからもうどこにもいきゃないでにぇ!」 「ゆぅ?ん!ゆゆぅ?ん!」 ああそうか、昨晩赤ゆを飼い始めたんだっけ。 とりあえず、また白いメシでもくれてやるか。 ん? 箱の中を見ると、逆さにしたカップアイスの蓋の上に5個の餡子の固まりがあるが ペットボトルの蓋の中に1個、同じような餡子の固まりがこびりついていた。 「こっちにうんうんしたの誰だ?」 6匹の前にペットボトルの蓋をもって見せる。 すると、3番のれいむが前に進み出て 「れいみゅだよおとーしゃん、そっちでうんうんしたほうがおちりをこうやってズーリズーリふけてきもちいいんだよ!」 そういって、ゆっへんとお尻を突き出しピコピコと左右に動かして見せる。 「はい、おしおき」 ペットボトルの蓋をそのまま3番のれいむに被せる。 プチトマトサイズの赤ゆにとってペットボトルの蓋は目元まですっぽりと入って内側の溝のせいで手のないゆっくりには簡単には外れない。 「れいみゅのおべべがぁ?!まっくらでみえにゃいよぉお!」 まるで、目を抉られたかのような事を叫んでいる。 その間に、他の5匹には白いごはん。 「れいみゅもたべりゅよ!ゆっくちたちゅけちぇね!ゆえ?ん!」 「お前は、昨日ごはんなんてもう見たくもないとか言ってたよね。ゆっくりできないゆっくりはこうなるんだよ!」 長女れいむと4番れいむ、6番まりさは心配していたが、他の赤ゆはお構いなしにごはんを平らげていく。 「むっちゃ、むっちゃ?ちあわちぇ?♪」 成体まで育てて、無料で赤ゆ食い放題にするつもりだが 子育てをするのが大変だなと半日もしないうちに実感した。 ここは、どこかからか教育係の親ゆっくりを手に入れて育てさせるか。 部屋から出るときにまた、赤ゆどもが大騒ぎを始めるだろうと思ったので 食べてる間にこっそりと部屋を出て外へ出かけた。 子育てといえば目指すは、れいむ種かちぇん種だ。 おにいさんわかるよー。 ・・・つづく。 過去の作品 ゆっくりいじめ系1222 ゆっくり繁殖させるよ! ゆっくりいじめ系1254 赤ちゃんを育てさせる ゆっくりいじめ系1261 水上まりさのゆでだこ風味 ゆっくりいじめ系1297 ゆっくり贅沢三昧・前編 ゆっくりいじめ系1466 ゆっくり贅沢三昧・後編 ゆっくりいじめ系1467 まりさの皮を被ったアリス ゆっくりいじめ系1468 肥料用まりさの一生 ゆっくりいじめ小ネタ222 ゆっくっきんぐ ドナーツ編 ゆっくりいじめ系1532 可愛そうな赤ちゃんにゆっくり恵んでね ゆっくりいじめ系1580 ゆっくりしなかった魔理沙と愛のないアリス ゆっくりいじめ系1673 ゆっくりクアリウム ゆっくりいじめ系1715 ゆっくりトイレ ゆっくりいじめ系1735 ゆっくりれいむと白いお部屋 ゆっくりいじめ系1743 プラチナまりさとフリーすっきり権 ゆっくりいじめ系1761 ちょっとしたイタズラ ゆっくりいじめ系1905 あったかいゆっくり ゆっくりいじめ系1935 しゃべらないゆっくり ゆっくりいじめ系1940 愛されまりさの一日 作者:まりさ大好きあき